お疲れさまです。
時折観ている
「早稲田大学21世紀COE《企業法制と法創造》総合研究所」のHPにあった
辻山栄子早大教授によるコラム「会計とエスペラント語」が興味深かったのでご紹介。
私も同じ問題意識を持っていたので我が意を得たりの思いです。
本文はこちらでどうぞ。 →本文
<ざっくりとした要約>
--------------------------------------------------------------------------------
・昔、若者の間でも世界共通語としての人工言語
=エスペラント語の人気は高かったが、
結局普及せず、無残な運命を辿ってしまった。
・一方、会計もよく言語であるといわれる。
確かに「複式簿記」はビジネス言語として世界共通言語となっている。
・しかし「会計基準」の共通化となると話は別。
企業が記録を外部に発信するためには,記録を「総括」する作業が欠かせない。
会計記録のアウトプットである「財務諸表」は,企業活動の総括表なのである。
会計基準はその総括のルールを定めたものである。
いうまでもなく総括には「価値判断」が不可欠である。
現在世界で議論されている会計基準の統一化とは、
企業活動を総括する価値判断のルールを統一しようとしていることにほかならない。
しかし、それはけっしてたやすい作業ではない。
比較可能性のみを重視して基準の統一を形式的に達成しても、
結果はエスペラント語と同じ末路を辿ることになりかねない。
・国際会計基準といういわば人工的な会計基準を世界標準にしようとしているという意味で
かつてのエスペラント語の発想を彷彿させる。
・はたして国際会計基準は真の意味での世界のビジネス言語として実務に根付くのか、
いずれ消えゆくあだ花か。その前途は混沌としている。
----------------------------------------------------------------------------------
(要約終わり)
今、書店のビジネス書コーナーに行きますと
さながらⅠFRS祭りといったところです。
基準書をはじめ、解説書が山のように出版されております。
立場上、私も気の赴くまま数冊買い込んでおります。
これは全般的にわかりやすくオススメです。
これはスキマ時間などでチラ見する感じで。
具体的な会計処理イメージつかめそうだったので。
基準書(後述)より手軽かつ実践的だと思ったので。
・・・・・・とまぁ、すっかり「お祭りムード」にのまれております。
色んな論調を見ますと、もう強制適用が決定したかのようなムード。
確かに上場企業さんにとっては今のうちから準備を進めておかないと・・・との
気持ちは十分理解できます。
でも待って下さい。
米国の方針如何でIFRSの取り扱いが変わってしまうかも知れませんよ。
勝負はゲタを履くまでわかりません。
そういった外的要因もありますが、そもそも
著名な会計学の先生の中には、IFRSの性急な適用に慎重スタンスの方が多いと
勝手に理解しておりますし、私ものれんの非償却など不可解な処理を要求する
この基準に対して「本当にコレでいいんかい?」と懐疑的であります。
そんな中、
年末に訪れた会計士協会協同組合の書店には、
会計士先生方が高い関心を寄せているであろう「IFRS基準書」の店頭在庫が
全く置いてありませんでした。
15%引で買えると期待してきた私は肩すかし。怒り心頭。
さすがに店員さんに、
「なぜ置いていない!売れ筋になるはずだからすぐに取り寄せてくれ」
と店長さながらの指示をしたことを覚えております。
でもこれは、会計士協会サイドが上記のような慎重派に配慮して、
敢えて置かなかった・・・・・・のかも知れません。
(だとしたら、その心意気はご立派。)
・・・・やはり考えすぎですかね。
単なる商売下手というこのなのでしょう。
(注:別途、通信販売は行っていましたし。)
引き続きIFRSはフォローしていきます。
またいきます。
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時折観ている
「早稲田大学21世紀COE《企業法制と法創造》総合研究所」のHPにあった
辻山栄子早大教授によるコラム「会計とエスペラント語」が興味深かったのでご紹介。
私も同じ問題意識を持っていたので我が意を得たりの思いです。
本文はこちらでどうぞ。 →本文
<ざっくりとした要約>
--------------------------------------------------------------------------------
・昔、若者の間でも世界共通語としての人工言語
=エスペラント語の人気は高かったが、
結局普及せず、無残な運命を辿ってしまった。
・一方、会計もよく言語であるといわれる。
確かに「複式簿記」はビジネス言語として世界共通言語となっている。
・しかし「会計基準」の共通化となると話は別。
企業が記録を外部に発信するためには,記録を「総括」する作業が欠かせない。
会計記録のアウトプットである「財務諸表」は,企業活動の総括表なのである。
会計基準はその総括のルールを定めたものである。
いうまでもなく総括には「価値判断」が不可欠である。
現在世界で議論されている会計基準の統一化とは、
企業活動を総括する価値判断のルールを統一しようとしていることにほかならない。
しかし、それはけっしてたやすい作業ではない。
比較可能性のみを重視して基準の統一を形式的に達成しても、
結果はエスペラント語と同じ末路を辿ることになりかねない。
・国際会計基準といういわば人工的な会計基準を世界標準にしようとしているという意味で
かつてのエスペラント語の発想を彷彿させる。
・はたして国際会計基準は真の意味での世界のビジネス言語として実務に根付くのか、
いずれ消えゆくあだ花か。その前途は混沌としている。
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(要約終わり)
今、書店のビジネス書コーナーに行きますと
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これはスキマ時間などでチラ見する感じで。
早分かりIFRS (PHPビジネス新書)グローバルタスクフォースPHP研究所 |
具体的な会計処理イメージつかめそうだったので。
IFRS適用のための修正仕訳ガイドブック長谷川 茂男中央経済社 |
基準書(後述)より手軽かつ実践的だと思ったので。
IFRSの実務マニュアル中央経済社 |
・・・・・・とまぁ、すっかり「お祭りムード」にのまれております。
色んな論調を見ますと、もう強制適用が決定したかのようなムード。
確かに上場企業さんにとっては今のうちから準備を進めておかないと・・・との
気持ちは十分理解できます。
でも待って下さい。
米国の方針如何でIFRSの取り扱いが変わってしまうかも知れませんよ。
勝負はゲタを履くまでわかりません。
そういった外的要因もありますが、そもそも
著名な会計学の先生の中には、IFRSの性急な適用に慎重スタンスの方が多いと
勝手に理解しておりますし、私ものれんの非償却など不可解な処理を要求する
この基準に対して「本当にコレでいいんかい?」と懐疑的であります。
そんな中、
年末に訪れた会計士協会協同組合の書店には、
会計士先生方が高い関心を寄せているであろう「IFRS基準書」の店頭在庫が
全く置いてありませんでした。
15%引で買えると期待してきた私は肩すかし。怒り心頭。
さすがに店員さんに、
「なぜ置いていない!売れ筋になるはずだからすぐに取り寄せてくれ」
と店長さながらの指示をしたことを覚えております。
国際財務報告基準(IFRS)〈2009〉中央経済社 |
でもこれは、会計士協会サイドが上記のような慎重派に配慮して、
敢えて置かなかった・・・・・・のかも知れません。
(だとしたら、その心意気はご立派。)
・・・・やはり考えすぎですかね。
単なる商売下手というこのなのでしょう。
(注:別途、通信販売は行っていましたし。)
引き続きIFRSはフォローしていきます。
またいきます。
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国際証券監督者国際機構(IOSCO)が承認し、欧州委員会(EC)が導入して域内27カ国が法的に上場会社の開示基準として義務化したIFRSが、エスペラント語?
むしろ、ビジネスの世界では100カ国が適用しているリングア・フランカ(lingua franca)として国際語となっている。
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