お疲れ様です。
週末は久々に散財をしました。
ネクタイを5本も新調したのです。
・・・・といっても、100円ショップ「キャンドウ」のですけど。
それはさておき、・・・・・
また三菱UFJがやってくれました。
クロウト受けしそうなネタですよね。
まずは日経から。そのあとで簡単にコメント。
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◆三菱UFJ、奇策で黒字 保有株の簿価変更で損失抑制
三菱UFJフィナンシャル・グループが2009年3月期の業績予想を最終黒字と
したのは、保有株式の簿価を変更するという“奇策”が大きく寄与したもようだ。
損失を約750億円抑える効果があるといい、これがなければ赤字の予想だった
可能性もある。
従来、株式の簿価は三菱東京UFJ銀行が発足した06年1月の株価を基準にして
いたが、これを持ち株会社の三菱UFJが発足した05年10月に変更。
この間に株価が上がったため、簿価の切り替えによって減損処理額が約750億円
圧縮できたという。
三菱UFJは09年3月通期の最終利益を500億円と予想している。
(引用終了)
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(コメント)
○つまるところ、
「これまでは保有株の取得原価は間違っていたものを使っていました。
それをこの期に及んで過年度に遡って修正します。」
ということですよね。
しかし、日経記事にあるような説明が3Q決算書類などを見る限り
見当たりません。
オフィシャルには出さないけれど、それでは投資家から後から何か
言われそうだ・・・ということで、日経にだけはリークしたのかも知れません。
この姑息さがいかにも・・・・てな感じ。(邪推ですが)
でもまぁ、過年度財務諸表を修正する手間と
「750億円の損失軽減で赤字回避」を天秤にかければ、
確かに後者を選択することになるのかも。
しかし・・・・・よほど赤字にしたくないんですね。この会社。
赤字を回避することで何を守ろうとしているでしょうかねぇ。
○サブタイトルを「会計マジック 再び」としたのは
3年前にも繰延税金資産を使ったマジックがありましたので。
参考の拙稿:06年4月28日
銀行の会計マジック再び -三菱UFJフィナンシャル・グループの繰延税金資産に思う
この時も、繰延税金資産の残高を過去に遡って修正しました。
戻った先は06年1月 三菱東京UFJ銀行が発足した時点です。
・・・・となると、この名門金融グループ。
財務会計上の問題が生じて困った時には「原点に戻って見直せ!」ってのが
一種の芸風として伝承・定着していくのかも知れませんね。
しかし、待って下さい。
せっかく苦労して修正しても、株価が想定以上に下がって
結局のところ赤字決算を迫られるリスクも残っていますよね。
その時には一体、「何」を修正してくるのでしょうか。
年度末までの秘かな楽しみとしておきましょう。
ではまた。
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