お疲れ様です。
このブログで何度か取り上げていた、ヤマダ電機。
やはりといいましょうか、
第3四半期の決算短信で業績下方修正をしてきました。
短信の中でシレッと行うあたりは、
「不都合な真実」は積極的に見せたくない、いかにもヤマダらしい。
ということで久々の減益。
長らくの成長神話にピリオドってことで、
株価もそれを嫌気したのかストップ安。
・・・・と思っていたら少々事情が異なるようです。
セルサイドのレポートをいくつか取り寄せて見てみたところ
こんな事実があることが分かったのです。
話を総合しますと・・・・・
12月月次情報の左上をご覧下さい。
第3四半期の全店POSベースの売上高は
直営全店(ヤマダ電機単体)で +9.9%
グループ全店では3ヶ月単純平均で +9.1%
と堅調に推移しているように見えます。
ところが、
連結売上高は決算短信p.8より 4,804億円、
前年同期比でわずか0.9%しか増加していなかった!!
そりゃあネガティブサプライズですよね!
何故こんなことが起きたのか?
07年度の第3四半期に買収した子会社の店舗を単体へ移管したのだが、
今第3三四半期のPOS上の売上高がダブルカウントされてしまって、
月次開示のPOS増収率と財務会計の売上が大幅に乖離してしまったと。
つまり、子会社による押し上げが5~6%相当あったのだけれども、
会社側はこれまでこうした現象が起きる可能性についてこれまで一切説明せず、
年間で最も重要と思われる3Qの販売状況を
今の今まで投資家にミスリードしていた(意図的ではないのだろうが)。
それが今回の四半期決算で明らかになったということであります。
当然、大方のセルサイドアナリストはこうした開示姿勢に不快感を表明、
ついでに投資判断も引き下げているようでして(当然です)。
結果、株価が下がった、というワケです。
何度も何度も指摘している話ではありますが、
この会社は開示の「筋」が良くないです。
ポイント引当金もそうですし、
もともと月次既存店売上も開示していないし、
四半期毎の開示すら今回打ち切ったとのこと。
株価を本気で上げたいのであれば、
今までの不透明な開示姿勢・会計処理を改めて、
透明度の高いIRに徹することが
実は近道ではないかと思うんですけどね・・・・・・。
(あの会長のことだから無理だろうけどね)。
(セルサイドのアナリスト諸氏もこれを好機ととらえて
言うべきことをしっかり言って欲しいですけどね。)
株価低迷続くと、例の転換社債1,500億円。
経営の重荷になる可能性は高い。
成長鈍化が鮮明となる中で、
いままでの高成長のひずみがいろいろと出てきそうですし。
ヤマダ電機もいよいよ「終わりの始まり」を迎えたかも知れません。
・・・・とくれば、やっぱりケーズが面白い!・・・・のかもネ。
ではまた。
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この短信には前年のBSが
参考情報でついていないですね。
PLはついていますが…。
開示姿勢そのものなんですかね。
見られたくないものがあるんでしょうね。
たとえばポイント引当金とか
在庫とか有利子負債とか。
売上高といえば、前期決算では携帯電話のインセンティブを売上高に計上する変更をしてましたね。(有報P72)
金額的には約1千億円、5.6%の嵩上げでした。
よっぽど成長神話が大事なんでしょうね。