◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

ビックカメラ上場に思う(前編)

2006-08-09 | 会計・株式・財務
10日にビックカメラが上場するとのこと。
本日の日経夕刊によれば、
公募価格ベース(20万円)での時価総額が1,500億円。予想PERで約21倍。
06年8月期の売上高が前期比+11%の4,800億円、経常利益が同▲5%の139億円。
上場後いきなりの決算で減益っていうのもちょっと冴えないですね。

で、EDINETから有価証券届出書(新規公開時)を入手。短時間でナナメ読みしまして、
気になったことをランダムに書き散らしてみます。
いつものように、門外漢による戯言ですので、聞き流して下さい。

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・H17年8月に自社株70億円を消却(利益剰余金の減少)。
それから1年で297億円の増資ですか・・・。
出入りの激しい資本勘定です。

元々、有利子負債が重い会社なので、自社株の消却自体に疑問符。
創業者の節税対策だったのでしょうか?


・BS放送関係で単体で約50億円の投資勘定あり。
今後の足枷にならなければ良いが。
そもそも、シナジーあるのでしょうか?

・沿革を見ていると近年いろいろと多角化しているようですけど、
ゴルフ場経営にも進出、しかも連結対象外の子会社として・・・・。
少し色気が多すぎないか?

・連結PL
H17/8期に粗利益率が23.2%から24.4%へと大幅改善。何が理由?
 
・匿名組合投資利益が」H17/8期12億円と、それなりに利益貢献。
 でもこれが消えてしまうと約1割減益となる点に注意。

・減損損失額計算に用いる使用価値の割引率4%は少し低い(=甘めに計算)。
 で、対象店舗の所在地見ていると最近出店したところでも減損発生?
 出店の基準が少し甘かった?

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・・・・・・・残りは次回いきます。

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