前代未聞の決算短信に思う

決算が遅れに遅れているアパマンショップが、
とりあえず貸借対照表と損益計算書を発表しました。

まずは日経ニュース。その後で、「未完の決算短信」、とくとご覧あれ。
ある意味、レア物です。

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■アパマンショップ、貸借対照表と損益計算書を先行発表

　アパマンショップホールディングスは4日、2006年9月期連結決算について
貸借対照表と損益計算書を先行して発表した。
キャッシュフロー計算書や注記事項などは確定できなかった。

同社は事業再編に伴う持ち株会社制への移行や投資事業組合の連結問題などで
集計が遅れ、11月下旬に予定していた決算発表を２度延期している。 　

一部を先行発表したことについて同社は「発表までに時間をかけることが
投資家に対して必ずしも好ましいと思わない」としている。 　

同日発表した前9月期決算速報版ではキャッシュフロー計算書などのほか、
財務諸表作成のための基本となる重要な事項なども確定できなかった。

同社は「確定次第報告したい」としている。
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（コメント）

①それではご覧頂きましょう。
　「未完の決算短信」　怒涛の全１０６ページ。
　https://www.release.tdnet.info/inbs/3c0404d0_20061204.pdf
　ちなみに監査法人はトーマツです。

　上から3枚目（p.1）の上部にある、決して上手と言えない
　　　＜速報版＞
　という手書き文字が、見るものの涙と笑いを誘います。

　連結キャッシュフロー計算書や注記欄はブランクです。
　どうでもいいことですが、
　こういうブランクを見ると、何故か、会計士試験の解答用紙（特に旧３次試験）を
　思い出してしまい、何か文字や数字で埋めたくなります。
　

　しかも、直後に訂正リリース。初歩的ミスも目立ちます。
　https://www.release.tdnet.info/inbs/4c040870_20061204.pdf
　 慌てるな、慌てるな・・・・・。これじゃぁ恥の上塗り。
　　ここまで遅れたんだから、じっくり出せばいいじゃん。



②ところで、この会社のリリース類には「財務会計基準機構会員マーク」が付いていません。
　 　（マークについての解説はこちら→http://www.tse.or.jp/news/200505/050502_b.html ）
　　
　　会計軽視とまで言うと言い過ぎなのでしょうが、
　　「あぁ、やっぱりね」と思ったのは私だけでしょうか。



③ 決算短信p.4の「会社の対処する課題」に、
　　
　　是非とも

　　「迅速な決算処理・開示体制の構築」と書き加えて欲しい。