2016年の記録
カシュガルのマヌケなシクジリから1年、やっぱり東トルキスタンへの想いを断ち切れず、お世話になった人たちのいるクチャを再訪した時の記録。
ウイグルの人たちが、ナン、ラグメン、ポロ・・・・といった主食を、どのような比率で食べているのか知らないが、ナン屋が、町のあちこちにあることは間違いない。まぁ、ラグメンは小麦粉から、ポロは白米から自宅で作れるが、自宅に窯があって、ナンを焼く家庭は少ないのだろう。
地図を眺めると、あらためて東トルキスタンが、西域であることを実感する。夕陽の時刻の西行のフライトでは、何時間も夕陽を見続けることになる。
かつては、馬、ロバが荷車を牽いていたのだろうが、今は、電動スクータが、あたりまえになってしまった。中国東北部の方が、馬、ロバが、依然として活躍している。
使っていないのかもしれないが、綺麗な状態のナン窯。
町の小さなモスク、モスクがレストランを経営しているのではないと思うが、人の集まるところでレストランを営業するのは、自然の流れ。
紺色の服を着て、両手ピースサインの中央にいる男の子以外は、すべて女の子。幼い女の子が、坊主頭なのは、「1度坊主にすると、その後に美しい髪になる。」というウイグルの慣わしによる。幼くてもピアスをし、スカートをあげて、目一杯のおしゃれアピールが、可愛い。
街区を抜けるとポプラ並木があり、その奥には、カラート(地下水路)から引いた冷たい水が、農地を潤す。番をしているのか、遊んでいるのか、棍棒を持った男の子が一人。
街から外れたところに廃虚化したモスクがあった。
再び街区に戻る。
たいてい、ナンを焼く窯は、店先にあり、店舗の中で小麦粉を捏ねて生地を作り、小窓から差し出してナンを焼く。一連の作業は、リズミカルで、見ていても心地よい。熱い窯にナン生地を貼り付け、すぐに取り出す作業は、なかなかの重労働なんだけどね。
イスラム帽に顎髭、ウイグルのおじいちゃんのスタンダード。一方、ヒジャブで髪を隠す敬虔なムスリムのおばあちゃんは、最初は横を向いてしまったが、ちょっと片言で会話をしたら快く撮影に応じてくれた。盗撮、無理強いは、もちろんのこと、説得もご法度だ。
クマのぬいぐるみを持った男の子の足元。なぜか、この類のゴミ(アイスクリームや牛乳の包装)が、ポツンと1個だけ落ちていることが、あるんだよなぁ~。
異邦人に対するオヤジの笑顔って、商売の下心でもないと、なかにか目にしないが、東トルキスタンに限っては、街中に溢れている。
東トルキスタンは、夏になるとハミ瓜、西瓜、葡萄・・・・と果物が豊富だが、5月にはバナナ、林檎、キウイ、サクランボまでもが移入されている。1年中、果物が豊富で、廉価なのは、中国共通。
三輪の電動荷車に乗った3人が親子なのか、否かは、わからないけれど、ウイグル人の中にも、そして親子間でも、浅黒い肌の黒髪もいれば、色白の栗毛もいる。東西、様々な民族の交流を感じてしまう。
6枚目の写真の女の子グループと再び遭遇、あらためて撮影に応じてもらう、と言うよりせがまれてカシャ。彼女たちが、悲しい涙を流すことがない世界を作ることが、僕たち大人に果された義務だ。
【JUST NOW】
今年の土用の丑の日・7月30日を避けて、前日の29日に鰻を頂いた。以前に書いたかもしれないが、僕は、「最後の晩餐は、鰻の蒲焼」と決めているほどの鰻好きだ。
ご存知のように、鰻の稚魚は、天然捕獲に頼っている。それなのに調理を効率化して、販価を安くすれば、大量消費が進み、天然資源の稚魚が枯渇するのは、火を見るより明らかだ。鰻の完全養殖が実現するまでは、修練を重ねた職人だけに調理を許し、高嶺の花のままにしておくべきだと思っている。美味い鰻の蒲焼ほど、美味いものはないと思っているので、孫の代にも食べてもらいたい。そのためにも、稚魚と職人技を継承しなくてはならないと思っている。
旅は続く
なるほど~!!そういう事なんですね。
田舎の方に行くと 特に 丸刈り女の子見かけます。
鰻 美味いですよねぇ~
結構 カミさんも倅も 鰻が好きです。
職人さんの伝承 頑張ってもらいたいですね。
そーなんですよ、だから短髪の可愛い男の子かと間違っちゃいそうな女の子がたくさんいます。そのためが、イヤリングしたり、女の子らしい赤やピンクの衣服を着せるみたいです。
最近、上海では“焼き鰻”といって、蒲焼きが、流行り始めたと聞きました。「頼むから食べ尽くさないでくれぇ~」って気持ちです。
では、また。
お邪魔します。
2016年の西域の笑顔、どれも素敵ですね。
2023年の今はどうなっているのやら---?
前回投稿のコメントにもあったように、
気軽に足を運べない情勢のよう。
憂慮しております。
ところで鰻の蒲焼がお好きとの事。
ご存じかもしれませんが、
加賀では夏の定番として「泥鰌の蒲焼」を食べます。
身が小さく淡白で骨ごと頂くそれは野趣あふれるオツな味わい。
こちらも鰻と同じく、天然物は少なくなってきました。
休耕田などを利用して養殖が始まっています。
機会があれば是非。
では、また。
新彊ウイグル自治区は、経済対策として、観光振興の施策をとっているようですが、外国人の入域は、以前より厳しくなり、入域許可の必要な地域が拡大しているかもしれません。(現在、カシュガルを旅行中の友人(中国人)からの情報。
「泥鱒の蒲焼」は、存じませんでしたが、ググってみました。近々に金沢に行く予定があるので、食べてみようと思います。
では、また。