インテリア・家具 横浜元町[ダニエル] 家具店主 咲寿義輝のブログ

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思いがつまったテーブル

2011-12-01 | 今日のできごと
今日は既製品のテーブルを、3.5cm高くしたセミオーダーのテーブルをお届け。
実は、本日のお客様は今回が2回目のテーブル購入でした。
1回目はなんと、約50年前。
今回のご依頼主の方がまだ小学生の頃の話し。ご両親様と一緒に元町の店で購入したもの。
今回は、ご新築に合わせて、サイズやデザインが雰囲気に合うものへの買い換え。
50年近く使われたテーブルは、数年前までご両親様が車椅子にかけながらも、二人で並んで使用されていた、思いで深い代物。
お買い換えせずに、修理をすれば、もちろん、新品同様に戻るのだが、サイズが今の家には大きすぎた。
そこで、今回はこの思いでテーブルを、家具の学校の教材にさせていただき、修理の実技後は、家具の病院の代替えテーブルとして、使用させていただく事をご提案。

納品時に、改めて50年近く使われたダニエルのテーブルを見てびっくりする!
天板や脚には多少は傷があるものの、到底半世紀時を重ねたとは思えない状態の良さ。
ぐらつき等は一切ない。
但し当時の面影は、ダニエルの焼き印で明確に確認できた。
当時しか使われていない、今より二回り大きな焼き印は、正に50年前に製作された証。

この貴重なテーブル、ご家族の思いも含めて決してゴミにしてしまうような事があってはならないと、確信。
お客様も新しく家族に加わった、新品のテーブルに大変満足されながらも、今までの愛着あるテーブルとの別れを惜しみつつ、新たなテーブルの門出を、私に委ね、お見送りされたのでした。
バックミラーに私の車が角を曲がるまで写るご主人様の姿は、本当の家族を送り出すかのように、私には思えた家具屋冥利に尽きる納品でした。


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