南京の反日記念館は有名ですが、Chinaの嫌らしさは、同じようなものを各地に作っていることのようです。
お恥ずかしいですが、そんなにあることを知りませんでした。その記念館を巡って写真を撮り本を出版してくれた方がいるようです。何と、筆者は日本多勝一だそうです。冗談がきついですね。
その本を宮崎さんが書評で取り上げてくれています。宮崎さんも実際に訪問された経験を詳しく書いてくれています。
それにしても、これだけのことをやられても何の抗議もしない日本政府・自民党の根性の無さには呆れるしかないですね。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和2年(2020)10月5日(月曜日) 通巻第6661号
書評
中国全土の「反日記念館」をじっくりと撮影旅行してみた
フェイク写真ばっかりだが、れれっ、本多勝一の写真も撤去されていた
日本多勝一『中国の旅』(依代之譜)
最初から抱腹絶倒なのは筆名が洒落ていることだ。
日本が勝つという寓意が籠められているかのようである。なにしろ嘘八百を並べて中国の代理店となった朝日新聞記者、中 国では今も英雄かとおもうと、或る反日記念館では飾ってあった本多勝一の写真は撤去されているという。
著者は中国全土の「反日記念館」をじっくりと撮影旅行したのだ。ご苦労様!
評者(宮崎)も北京の軍事博物館を、石平氏と観察に行ったとき(十年前は、ふたりして中国を大声で批判しながら北京を 歩いても、なにもなかった)、玄関にミサイル、戦車、戦闘機をどかんと飾って、別の棟へ行くと、中国の過去四千年の戦争 史、なかでも圧巻が、じつは日本軍の兵器なのだ。世界広しと雖も、戦前の帝国陸海軍の兵器をここまで多彩に揃えている歴 史館はない。もちろん、日本にもない。
北京軍事博物館見学の感想を石平氏がぽつりと言った。
『要するにこの展示では戦争が悪いとは一言も書いてありませんね』
さて「日本多」氏、2000年頃から十年ほどかけて、中国全土の反日記念館の主なところを巡回し、撮影を続けてきた。
場所によっては時間間隔をあけて、二回、観察に行った。たとえば平頂山や南京の記念館は新装、改装されて、展示内容にも 変化があった。南京ではアイリス・チャンが中庭に金ぴか像、内部の展示は外国人「ジャーナリスト」の証言のパネル展示ば かりである(かれらが宣教師宣伝隊や、蒋介石に雇われたスパイだったことには一言も触れていない)。
遼寧省の入り口、大連はもちろん、二百三?地、東鶏冠山、ベトン基地、そして水師営が目的地となる。
東鶏山北保塁が保存され、観光スポットになっている。日本は敵将のコントラチェンコ少将を悼んで、ここに石碑を建てた。
著者は言う。
「敵将をも讃える武士道精神の発露、という国を超えたいい話なのですが、中国の人の考え方は奥が深い。碑の横の説明看板 にはこうああります。『戦後、日本軍はそのだ寛大な度合いと戦功を誇示するため、ここに石碑を建てた』
じつは評者らも、ここで中国人ガイドと論争になった。敵をもあっぱれと追悼する精神は中国人にないこともわかった。だ からシナの民は靖国神社に魂魄があつまるという鎮魂の儀礼は理解できない。
評者は訊いた。「ところで日本人の戦死者の墓はどこにありますか?」
ガイドの目がテンになった。なにしろ墓を暴く人たちが、敵の骨を埋める筈がないではないか。
▼「水師営」の会見場は完全なレプリカ、隣の食堂が経営
水師営は、大正5年に祈念碑が建立されていたが、「昭和二十年、侵攻してきたソ連軍は、石碑はダムに沈め、家屋は破 却、ナツメの木も切り倒してしまった」。
いま再建されているのは隣のレストランが、日本人観光客を当て込んで再建したものだ。
すべてがレプリカ、弾丸跡も偽物、ナツメの木は高さから見て近年の植林と分かる。『古色から文字のニュアンスに至まで巧 妙に再現している』(9ページ)。
さらに著者は奥地へ行く。
大連のさきに軍事都市として秘密のベールの蔽われていた旅順が公開されたのは十数年ほど前、評者もまっさきに行ったが、 この旅順には安重根が処刑された刑務所跡地もある。
奉天(瀋陽)では張作霖爆殺事件現場、「九一八記念館」。瀋陽に近い撫順刑務所跡(ここで日本軍兵士が洗脳され、かの シナの政治宣伝日本支部ともいえる「中帰連」が誕生した)。
撫順は露天掘りの石炭の町だが、ここに皇帝溥儀も収監された。その部屋が展示されている。
新京(長春)には皇居(皇帝溥儀の仮御所)は偽満州国の展示がある。
中国が必ず「偽満州国」「偽皇居」というのは満州建国を認めない立場だからだ。
「正史」に書いていないことは認めない。なんたって権力を握ったら、歴史を全部改竄し、正統性をとなえるのが「正史」だ から、真実も異論も排斥する。
傑作は「偽軍」である。えっ? 何のこと、係員に説明しても、答えられない。そんな風に教え込まれているからで、つまり 日本と戦ったのは共産党だと言い張る。抗日戦争を戦った主体は蒋介石だったが、そのことは伏せて、国民党軍は「偽軍」と なるわけだ。
哈爾浜では七三一部隊の『陳列館』があって、出鱈目な人体実験とかの展示がある。あまりに不潔な衛生環境で、疫病対策 を講じていたのが同部隊だったのだが、真実はどうでもよいらしく、共産党の宣伝にひっかかってアジビラを書いたのが森村 誠一だった。
錦州にも戦役記念館がある。天津にも平津戦役記念館。そして、極めつけ、首都北京には「人民抗日戦争記念館」がある。 しかも、これ日本政府が財政支援したのだ。
真っ赤な偽物『田中上奏分』が展示され、数々の虐殺写真は、「シナ官憲に処刑された満州匪賊のもの」「シナ兵に殺され た日本人の解剖写真」も、日本軍の仕業とされている。
すでに中国が『証拠』としてあげた写真がすべて嘘であることは証明されているので、これ以上の説明は、すくなくとも、 このメルマガの愛読者には不要である。
撮影の旅は南京へと続くが、所謂『南京大虐殺記念館』、評者も昔のものと、新装なって大々的に再開したときと二回、見 学したが、この著者も前後二回、南京へ飛んでその比較をしている。
驚いたのは雲南省の奥地、インパール作戦で引き揚げる日本軍が戦った拉孟、騰越にまで足を延ばしていることだ。後者二 つも、樋泉克夫氏、高山正之氏らと評者は見学にいった。そのことは他にも書いたので割愛する。
ともかく中国全土、著者はこまみに歩いて撮影をつづけてきた。本書の根幹をなすのは貴重な写真である。
評者も、このほかに孫呉、黒河、愛軍記念館から満州里、広州では孫文の臨時政府記念館も行った。錦州戦役記念館だけ は、訪問したときは休館日だった。
主な内容は次の通り。
◆大連/アカシアの大連・鉄路鍋炉安装工程公司・金州城外南山戦跡◆旅順/二〇三高地・東鶏冠山北堡塁・望台砲台・水 師営会見所・旅順監獄・旅順万忠墓
紀念館◆奉天/満洲某重大事件・「九・一八」歴史博物館◆撫順/撫順炭鉱・平頂山殉難同胞遺骨館・撫順戦犯管理所◆新京 特別市/満洲帝国・満洲映画協会
◆哈爾濱/侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館◆錦州/遼瀋戦役記念館◆天津/平津戦役紀念館◆北京/中国人民抗日戦争紀念 館・抗日戦争彫塑公園・中国人民革命軍事博物館・中国空軍航空博物館・北京航空航天大学 北京航空館・北京坦克博物館・中国民兵武器装備陳列館◆上海/上海海軍特別陸戦隊本部・八百壮士英雄抗日事跡陳列室・上海淞滬抗戦紀念館・上海龍華烈士紀 念館◆南京/侵華日軍南京大遇難同胞紀念館・南京渡江勝利記念館・南京神社◆西安/西北工業大学 西安航空館◆騰沖(騰越)/テン緬抗戦博物館
●B5版 表紙込100 ページ・本文モノクロ 1500円
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なお、この書籍は書店で入手するのが難しいうえ、アマゾンでは取り扱わない。
購入希望はメールで yama@sakura.nifty.6jp
(郵便番号、住所、お名前、電話番号を副えて。到着後、振り込みになります)
参照 http://ki43.on.coocan.jp/hon/hon.html
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それにしても、凄まじい執念です。せめて、この本を世界に配布するくらいのことはやって貰いたいものです。
最近の菅(スガ)さんの動きをみていると、やる可能性もあるかも。
そうであって欲しいものです!
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