FIFAクラブワールドカップ2007は、いよいよ今日が最終日を迎えました。決勝戦はACミランVSボカ・ジュニアーズ、3位決定戦に浦和レッズVSエトワール・サヘルが対戦しました。
まずは3位決定戦の浦和VSエトワールから。準決勝でミランとボカに敗れた両チームが激突。浦和のエース・ワシントンがこの試合が日本でのラストマッチとなります。自らのゴールと勝利で有終の美を飾りたいところでした。
試合は開始5分、エトワールのロングパスからのカウンター攻撃からシェルミティが飛び出し、ペナルティエリア内で坪井慶介に倒されPKを獲得。このPKをフレジが決めて先制。浦和GK・都築龍太は右手で止めようとしましたが、後一歩及びませんでした。
浦和レッズは35分、相馬崇人のクロスをワシントンが頭で合わせて同点に追いつきます!このあと浦和は38分に相馬→ワシントン→最後は細貝萌がシュートを放ちますが、DFにブロックされます。40分、永井雄一郎のクロスにワシントン!しかしクロスバーに弾かれてしまいました…。
後半18分に浦和はピンチを迎えます。左サイドからのアーリークロスにシェルミティがシュートミス、こぼれ球にベンディファラーが狙いましたが、浦和DF陣が必死にブロック。
そして後半25分、永井のFKにまたしてもワシントンが頭で決めた!これで2-1と勝ち越しに成功!ところがその5分後、浦和GK・都築がキャッチミスしたボールをシェルミティに押し込まれ、またしても同点に…。
浦和は終了間際、CKからワシントンがヘディングシュートを放つも、GKのパンチングでハットトリックならず。試合は2-2の同点、90分では決着がつかずPK戦に突入。
PK戦に入ったこの試合は、浦和1本目・ワシントンは成功しますが、エトワール1本目・ナフハの蹴ったボールはポストに当たり失敗。このあと両チームとも2,3本目を成功、ここまで3-2と浦和がリード。そして迎えた4人目、浦和は細貝が成功したのに対し、エトワール・トラウィが失敗し勝負あり。最後は都築が足で止めて浦和がPK戦を4-2で勝利!アジア最高順位の3位を獲得しました!
勝利の瞬間、ワシントンは喜びのあまり号泣。浦和ラストゲームを有終の美で飾りました。この3位決定戦、序盤はエトワールの攻撃力が良かったのに対し、浦和はエトワール守備陣の徹底したディフェンスの前にシュートが打てない時間帯がありました。しかし、ワシントンの同点ゴールから浦和の攻撃力に勢いが増し、後半25分にはワシントンがこの日2点目のゴール。もし前半40分にゴールを決めていたら、大会史上初のハットトリックになっていたし、90分で決着がついていたかもしれません。これで浦和レッズのクラブW杯は終わりました。ミランとの善戦、世界3位は来季につながっていくでしょう。
次は決勝のミランVSボカ戦!前回の対戦は、PK戦の末ボカが世界一に輝きました。これが2度目の対戦となるこの試合、リベンジに燃えるミランが猛攻撃を見せました!
まず主導権を握ったのはボカ・ジュニアーズ。開始5分までに3本のシュートを放ちますが、枠を捉えることが出来ません。対するミランは5分、セードルフのスルーパスからインザーギがシュートを狙うもわずかに外れてしまいました。
試合が動いたのは前半21分。ミランはカカが前線でドリブルを仕掛けると、ペナルティエリア内でシュートを狙うもブロック、こぼれ球を拾ってラストパス、最後はインザーギがゴール!決勝戦はミランが先制します。その1分後、ボカは左CKからパラシオが頭で合わせて同点!
このあと両チームとも決定的な場面を作りますが、勝ち越し点が奪うことが出来ず。前半は1-1の同点で折り返します。
後半開始2分、ミランはインザーギが落としたボールをセードルフが拾った後にスルーパス、これを受けたカカが走りこんでシュートを放ちますが、DFにブロックされます。迎えた後半5分、右サイドでセードルフが倒されてFKを獲得。ピルロが蹴ったFKにアンブロジーニが飛び込むも失敗、こぼれ球をネスタが決めて勝ち越し!
勝ち越して波に乗りたいミランは8分、ワンツーで抜け出したピルロがペナルティエリア内で倒されるも判定はノーファウル。11分にはインザーギとのワンツーパスからカカがシュートを狙うもダメでした。ボカは13分、ペナルティエリア手前からイバラが右足で狙いますが、ポストに直撃し同点ならず。
16分、ミランはカウンターからカカが抜け出すと、ペナルティエリア内でDFをかわし、左足で決めて3点目。ボカとの差は2点に広がりました。
26分、セードルフのスルーパスにカカが反応。最後はフリーのインザーギが決めてゴール。インザーギは今日2点目!これで4-1。強いし素晴らしい!3分後、ペナルティエリア手前からのFKをピルロが下から狙いますが、惜しくも外れてしまいます。
32分、カラーゼがボカのグラシアンへのタックルで一発退場処分。残り時間を10人で戦わなけらばならない状態に。数的優位に立ったボカは波状行為を仕掛けますが、ミランGK・ジダが次々とセーブ!ゴールネットを揺らすことが出来ません。終了5分前、CKからのこぼれ球をグラシアンがシュートもジダがセーブ、レデスマのシュートはアンブロジーニの胸に当たりゴール。記録はアンブロジーニのオウンゴールでボカが1点返します。
しかしボカの反撃もここまで。後半に3得点を挙げたミランが4-2で勝利。17年ぶり4度目のクラブ世界一に輝きました。
ミラン強い!というよりカカ最高です!決勝戦では1ゴール2アシストの活躍を見せ、大会MVPを獲得しました。インザーギは2得点を挙げ勝利に大きく貢献、大一番の強さを発揮しました。また、この大会を最後に引退するだろうと思われるマルディーニ選手はフル出場。見事に有終の美を飾りましたが、今後の去就はどうなるのでしょうか…。
敗れたボカは、パレルモに点が取れなかったことが敗因でしょう。あと、復帰したばかりのリケルメがクラブW杯に間に合わなかったこともあるかもしれません。今日の試合では、ミランの攻撃陣の前に4失点とボカDF陣完全崩壊。もう完敗でした。
これで11日間(実質6日ですが)に渡るクラブW杯が終了しました。今年はミランが欧州勢として初優勝、日本のクラブで初めて参戦した浦和レッズが3位獲得で記憶に残る大会となりました。来年はどのようなチームが日本にやってくるのか、日本からはどこのチームが参戦するか、そして浦和レッズがACL連覇で2年連続出場できるのか?ACミラン世界一おめでとうございます!そし全ての選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。