10月3連休の中日である11日は、東京競馬場で第66回毎日王冠(GⅡ・芝1800m 13頭立て)が行われました。このレースには秋の天皇賞またはマイルチャンピオンシップを見据えた馬達が出走し、秋の天皇賞馬⑫スピルバーグ、皐月賞馬⑥イスラボニータ、マイルCS覇者⑨ダノンシャーク、この春に豪州GⅠを勝った⑩リアルインパクトとGⅠウィナー4頭に加え、エプソムカップを勝った⑬エイシンヒカリ、ラジオNIKKEI賞で圧勝した3歳馬⑦アンビシャス、札幌記念を勝った④ディサイファ、安田記念2着⑤ヴァンセンヌ、重賞5勝は全て左回り③クラレント、七夕賞で復活勝利を挙げた①グランデッツァなどが参戦しました。
単勝の上位人気は、エイシンヒカリが4.9倍で1番人気。アンビシャスが僅差の2番人気(5.0倍)、3番人気がヴァンセンヌ(5.6倍)。4番人気以降はディサイファ(6.7倍)、スピルバーグ(8.6倍)、⑪ステファノス(8.8倍)、7番人気のイスラボニータ(9.2倍)までがオッズで10倍以下でした。
注目のスタートで、グランデッツァとエイシンヒカリが好スタートを切ったのに対し、アンビシャスがやや出遅れて最後方からの競馬となってしまった。スタートダッシュを決めたエイシンヒカリがハナを奪い、ヴァンセンヌが2番手につけ、グランデッツァは3番手に下げた。4番手にイスラボニータが追走し、その後ろの5番手にディサイファ、外側の6番手にリアルインパクトがいる。7,8番手の位置にダノンシャークと②マーティンボロ、9番手に⑧トーセンスターダム、クラレントとステファノスが10,11番手で並び、後方2番手にスピルバーグ、アンビシャスが最後方を追走する。
3コーナーに入り、先頭のヒカリは前半800mを47.9秒、1000mを59.9秒で通過。マイペースの逃げだ。後続では、外からポジションを上げたリアルがヴァンセンヌとグランデッツァの2番手集団に加わり、ボニータは単独の5番手、ディサイファは6番手のまま。後方待機のスピルバーグとアンビシャスは直線勝負にかける。
4コーナーを回り、最後の直線コースに差し掛かり、エイシンヒカリがまだ持ったまんまで逃げ粘り、外からイスラボニータが2番手に上がってきた。後ろからはシャークとディサイファも追い込んできている。スピルバーグとアンビシャスは伸びてこない。ゴール残り200mを切り、ボニータがヒカリを捕らえにかかるが、ゴール前でヒカリが突き放し、そのまま先頭でゴールイン!そして2着争いでは、ディサイファがイスラボニータをかわしました。
毎日王冠 全着順&払戻金
1着⑬エイシンヒカリ 1分45秒6
2着④ディサイファ 1馬身1/4
3着⑥イスラボニータ クビ
4着⑨ダノンシャーク 3/4馬身
5着⑧トーセンスターダム 1/2馬身
6着⑦アンビシャス クビ
7着⑪ステファノス クビ
8着③クラレント 1馬身
9着⑤ヴァンセンヌ クビ
10着⑫スピルバーグ クビ
11着①グランデッツァ クビ
12着⑩リアルインパクト 1馬身1/2
13着②マーティンボロ クビ
単勝 ⑬ 490円 1番人気
複勝 ⑬ 220円 ④ 220円 ⑥ 320円
枠連 [4]-[8] 560円
馬連 ④-⑬ 1,880円
馬単 ⑬-④ 3,210円
ワイド ④-⑥ 1,340円 ④-⑬ 820円 ⑥-⑬ 1,270円
3連複 ④-⑥-⑬ 6,720円
3連単 ⑬-④-⑥ 28,200円
GⅠ級のメンバーが揃った関東のスーパーGⅡ・毎日王冠は、単勝1番人気のエイシンヒカリが逃げ切り勝ちを収めて優勝。2着には4番人気・ディサイファが入り、ディープインパクト産駒のワンツー決着。3着にはイスラボニータが入りました。ボニータは7番人気とクラシックウィナーなのに人気が低かったのですが、休み明けながら好走しました。2番人気のアンビシャスは、スタートでの出遅れが大きく響いて6着。上がり3ハロンは最速の33.0秒を記録したんですが…。3番人気のヴァンセンヌは好位追走も、直線で沈み9着。距離が長かったのか、それとも先行策が裏目に出てしまったか?
勝ったエイシンヒカリは、前走のエプソムカップに続いて重賞2連勝。2走前の都大路ステークスを含めて自身3連勝を果たし、秋の天皇賞の優先出走権を獲得しました。鞍上の武豊騎手は、昨年のエアソミュールに続き、毎日王冠2連覇。JRA重賞も通算301勝目を挙げております。
今回は初めてのGⅡ、相手が格上がほとんど、さらには大外枠だから、勝つのは厳しいだろうと思われましたが、強かったですねぇ~。スタートを完璧に決め、すぐさまマイペースに持ち込み、直線では右側に斜行せず、イスラボニータの追撃を振り切りました。正直抜かれるんじゃないかと思ったけど、粘り強かったし、ゴール前で二の脚使いましたもん。これで通算成績も9戦8勝。実績馬たちを破ったことで、さらに評価が上昇しそうですね。
次走の秋天は、2000mと距離が長くなります。大逃げを打ったサイレンススズカが故障したり、2008年のダイワスカーレットも逃げたものの、ウオッカとの死闘に敗れました。エイシンヒカリは「逃げ馬泣かせ」の秋天を逃げ切ることは出来るのでしょうか?
12日・体育の日は、京都競馬場で京都大賞典が行われます。宝塚記念を勝った①ラブリーデイ、不振脱出を狙う昨年のダービー馬②ワンアンドオンリー、春の天皇賞で3着に入った⑦カレンミロティック、エリザベス女王杯連覇を目指す⑧ラキシス、菊花賞2着⑩サウンズオブアースなどが出走します。
そして、同じ日には盛岡競馬場で秋のダートマイル王決定戦・マイルチャンピオンシップ南部杯があります。昨年覇者⑫ベストウォーリア、9歳ながらかしわ記念を勝った⑭ワンダーアキュート、「岩手競馬2トップ」⑧ナムラタイタン&⑩コミュニティ、交流重賞2着2回⑥ポアゾンブラック(北海道)、「打倒中央」に執念を燃やす⑭ハッピースプリント(大井)など15頭が出走します。