日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

新たな女傑現る!ルージュバックが無傷の3連勝できさらぎ賞制覇!

2015年02月08日 | 競馬

2月8日は京都競馬場で3歳重賞の「きさらぎ賞」、東京競馬場では伝統のマイル重賞・東京新聞杯が行われました。きさらぎ賞には、良血馬とデビュー負け無しの牝馬が参戦。ここを勝ってクラシックに名乗り出るのはどの馬か?



まずは、東京メインの東京新聞杯(GⅢ・芝1600m 16頭立て)から。このレースには⑫エキストラエンド、⑤マイネルメリエンダ、⑩フルーキーの「京都金杯組」をはじめ、2013年のNHKマイルカップを制した後に屈腱炎で長期休養、今回1年9ヶ月ぶりの実戦となる⑮マイネルホウオウ、ダービーと菊花賞で4着⑯タガノグランパ、3連勝中の⑥ヴァンセンヌ、富士ステークス2着④シャイニープリンス、⑭サトノギャラントなどが出走しました。
スタートでヴァンセンヌがダッシュつかず、エキストラエンドも後方からのスタート。⑧フレイムヘイローが先頭でレースを進み、②アンコイルドが2番手、マイネルメリエンダ3番手、①メイショウヤタロウが4番手。5,6番手の位置に③リルダヴァルと⑪ハノハノが並走。中団グループには内からヴァンセンヌ、シャイニープリンス、⑦フェスティヴタロー、マイネルホウオウの4頭がいる。11~13番手には⑨ダノンヨーヨー・フルーキー・タガノグランパの3頭が固まっている。後方はサトノギャラントが外からポジションを上げ、アルフレード15番手、エキストラエンドが最後方追走。
3,4コーナー中間点を過ぎたところで、今度はアンコが先頭、メリエンダが外の3番手につけ、ヴァンセンヌは中団馬群の内側、シャイプリ、フルーキーとエキストラはまだ後方。4コーナーから直線コースに差し掛かり、アンコイルドがまだ逃げるが、ヴァンセンヌが馬群を割って先頭に躍り出る。真ん中からマイネルメリエンダ、外からリルダヴァルも上がって来る。残り200mでヴァンセンヌが抜け出すが、大外からアルフレードが追い込み、フルーキーが後方から内をすくって襲い掛かるが、わずかにヴァンセンヌが先頭でゴールイン!真ん中のヴァンセンヌが、アルフレードとフルーキーの追撃を抑えました。

安田記念への重要なステップレース・東京新聞杯は、単勝3番人気のヴァンセンヌが優勝。スタートでやや後手を踏みましたが、ラストの直線で馬場の真ん中から早めに抜け出し、そのまま押し切りました。2着には大外から脚を伸ばしたアルフレード、1番人気のフルーキーはイン突きも届かず3着でした。2011年の2歳王者だったアルフレードは、右前浅屈腱炎を発症して以降は成績がイマイチだったけど、2着好走で復活の兆しを見せました。2番人気のエキストラエンドは6着、復帰戦のマイネルホウオウは15着に終わりました。
勝ったヴァンセンヌは、父がディープインパクト、母・フラワーパークという血統。お母さんは1996年に高松宮杯(現・宮記念)とスプリンターズステークスを優勝し、その年の最優秀短距離馬&最優秀父内国産馬を受賞しています。いやホントに懐かしい馬ですね。フラワーパーク産駒はこれが重賞初制覇となります。また、ディープインパクト産駒は今年の重賞初勝利です。やっとかい。
ヴァンセンヌは3歳時に右前脚の剥離骨折、4歳の時には右前屈腱炎を発症して1年半以上の休養を余儀なくされました。昨年10月に復帰を果たし、復帰戦の「3歳以上500万下」では2着にやぶれましたが、その後に小峰城特別(500万下)、エクセレントジョッキーズトロフィー(1000万下)、元町ステークス(1600万下)に勝利し、3連勝でオープン入り。昇級戦の今回も勝ち、4連勝で重賞初制覇となりました。2度の大ケガを乗り越え、6歳でようやく良血を開花。これからはヴァンセンヌが混戦のマイル戦線の主役になるかもしれません。




京都メイン・第55回きさらぎ賞(GⅢ・芝1800m)は、8頭と少頭数ながら、好メンバー揃い踏み。クロフネとエアグルーヴの孫⑤ポルトドートウィユ、オルフェーヴルの弟④アッシュゴールド、ディープインパクトとスイープトウショウの間に生まれた⑥レガッタ、「ディープ×キンカメ」の⑧グリュイエール、デビュー2連勝中の牝馬③ルージュバックが参戦しました。
揃ったスタートで始まったこのレース、先行争いで⑦エメラルヒマワリと②ネオスターダムが行くが、ネオスタが先手を取る。3,4番手にはレガッタとルージュバック。レガッタが首が上がっているのに対し、ルージュは折り合いOK。内の5番手に①ムーンクレスト、アッシュゴールドは6番手。7番手ポルトドートウィユ、最後方にグリュイエールという展開。
外回り3コーナーに入り、先頭のネオスタは前半1000mを61秒台で通過。エメラルが2番手につけ、ルージュが単独3番手に浮上した。ドートウィユが5番手までポジションを上げ、アッシュは後方2番手。4コーナー手前でポルトドートウィユが仕掛けにかかる。ルージュバックを意識しているのか?直線コースに差し掛かり、ネオスターダムが逃げ続け、ルージュとドートウィユが差を詰める。後ろからはグリュイエールとアッシュゴールドも上がってきた。残り200mでルージュバックがギアを上げると、ネオスタをかわして先頭浮上!そして後続にリードを拡げ、堂々と先頭ゴールイン!ルージュバック、良血牡馬たちを軽く一蹴して重賞制覇!


伝説を創るであろうニューヒロインの誕生だ!単勝1.7倍の1番人気に支持されたルージュバックが、2着に2馬身差をつけて快勝。デビューから無傷の3連勝できさらぎ賞を制しました。牝馬のきさらぎ賞勝利は、1961年のスギヒメ、1964年のフラミンゴ以来、51年ぶり3頭目の快挙です。スギヒメとフラミンゴのときは中京の砂1200m(芝コースがない)での勝利であり、京都芝1800mでは初めてとなります。鞍上の戸崎圭太騎手は、今年の重賞初勝利です。
2着には2番人気のポルトドートウィユ、3着には3番人気・アッシュゴールドが入り、4番人気・レガッタは折り合えず7着に終わりました。
3連勝のルージュバックは、大竹正博(美浦)厩舎に所属し、父・マンハッタンカフェ、母・ジンジャーパンチの間に生まれました。お母さんのジンジャーパンチは、現役時代に2007年のブリーダーズカップディスタフなどGⅠ5勝を挙げた、アメリカを代表する名牝です。昨年9月の新馬戦(@新潟)でデビューし、瞬発力の良さを見せて快勝。2戦目の百日草特別では、後に京成杯を勝つベルーフに2馬身半差をつけて勝利。3戦目の今回は、初めての関西遠征&右回りコースでしたが、その課題も簡単にクリアしてみせました。
この時期の3歳の混合戦で牡馬を破ったから、牝馬クラシックの最有力候補に躍り出たことは間違いなし。牝馬3冠どころか、ダービー制覇もあり得るでしょう。キャロットファームの先輩のハープスターより能力は上だと思うし、ウオッカ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ級の「怪物牝馬」になるかもしれません。ルージュバックの今後の活躍に期待しましょう。


来週は京都競馬場で「京都記念」、東京競馬場で「共同通信杯」があります。京都記念には、骨折から長期休養中だったキズナが遂に復帰します!そして、昨年の桜花賞馬・ハープスターも出走予定。「キズナVSハープ」の初顔合わせは、どちらが制するのか?共同通信杯は、3戦2勝のドゥラメンテ、2連勝中のアンビシャス、アヴニールマルシェ、リアルスティール、ソールインパクト、ティルナノーグ、ダノンメジャーが登録。セントポーリア賞で5馬身差の圧勝を見せたドゥラメンテは、中1週での重賞挑戦。またもファンの度肝を抜くパフォーマンスを見せるのか注目だ。



 

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