サッカー五輪日本代表壮行試合2番勝負・最終戦、U-23日本代表VSU-23アルゼンチン代表の試合が29日、東京・国立競技場で行われました。前回の神戸でのオーストラリア戦は香川真司と岡崎慎司のゴールで逆転勝ちしました。今回対戦するアルゼンチン代表は、前回のアテネ五輪で金メダルを獲得し、今回も連覇をねらう強豪チーム。代表問題で揺れるメッシは来日しませんでしたが、リケルメやマスケラーノといったオーバーエイジが日本にやってきました。反町JAPANの実力を知るためには持って来いの相手にどう立ち向かったのでしょうか?
この日のスタメン
GK 1 西川周作
DF 4 水本裕貴
DF 6 森重真人
DF 7 内田篤人
DF 13 安田理大
MF 8 本田圭佑
MF 10 梶山陽平
MF 12 谷口博之
MF 14 香川真司
MF 16 本田拓也
FW 9 豊田陽平
前回先発した李忠成と細貝萌は負傷のため欠場、ベンチスタートの長友佑都に代わって安田が先発出場、GKは西川が先発、FWは豊田の1トップでした。
試合は前半開始からアルゼンチンがチャンスを作ります。6分に左サイドからのFKをリケルメが蹴るも味方に合わせられず、ボールはゴール手前でワンバウンドして左に外れます。7分には中央でリケルメがドリブルすると、左サイドの選手にパス。受けたディ・マリアがクロスを入れて、アグエロとラベッシが飛び込みますがわずかに届きません。
対する日本は9分、右サイドで内田が突破を図るが、相手選手に倒されてFKを獲得。このFKを本田圭がクロス、谷口が相手DFと競り合うもクリアされ、こぼれ球を森重が押し込もうとしますがGKが先にキャッチしました。15分、スローインから本田圭がミドルシュートを放ちますが、味方選手に当たってしまいました。その1分後、アルゼンチンは左CKをショートで繋いでクロス、ゴール前でガライが飛び込んで行くが、森重がクリアします。
アルゼンチンペースの中で迎えた30分、アルゼンチンは右サイドからのFKをリケルメがクロスを上げるが、ラベッシが頭で飛び込むもダメ。1分後にはリケルメのFKのこぼれ球をディマリアがシュートを放ちますが、森重がブロックします。38分、日本はまたも内田が右サイドで倒されてFKを獲得。このFKを本田圭が無回転シュート、強烈過ぎたのか谷口が合わせられずボールはポスト左へ。前半終了間際、アルゼンチンがセットプレーでチャンスを形成し続けます。右サイドからのFKをリケルメが狙うも西川がパンチング。ボールはCK。リケルメのCKも西川がもう一度パンチング、2度目のCKは谷口がクリア。最後まで日本が守りきり、前半は両チーム無得点でハーフタイム。
後半開始早々、日本はロングボールから豊田が競ると、こぼれ球を本田圭が拾うがシュートまで持ち込めず。2分、ラベッシが右サイドで突破を図ってクロスを上げるが、西川がキャッチします。後半5分、アルゼンチンは左サイドのアグエロがペナルティエリア内まで切り込んでゴール前でラストパス、最後はディ・マリアがシュートを放つが安田がブロック。7分、今度は香川が低いミドルを狙うが、ボールは枠を外す。
後半12分、ペナルティエリアギリギリのところでリケルメのドリブルを谷口が倒してFK。アルゼンチンが絶好のチャンス、日本はピンチを迎えます。このFKをリケルメが狙うが、壁に当たってCK。続くCKでモンソンのシュートを本田圭がブロック、2本目のCKは西川がキャッチ。再三のセットプレーを守りきった日本、ゴールネットを揺らせません。13分、日本はカウンターから香川が中央でドリブル突破して本田圭にパス、これを受けた本田圭が強烈なミドルシュート!しかしボールはクロスバーに直撃してゴールならず。あまりにも惜しい!15分、FKのこぼれ球を梶山が狙うが、相手DFに阻まれました。
ここで日本は豊田に代えて森本貴幸を投入します。22分、スルーパスに反応した内田が相手に倒されてFK。本田圭がニアサイドへ送るが、相手にクリアされます。その直後、アルゼンチンはカウンターからアグエロのスルーパス→ディ・マリアがフェイントでDFを交わしてシュート、西川が追いつくもボールはゴールネットを突き刺してアルゼンチンが先制。
反撃したい日本は、右サイドの内田がペナルティエリアまでドリブルを仕掛けますが、相手DFにブロックされます。CKでも同点ゴールは生まれず。この後日本は本田圭に代えて岡崎慎司、安田に代えて長友と相次いで投入しますが、後半開始から降り出した雨が激しくなると、ものすごい雷が鳴り後半39分に試合は一旦中断。7分間の中断の後、試合中止決定。その後試合が成立したため、1-0でアルゼンチンの勝利が確定しました。
五輪前最後の試合はアルゼンチンを相手に健闘しましたが、結果は敗れました。リケルメを中心とした攻撃陣を相手に粘ったんですが、一瞬のカウンターでゴールを許してしまいました。それにしてもアルゼンチンはやっぱり強い。メッシがいなくてもいい選手はいるじゃないですか。リケルメはベテランの上手さが光りましたね。
日本は本田圭佑が無回転FKを見せれば、後半には強烈なシュートでアルゼンチンゴールを脅かしました。あのシュートはいきなり飛び出してきたので、GKも驚いていたでしょう。内田もDFに何度倒されても臆せず、右サイドで積極的な仕掛けでチャンスメイクしていきました。右サイドバックのレギュラーは決定的ですかね。左サイドバックの安田はオーバーラップもあれば守備でも頑張ったと思います。途中から入った長友は途中で終わってしまったので印象が無かったように見えました。左のレギュラーは本番までわからないでしょうね。
前回のオーストラリア戦では2得点でしたが、今回はゴールが遠かったです。前半は森重が押し込んでもキャッチされる、圭佑のFKを谷口が合わせられず。後半は香川が低いミドルを放ちましたがダメでした。決定的な場面はあるんだけど、あと一歩なんですよね~。決定力不足が解消されないまま本番を迎えることになった反町JAPAN、本番ではゴールを期待したいと思います。
後半39分の時点で試合が打ち切りになりましたが、日本代表の試合で中止になったのは極めて異例のことです。私がいままで日本代表の試合を見た中で、中止になったのは初めてじゃないかな?後半が行われていた時間帯(午後8時~9時までの間)、東京では練馬で40ミリ、世田谷で30ミリの雨量を観測、田町駅で落雷があったため山手線と京浜東北線が動かなくなったんだそうです。自然の脅威には勝てませんでしたか…。
男子代表の前座で行われた女子日本代表VS女子アルゼンチン代表は、前半33分に左サイドの宮間あやのパスを大野忍が右足で決めて先制、3分後には安藤梢のヘディングのこぼれ球を永里優季が決めて2点目。後半、日本は荒川恵理子や丸山桂里奈などを投入しましたが、追加点は奪えず。アルゼンチンの反撃も無失点に抑えて完封勝ち。国内での壮行試合を連勝で飾りました。
女子はFWの2選手がともにゴールを決めました。永里選手は2試合連続ゴールと好調をアピールしているみたいですね。試合後のインタビューで佐々木監督が「外は夏ばてのようなサッカーになってしまった」とコメントしていましたが、選手たちが暑さと猛攻で疲れてしまったように思えました。でも、連勝できたのは良かったし、2試合連続無失点も大きいんじゃないでしょうか。
東京でのアルゼンチン戦、男子は消化不良で終わりましたが、女子は2-0という結果に終わりました。国内壮行試合2連戦は男子1勝1敗、女子2連勝という形で幕を閉じました。男子は不安材料が残っておりますが、女子は本番に向け視界良好です。さあ後は本番を残すのみとなりました。今後の予定では、31日に女子が秦皇島入り、男子は8月4日に天津入りします。1次リーグは8月6日に女子初戦・ニュージーランド戦、7日には男子初戦・アメリカと対戦します。男女とも強豪が揃うグループに入っていることで厳しい戦いになるかもしれませんが、勝利を目指して頑張って欲しいと思います!
なでしこジャパンの初戦まであと7日、反町JAPANはあと8日…。そして北京五輪開幕まであと9日。もう10日切ってるよ!
アルゼンチンは前回大会の金メダリストですからねぇ。でもよく戦いました。
女子は2試合連続完封勝ちしたことで、いい感じで北京に臨めますから、決勝トーナメント進出もあるんじゃないでしょうか。
・スポーツ瓦版さん
残り時間少なかっただけに最後までやってほしかったです。先日はJリーグの試合で雷雨のため中断になった例がありましたなあ。
あの雷鳴じゃ仕方ないですけど最後まで見たかったですね。