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ゴールデンウイーク最終日の8日は、東京競馬場で3歳世代のマイル王決定戦・第27回NHKマイルカップ(GI・芝1600m 18頭立て)が行われました。重賞2勝の④セリフォス、アーリントンカップを制した⑱ダノンスコーピオン、ニュージーランドトロフィーで逃げ切り勝ち⑬ジャングロ、シンザン記念覇者①マテンロウオリオン、ファルコンステークス優勝⑯プルパレイ、⑤キングエルメス、⑪インダストリア、桜花賞から参戦⑧アルーリングウェイ、重賞2戦連続2着⑦タイセイディバインなどが参戦しました。
直前のオッズは、1番人気がセリフォス(3.9倍)、インダストリアが僅差で2番人気(4.0倍)、3番人気マテンロウオリオン(6.8倍)、4番人気のダノンスコーピオン(7.1倍)までが10倍以下。その後はアルーリングウェイ、ジャングロ、②ソネットフレーズ、プルパレイ、キングエルメスと続きました。
スタートで⑭フォラブリューテがポンと飛び出したのに対し、ジャングロは出遅れてしまう。先行争いでキングエルメス・⑥トウシンマカオ・⑮オタルエバーの3頭が競り合い、4番手集団にはセリフォス・ソネットフレーズ・タイセイディバイン・フォラブリューテの4頭がかたまっている。8番手ダノンスコーピオン、9番手⑰ステルナティーア、10番手③ソリタリオ、11番手にインダストリアが追走。12,13番手あたりに⑨ダンテスビューと⑯プルパレイ、14番手にアルーリングウェイ。後方には15番手⑩カワキタレブリー、16番手⑫セイクリッド、17番手①マテンロウオリオン、スタートで後手踏んだジャングロは最後方。
3,4コーナー中間を過ぎて、マカオが単独先頭、オタル2番手、エルメスが3番手、フォラブ4番手。ダノスコとインダスは中団馬群、セリフォスは最内。アルウェイとマテオリ・ジャングロはまだ後方。
4コーナーを回って直線コースに入り、先頭を行くトウシンマカオに、内側からセリフォスとキングエルメスが差を詰め、真ん中からダノンスコーピオン、外からインダストリア、一番外からマテンロウオリオンが追い込んでくる。残り200mでダノスコがマカオをかわして先頭に立ち、セリフォスも食い下がる。残り100mでダノスコが抜け出すが、大外からマテオリが襲い掛かり、さらに後続からカワキタレブリーも上がってくる。ゴール前でマテンロウオリオンがダノンスコーピオンに接近し、ほとんど並んでゴールしたが、わずかにダノンスコーピオンが有利だった。
【NHKマイルカップ 全着順】
1着⑱ダノンスコーピオン 1分32秒3
2着①マテンロウオリオン クビ差
3着⑩カワキタレブリー クビ差
4着④セリフォス 1馬身1/4
5着⑪インダストリア クビ差
6着⑤キングエルメス
7着⑬ジャングロ
8着⑥トウシンマカオ
9着⑧アルーリングウェイ
10着⑦タイセイディバイン
11着③ソリタリオ
12着⑨ダンテスヴュー
13着⑬ステルナティーア
14着⑫セイクリッド
15着⑯プルパレイ
16着⑮オタルエバー
17着②ソネットフレーズ
18着⑭フォラブリューテ
【払戻金】
単勝 ⑱ 710円
複勝 ⑱ 260円 ① 260円 ⑩ 4,780円
枠連 1⃣-8⃣ 1,190円
馬連 ①-⑱ 2,490円
馬単 ⑱-① 4,820円
3連複 ①-⑩-⑱ 416,750円
3連単 ⑱-①-⑩ 1,532,370円
ワイド ①-⑱ 1,110円 ⑩-⑱ 48,720円 ①-⑩ 40,660円
東京競馬場の5週連続GⅠの開幕戦は、4番人気のダノンスコーピオンが直線真ん中から抜け出して優勝し、27代目の3歳マイル王の座に輝きました。2着のマテンロウオリオンは後方2番手に控えてから、大外から猛追。ゴール前でダノスコに迫るもクビ差届かず。3着に入ったカワキタレブリーは、なんと18頭中しんがり人気!3連複で41万円超、3連単で153万円台の高配当がつきました。
1番人気のセリフォスは前走の朝日杯から約4カ月半の休養明けが響いて4着。最内を突こうとするも不発に終わりました。これで今年のGⅠレースの1番人気馬は7連敗。阪神タイガースの開幕9連敗、ヴィッセル神戸のJ1開幕11戦未勝利よりまだマシだと思いたい・・・。2番人気のインダストリアも5着。スタートで出遅れて7着に終わったジャングロは、スタート直前にゲートに突進して顔面を強打してしまいました。その影響かどうか知りませんが、隣のフォラブリューテがロケットスタートを決めたのでありました。
優勝したダノンスコーピオンは、栗東・安田隆行厩舎に所属し、父・ロードカナロア、母・レキシールー。前走のアーリントンカップに続いての重賞2連勝で、通算4勝目をマーク。鞍上の川田将雅騎手は今年のGⅠ2勝目で、マイルカップ初勝利。先週の春の天皇賞ではスタート直後に落馬しましたが、その汚名を返上してみせました。川田騎手はこの勝利で節目のJRA・GⅠ20勝目を達成しました。ダノスコを管理する安田調教師とロードカナロア産駒は同レース初勝利。馬主のダノックスは2010年のダノンシャンティ以来2勝目となります。
ダノンスコーピオンは阪神との相性が良く、萩ステークスでは後のGⅠ馬となるキラーアビリティに勝ち、前走のアーリントンカップはレコード勝ちを収めました。一方で、府中コースは共同通信杯で一度走って7着と振るわず。今回も共同通信杯の時と同じく大外枠に入ったので、「左回り+大外枠」だからまた惨敗するんじゃないかと思われましたが、その不安を一蹴する快走を披露。あの時の敗因は距離が長かったのだろう。今年の共同通信杯組からは、ジオグリフが皐月賞を勝ち、ダノンスコーピオンがNHKMC優勝。ダノンベルーガもどこかでGⅠを勝ってほしいですね。
ダノスコの父方の祖父はキングカメハメハだから、ダービーにも挑戦してほしいという声もちらほらあるけど、今後はマイルを中心に活躍しそうな気がします。この1勝に満足せず、さらに勝利を積み重ねてほしいですね。
来週15日は、春の最強牝馬決定戦「ヴィクトリアマイル」が行われます。史上初の無敗三冠牝馬・デアリングタクトが復帰すれば、白毛の女王・ソダシ、大阪杯2着・レイパパレ、エリ女覇者・アカイイト、元2歳女王・レシステンシアのGⅠ馬の他に、サウジアラビア重賞を勝ったソングライン、阪神牝馬ステークスを制したメイショウミモザ、ファインルージュ、アンドヴァラナウト、マジックキャッスル、クリノプレミアムなどが登録しています。豪華メンバー揃い踏みで、大激戦になること間違いなし!