土曜日の韓国戦で14-2の7回コールド勝ちで第2ラウンド進出を決めた日本代表。WBC東京ラウンド最終日となった9日のA組順位決定戦は、再び韓国と対戦。日本が5日間で3試合目であるのに対し、韓国は4日連続の試合となりました。ファンの声援の後押しで韓国に返り討ちにし、1位通過を決めたいところでしたが…。
A組最終戦・両チームのスタメン
日本 韓国
1(右)イチロー (中)イ・ジョンウク
2(遊)中島裕之 (二)チョン・グンウ
3(左)青木宣親 (左)キム・ヒョンス
4(三)村田修一 (一)キム・テギュン
5(指)稲葉篤紀 (指)イ・デホ
6(一)内川聖一 (右)イ・ヨンギュ
7(中)福留孝介 (三)イ・ボムホ
8(捕)城島健司 (捕)パク・キョンワン
9(二)岩村明憲 (遊)パク・キヒョク
(投)岩隈久志 (投)ボン・チュングン
日本は不調の小笠原道大に代わって稲葉が5番・DHでスタメン復帰。韓国はイ・デホがDH、イ・ヨンギュが右翼手、イ・ボムホが三塁手で先発出場。先発投手は日本が岩隈、韓国は元メジャーリーガーのボン・チュングンが登板しました。
先発の岩隈は初回、先頭打者を2塁ゴロに打ち取ると、2番と3番を連続三振に仕留めて3者凡退と素晴らしい立ち上がりを見せます。2回と3回も3者凡退に打ち取り、3回まで35球を投げて韓国打線をパーフェクトに抑える好投が続きました。一方の打線は、先頭のイチローが2塁ゴロに倒れ、後続も内野ゴロで凡退して3者凡退。2回も3者凡退に終わりますが、3回に1死から城島が両チーム初安打となるレフト前ヒット。しかし、岩村とイチローが倒れてチャンスを得られず。
3回終了時点で両チーム無得点、両先発の互角の投げ合いの中で迎えた4回表、韓国は四球と安打で無死1,2塁。岩隈はピンチの場面で3番・ヒョンスをフォークで3球三振に仕留めますが、4番・テギュンに2球目のストレートを狙われ、3塁線を破るヒット。2塁からジョンウクが生還して韓国が1点を先制。打ったテギュンは2塁で憤死しました。1点を失った岩隈は、続くイ・デホに四球を与えますが、ヨンギュの場面で城島が2塁走者を2塁で牽制殺させるファインプレーを見せて追加点を阻止しました。
1点を追いかける日本はその裏、先頭の中島がヒットで出塁すると、ボン・チュングンのボークで2塁まで進みます。青木の内野ゴロの間に中島が3塁まで進み、1死3塁と同点のチャンスを迎えますが、村田がファウルフライ、稲葉は投手ゴロと相次いで凡退してしまい、同点にすることが出来ません。5回に2死から城島が2打席連続となるレフト前ヒット、6回にもヒットが出たものの、チャンスには全く至らず。
岩隈は5回、先頭打者を四球で歩かせますが、続く打者を見逃し三振、キョンワンを遊撃ライナー併殺打で無得点。6回に先頭打者を遊撃ゴロに打ち取ったところで、規定投球の70球が近づいたところで降板。2番手で登板した杉内俊哉は、ジョンウクを遊撃ゴロ、チョン・グンウをスライダーで空振り三振に仕留める見事なリリーフを見せました。
韓国1点リードのまま終盤に突入した7回、3番手の馬原孝浩が無死1塁からテギュンに対して左中間を破る2塁打を浴びて無死2,3塁と追加点のピンチ。ここでイ・デホを遊撃ゴロ→遊撃手・中島が本塁送球で3塁走者を封殺→2塁走者も3塁で憤死のダブルプレーで一気に2死。味方の守備に助けられた馬原は、ヨンギュをセンターライナーに打ちとってピンチを凌ぎました。その裏、味方の好プレーで重苦しい流れを変えたいところでしたが、稲葉と代打・小笠原が連続三振に倒れ、福留がヒットを放つも後続が凡退して無得点。本塁が遠い…。
8回には4番手・ダルビッシュ有が韓国打線から3三振を奪う好投を見せると、日本の攻撃ではイチローがリュ・ヒョンジンからセンター前ヒット、中島の犠打で2死2塁となりますが、青木が投手ゴロに倒れて無得点。9回の最後の攻撃もイム・チャンヨンの前に3者凡退に終わって試合終了。0-1で韓国に完封負けを喫した日本、東京ラウンドを2位で終了しました。
2009/03/09(月) 日本-韓国 (東京ドーム、18:30)
KOR 000 100 000 1
JPN 000 000 000 0
【投手】
(韓)奉重根、鄭現旭、柳賢振、林昌勇-朴勍完
(日)岩隈、杉内、馬原、ダルビッシュ、山口、藤川-城島
【責任投手】
(勝)奉重根1勝
(S)林昌勇1S
(敗)岩隈1敗
A組順位決定戦となった韓国とのリターンマッチは、韓国投手陣の前に1点も奪えずに終わりました。これで日本は東京ラウンドを2位通過、試合終了直後にアメリカへ向かったのでした。
4回から8回までヒットが出たんですが、後続が次々と凡退。走者を還せないシーンが続いたことで見ているほうもイライラしたし、溜息ばっかりでしたよ。前回の韓国戦で3安打を放ったイチローは、3打席凡退の後、8回にようやくセンター前ヒットを放ちました。中島は2打席連続ヒットを放てば、城島も2安打&2度の好守で韓国の追加点を阻止しました。城島の好守で流れを変えたかったんですがねえ…。2試合連続本塁打の4番・村田は、この試合4打数無安打2三振に終わり、9回には3球三振というのがありました。チーム全体で6安打、土曜日の14得点の猛打から一転して貧打に逆戻りしてしまいました。
投手陣では、先発の岩隈が3回まで完璧なピッチングを見せたものの、4回にヒットと四球でピンチを作り、キム・テギュンにタイムリーを浴びてしまいました。その後も走者を出したもののきっちりと抑え続け、6回途中まで打者18人に対して69球、被安打2・5奪三振の好投を見せましたが、結果的には敗戦投手となりました。好投が続いただけに4回の失点は本当に痛かったです。その後は杉内→馬原→ダルビッシュ→山口鉄也→藤川球児の中継ぎ陣が韓国打線を抑え続けました。東京で投壊現象が起きなかったのは、評価すべきところですかね。この調子ならサンディエゴでも期待できるかな?
第1ラウンドを2位で終えた日本代表は、アリゾナ到着後に11日にジャイアンツ戦、12日にはカブスとの練習試合を行います。3日後の15日にサンディエゴでの第2ラウンドがスタートし、初戦でB組1位と対戦します。もしかしたらキューバとの対戦になると思います。侍JAPANにとっては全試合がヤマ場という試練の第2ラウンド、ここを通過すれば決勝トーナメント進出なんですが、韓国戦での貧打だと厳しいでしょう…。侍JAPANは本当にWBC連覇できるのか?不安だけが募るばかりです…。