かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 28

2023-04-17 17:40:04 | 短歌の鑑賞
    2023年度版 渡辺松男研究4【地下に還せり】
      (2013年4月実施)
      『寒気氾濫』(1997年)12~
       参加者:崎尾廣子、鈴木良明、曽我亮子、鹿取未放
       司会と記録:鹿取 未放(再構成版)


28 吹きつくる風のかたちとなりはてし岳樺(だけかんば)なお生きて風受く

     (当日意見)
★評者の受容というのがいいですよね。負けてる訳でもないし、受
 け入れているというところが。そういう形にされてしまったとい
 うと辛いものになるけど。ニーチェなんかも結局は病気を受容し
 たのだと思う。(鈴木)
★枝も葉も一方に靡いている形なのでしょうかね。まっすぐ立って
 いられずに歪な形になりつつ、それでも生きてまだ風を受け続け
 ている。(鹿取)


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