陽がさす前のニルギリ
※ニルギリはとても崇高で美しい山でしたが、フィルムを使うぼろいカメラの映像をデジカメ で撮って載せているため、美しさが伝わらずに残念です。
ぜひ、ネットで検索して美しい山の姿をご覧ください。
一例をあげます、中程にニルギリとダウラギリが載っています。
https://cannergy.sakura.ne.jp/theme/mt3.html
馬場あき子の外国詠16(2009年1月実施)
【ニルギリ】『ゆふがほの家』(2006年刊)83頁~
参加者:K・I、N・I、T・K、T・S、N・T、
藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:T・H 司会とまとめ:鹿取 未放
──── ネパールのアッパームスタンに「こしひかり」を実らせた
近藤亨翁をたずねてジョムソンに行った。
(この詞書のような2行は、「ニルギリ」の章全般に掛かる。鹿取注)
135 眠りゐしをとめ醒むると声をのむほのかなりニルギリの初(う)ひのくれなゐ
(レポート)
夜のとばりに包まれていたニルギリが、仄かな朝日に照らされて、目を覚ますと(光が当たってくると)、全く息を呑む美しさである。その紅の色は。(T・H)
(まとめ)
山のいちばん高いところ、針のような一点に紅色が射す。そして徐々にその紅色が広がり山を覆っていく。初めて朝の陽光が射した瞬間の紅色の新鮮な感動を、眠っていた清らかな処女が目覚めたととらえた。誰も登ったことの無い処女峰だからをとめに見立てているのだが、「初(う)ひのくれなゐ」というほどに犯しがたく神々しい山の夜明けを伝えている。(鹿取)
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