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男湯ペンキ絵、富士山ですな。ご主人に伺ったところ、下を流れる川が飯舘村の川の風景だそうで、折衷作品らしい。新築らしいこぎれいでモダン銭湯としても大変居心地の良さそうな浴室。
女湯へ。西日が差し込むので男湯よりも明るく絵の印象も良い。そしてこちらはまさに飯舘村の風景がモチーフの作品。これもご主人の話だと、実はこの風景、今はダムの湖の底に沈んでしまっていて見られない風景なんだそう。
入浴の前にちょっと町を散策、と言うかありがたいことにご主人に車を出していただいた。行き先は高台にある仮設住宅。テレビのニュースで見ることはあっても、実物はめったに見られない。果たして、野球場を潰して作られた仮設住宅、戸数は100を超えるのではないかと思うほど、それらが整然と並んでいる。ただ、仮設住宅だけに暖房が効きそうな建て付けに見えず、夜は寒いのでは、と察する。多くの住民は農家、仕事がないので閉じこもるか辺りをぶらついたりする他ないと言う。先の見えない生活と言うことで、寒さ以上に将来の不安が一番つらいのではないだろうか。
戻って入浴させていただくことに。すでに一番湯のお客でいっぱい(こじんまりした銭湯に6人)、浴室が湯気で曇っていて、いかにも冬の銭湯と言う感じ。脱衣籠は長方形のもの。
浴室へ。湯道具は浴室中央に積まれていて、新し目のケロリン桶と水色空豆型座椅子。島カランはなく、右側女湯側が4機、左側外壁側が5機。シャワーはハンドシャワー、湯のカランからの湯が熱くて良い。
ペンキ絵下の浴槽は2槽、左側がやや深い?左右の浴槽にそれぞれ背中バブル1人分ずつ、床バブルは右側のみ。
清潔感は都内でも競争できるレベルの高さ。設備的には特筆するものはないとはいえ、仮設住宅に住む人や家風呂が小さいと感じる人には癒しの場、憩いの場として十分機能する銭湯。旅の、と言うより就活の疲れをゆっくり流してきました。
湯上がり、待ち合いスペース(なかなか立派なソファです)で蔵王牛乳カフェオレ100円。名前からして東北ローカルな乳業会社ですね。
帰りにもう少し川俣町を観光。なんだ、「かいてん焼き」って?東京で言う今川焼でした。買い食いしながら商店街を歩く。バスの時間だ、バス停に戻ろう。夕陽に空が赤く染まる時間、この町を離れるのがちょっと寂しいバスの帰途。