過去の首都直下で起きた数々の地震の発生メカニズムにはいろいろな説があった。2008年に首都直下地震の状況がわかってきたひとつに独立行政法人産総研の遠田研究員が発表した関東フラグメントの存在だ。
首都直下地震の従来のモデルでは、首都東京の真下でフィリピン海プレートと陸側のプレート境界で発生するか、フィリピン海プレート内部で発生すると予想されてきた。
しかし、首都直下に100km四方の太平洋プレートの断片があることがわかった。この断片が関東フラグメントと名付けられた。この関東フラグメントが首都圏で普段起きる地震と関係しているとのことだ。
これまで首都直下地震の代表事例である1855年安政江戸地震は、その発生メカニズムが不明とされてきたが、この関東フラグメントの存在で解明されてきた。
<産総研 首都圏直下に潜むプレートの断片と地震発生>
http://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/nr20081010/nr20081010.html