今日、青葉台へ行って本を買ったのですが、フラッと立ち寄ったヴィレッジ・ヴァンガードで、YMOのファースト・アルバムの2枚組CDを見てしまい、買いました。税抜きで2000円でした。
よく知られている話ですが、YMOのファースト・アルバムには、1978年発売の日本オリジナル盤と、1979年発売の全世界発売盤(アメリカでのリミックスを経たもの)があります。オリジナル盤がLPで発売されたのは僅かな期間で枚数も少なく、YMOが大流行した1980年頃に一般のレコード屋で購入できたのは全世界発売盤でした。私は、小学校5年生だった1979年に全世界発売盤を購入しましたが、日本オリジナル盤は近所のレコード屋で売られておらず、しばらく時間が経過してから秋葉原の石丸電気で見つけ、手に入れました。
二つのヴァージョンを聴き比べれば、多くの違いを見つけることができます。最大の違いは収録曲数で、オリジナル盤は10曲(A面5曲、B面5曲)なのですが、全世界発売盤は9曲(A面5曲、B面4曲)であり、オリジナル盤のB面最後にあった「アクロバット」が外されています。この他、「コンピューター・ゲーム”インベーダーのテーマ”」は全く違う曲になっていますし、「東風」(全世界発売盤では「イエロー・マジック(東風)」)については、全世界発売盤にのみ吉田美奈子さんのヴォーカルが入っている(但し、当初の録音でも入っていたそうです)、など、あげていくときりがない(?)ほどです。
どちらが良いかは好みによりますが、細野晴臣氏はオリジナル盤のほうを好むと何度か発言されています。皆様はいかがでしょうか。私は、「東風」と「ブリッジ・オーバー・トラブルド・ミュージック」については全世界発売盤のほうがよいと思っています。
ところで、YMOに限らず、時折、ファースト・アルバムについて異なるヴァージョンのレコードが発売されることがあります。これを知ると探したくなったりするものですが、発売される国によって曲順を変えたり、場合によっては収録曲を変えたりすることは、意外に多いようです。
私がLPで買ったのは、トーマス・ドルビーの「光と物体」です。「彼女はサイエンス」がヒットしたことで、この曲と「ワン・オブ・アワ・サブマリン」が入った「光と物体」が圧倒的に有名ですが、実はその2曲が入っているアルバムは1983年発売の再発盤です。オリジナルは1982年に発売されており、「彼女はサイエンス」と「ワン・オブ・アワ・サブマリン」はなく、「悲しく無垢な子供たちへ」が収録されていました(曲順も再発盤と全く異なります)。私は六本木WAVEで、1982年にアメリカで発売されたヴァージョンのLP(レーベルはハーヴェスト)を買ったのですが、これはイギリスでのオリジナル盤と曲順が異なる上に、ドルビーの最初のシングル盤の曲である「アージ」と「ライプツィヒ」が収録されていました。また、オリジナル盤と再発盤とを比べてすぐにわかる違いは「ラジオ・サイレンス」です。全く違う編曲であるため、最初は別の曲かと思われるかもしれません(矢野顕子さんが参加していることでも有名な曲ですが、それは再発盤のほうです)。
YMOを話を戻しますと、私がYMOをよく聴いていたのは、1979年から1981年の秋頃までです。テレビ朝日の朝の番組で「テクノポリス」がBGMとして使われていたことから興味を持ち、聴き出した訳です。シンセサイザーに関心を持ち出したきっかけともなっています。そして、ファースト・アルバムから「テクノデリック」まで買いました。しかし、中学校に入ってからジャズ・フュージョンに興味を持ちだし、渡辺香津美さんの「トチカ」や「ドガタナ」を聴いたことで、YMOから離れてしまいました。1982年に活動休止となったことも大きかったのかもしれません。そして、1983年に発売されたアルバムはどれも買っていません。
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