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「N国党は反社会的カルト集団」とSNS投稿 名誉毀損で訴えられたライター勝訴 東京地裁

2024年11月27日 21時19分48秒 | 社会

「N国党は反社会的カルト集団」とSNS投稿 名誉毀損で訴えられたライター勝訴 東京地裁

Yahoo news  2024/11/27(水) 弁護士ドットコムニュース

 

記者会見を開くちだい氏(左)と代理人弁護士(2024年11月27日、司法記者クラブで、弁護士ドットコムニュース撮影)

 

全国の選挙を取材している選挙ウォッチャーちだい(本名・石渡智大)氏(46)が、「NHKから国民を守る党」(代表・立花孝志氏)を「反社会的カルト集団」などと表現したことに対して同党が名誉を毀損されたとして160万円の損害賠償を求めた裁判で、東京地裁(裁判長:阿部雅彦)は11月27日、N国党の訴えを退けた。

 

今夏の東京都知事選をめぐって発言

判決文などによると、2024年6月から7月にかけてあった東京都知事選で、「NHKから国民を守る党(N国党)」は24人の候補者を擁立した。

これに関連して、ちだい氏は2024年6月、X(旧ツイッター)や動画配信サイトで、以下のような投稿や発言をした。

 

<今日も反社会的カルト集団『NHKから国民を守る党』が展開しているポスター掲示板のショバ代ビジネスについて、無料で記事にしていきます。メディアや警察の皆さんに、背景などをしっかり理解していただきたいので、少なくとも、あと数日はポスターの話をしていきます。>

尊師っていうのも、教団幹部とか言ってるけど、出家信者とか言ってるけど、だってこいつらもう、物の善悪の判断がつかないんだよ。サリンをまかないオウムと一緒なんだから、ほとんど。内容としては、サリンをまくほどの知識とか知能はないから、だからサリンをまかないオウムみたいなもん。危ない奴らの集団であることは間違いないですね、N国って>

 

ちだい氏のこれらの投稿や発言に対して、N国党は「原告が、原告と対立している人、原告を裏切った人やその家族を大量に殺害する危険な宗教団体であるという事実を摘示して、原告の社会的評価を低下させるものである」などと主張した。

 

東京地裁「意見や論評の域を逸脱していない」

この日、東京地裁の阿部裁判長は判決で、「反社会的カルト集団」などの表現について、「原告について、違法と評価される行為を平然かつ盲目的に次々と行う集団又は団体であると述べていると解される」などとし、「原告に係る特定の事実を摘示したものとは認められず、意見あるいは論評を表明したものと認められる」と判断した。

そして、N国党について不法行為に該当するサービスを一般市民に向けて提供し、以後も法律を守らずに活動を行っていくとの発言をしていた」ことなどに触れた上で次のように述べてN国党の請求を棄却した。

「いずれも原告の社会的評価を低下させる意見あるいは論評の表明であり、原告の名誉を毀損するものであるが、公共の利害に関する事実に係り、その目的が専ら公益を図ることにあり、その前提としている事実が重要な部分について真実であると認められるものであり、かつ、意見あるいは論評としての域を逸脱したものとはいえないことから、違法性を欠くものと認められる」

 

代理人「面白いと思って追従すると引きずり込まれる」

判決後に記者会見を開いたちだい氏は、「世の中の方に『NHKから国民を守る党』がいかに反社会的であるかということが伝わればこの裁判も意味があると思う。訴えられるたびに、(N国党が)反社会的な人たちですよということを伝えていきたい」と話した。

 

代理人の石森雄一郎弁護士は、N国党について「一見面白いと思ってそれに追従していくと、いつの間にか自分たちも民法上の不法行為とか、場合によっては犯罪行為にまで及んでしまうことに引きずり込まれてしまう。この一端が判決の中に短いながらも認定されていることはとても意義深い」と述べた。

 

「N国は反社会的カルト集団」の投稿、違法と認めず 東京地裁判決

2024年11月27日  朝日新聞 根岸拓朗

 

兵庫県知事選が告示され、集まった人たちに演説をする立花孝志氏=2024年10月31日午前10時37分、神戸市中央区

 「NHKから国民を守る党(立花孝志党首、N国)」について、X(旧ツイッター)で「反社会的カルト集団」などと投稿したのは名誉毀損(きそん)だとして、N国が投稿者に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(阿部雅彦裁判長)は27日、N国の請求を棄却する判決を言い渡した。

 

 問題とされたのは、N国に関する著書がある「選挙ウォッチャーちだい(本名・石渡智大)」さんの投稿。今年6月、自身のXアカウントで「反社会的カルト集団である『NHKから国民を守る党』」と投稿したほか、配信動画でN国について「サリンをまかないオウムみたいなもん」などと発言した。

 

 判決は、過去に立花党首がNHKの業務を妨害したなどとして有罪判決を受けた

▽NHK受信料の請求書を視聴者の代わりに受け取り、不払いをしやすくするサービスを始めた

党の役員会で「法律を守らない政党であるということを売りにしたい」などと述べた

▽動画投稿サイトで「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と発言した

――ことなどが真実だと指摘。「反社会的カルト集団」などの表現は「論評の域を逸脱していない」としてN国の訴えを退けた。(根岸拓朗)


東京国立博物館・埴輪展②今城塚古墳出土埴輪 埴輪の変遷

2024年11月27日 11時00分19秒 | 東京都

東京国立博物館「挂甲の武人 国宝指定50周年記念特別展「はにわ」」。

2024年10月29日(火)。

 

第2章 大王の埴輪

ヤマト王権を統治していた大王の墓に立てられた埴輪は、大きさや量、技術で他を圧倒しています。天皇の系譜に連なる大王の古墳は、時期によって築造場所が変わります。古墳時代前期は奈良盆地に築造され、中期に入ると大阪平野で作られるようになります。倭の五王の陵(みささぎ)としても名高い、大阪府の百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群は世界文化遺産に登録されています。そして後期には、継体(けいたい)大王の陵とされる今城塚(いましろづか)古墳が淀川流域に築造されます。本章では、古墳時代のトップ水準でつくられた埴輪を、その出現から消滅にかけて時期別に見ることで、埴輪の変遷をたどります。

家形埴輪 大阪府高槻市 今城塚古墳出土 古墳時代・6世紀。大阪・高槻市立今城塚古代歴史館蔵。

3つのパーツを組合せてつくられた巨大な家形埴輪で、屋根の上部と床下の高床部分が別づくりになっています。屋根の上には現代の神社建築にも通じる千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)がのせられており、大王にふさわしい建物であることがわかります。

第3章 埴輪の造形

埴輪が出土した北限は岩手県、南限は鹿児島県です。日本列島の幅広い地域で、埴輪は作られました。それらの埴輪は、当時の地域ごとの習俗の差、技術者の習熟度、また大王との関係性の強弱によって、表現方法に違いが生まれています。その結果、各地域には大王墓の埴輪と遜色ない精巧な埴輪が作られる一方で、地域色あふれる個性的な埴輪も作られました。ここでは各地域の高い水準で作られた埴輪や、独特な造形の埴輪を紹介します。

重文 埴輪 天冠をつけた男子 福島県いわき市 神谷作101号墳出土 古墳時代・6世紀。

福島県蔵(磐城高等学校保管)。

美豆良(みずら)を肩まで垂らしたヘアスタイルに、両手を前に捧げ胡坐(あぐら)をかいて座る端正な顔立ちの男性です。三角形の冠のひさしの先端には7つの鈴が上下に揺れています。左腰には大刀と弓を射る時の防具である鞆(とも)を下げた盛装のいでたちです。衣服や冠、頬は赤く彩色されており、威儀(いぎ)を正し拝礼する若き王の姿をほうふつとさせます。

東京国立博物館・埴輪展① 埴輪 踊る人々 江田船山古墳・国宝・金製耳飾 ・金銅製沓