にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

“可愛らしいパッチン留め”、でも赤ちゃんには使わないで!!

2017-04-18 10:03:24 | 病気のはなし
乳児健診や予防接種などで来院する赤ちゃんの頭に“パッチン留め”と呼ばれるタイプのヘアピンがついていることが時々あります。
パッと見にはとても可愛らしいのですが、実は思わぬ危険が潜んでいるのを知っていましたか?
このパッチン留めタイプのヘアピン、赤ちゃんが手に持って舐めてしまうと、容易に飲み込んでしまえるものです。
もしその時にパッチンが開いていたら・・・
運が悪いと腸の中で引っかかってしまって動かなくなったり、最悪の場合は腸に穴が開いてしまったり・・・などということがあり得るのです。
実際に私がむつ総合病院に勤務していた時、まさにそういうケースに出会いました。
このときはパッチンが閉じていたのですが、経過を見ていてもなかなか腸の中で進んでくれず、外科とも相談の上手術の日程も決め、いざ入院というときに便に出てくれて手術回避となりました。
パッチン留め以外にも、硬貨、おはじき、ボタン電池、携帯ストラップやキーホルダーの鎖、小さなおもちゃ、磁石など、、、赤ちゃんの周り(お家の中)には誤飲の恐れがある物が沢山存在しています。
さらに思いもよらぬもので重症化の危険があるのが“高吸水性ポリマー”、そう紙おむつの中身です。
これは水分を含むと膨張する性質があるので、消化管の中で膨らんで詰まってしまう可能性が大なのです。
これら日常的に使用しているものは、普段から「口に入る直径39mm以下の小さいものはないかな?」と意識してチェックしていないと、その存在が見過ごされがちです。
子どもを事故の危険から直接守れるのは家族だけですから、ぜひ母子手帳や育児雑誌を読み直して知識の整理をしておきましょう。

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1 コメント

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Unknown (mame)
2017-04-19 23:08:07
子供が1歳半を過ぎ、なんとなく最近油断していたかも…。
まだまだなんでも口に入れてしまうので、改めて身の回りの物をチェックしてみなければ!反省です(*_*)
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