シアターN渋谷にて「4匹の蠅」を鑑賞。入り口向かって右側の劇場には何度か行ったが左側は初めて入ったのかな?えらく小さな印象がしました。DLPでのビデオ上映でした。音はなかなか良かった。ずっと見たかったけど見れずにいたアルジェントの映画でしたがスクリーンで見れて良かったです。
1971年の映画。独特の時代性を感じる映像や編集に美術。何気に大きな固定電話機とかレコードとか車とかなんでもないものが今見ると懐かしいというか新鮮に感じたりもした。
映画の内容は詳しくは知らないまま見たのですが「鮮血のイリュージョン」というアルジェントのドキュメンタリー的な映画でいくつか名場面的な所は見てしまっていたので何となく犯人は誰か等は想像がついていた。
そんなこんなでジャーロ映画の犯人探しの醍醐味は薄れてしまうのかと思いきや、見ていてだんだんと一体物語はどういう方向に進んでいるのか行こうとしているのかが見えなくなってきて少々長いなとは思いつつも犯人探しとは違った何だかよく分からないけどどうなるのか?というような興味で飽きずに最後まで見れたし、所々で見れる妙で間抜けなユーモアがなかなか面白く楽しめました。
編集と音楽と美術が良くて新鮮でした。なかなか奇抜な編集と音楽の融合。さりげなく背景に映し出される小道具のポスターや彫刻なんかにも目が行きました。ストーリーはなんだか微妙でついていけない感じもあり何処に向かおうとしてるか分からない変な破綻した感じもありました。何度も出てくる夢の場面の首切りシーンは一体何だったのか・・インパクトはあったけど結局分かりませんでした。死人の最後に見た光景が網膜に焼き付いているという設定は何かで聞いた事はあったけど、それを映像として再生する技術なんてSFの世界でしか無さそうなもので、それをどうどうと物語の核になるような部分で描いちゃう辺りは今見てもなんじゃいそりゃ!これを信じろって急に見せられてもなぁ~となんかあっけにとられたりもしつつ鑑賞。けど、なんかある意味ワクワクもしましたね。その答えが登場する際の4匹の蠅の意味の繋がりがとても分かりやすい場面の衝撃は映画的な楽しさに溢れていた。そういう事かぁ~そう繋がるのねぇ~ほぉ~って。
さて、それでも犯人の動機は曖昧でよく分かりませんぞ。どうなるの?って思ったらそこから犯人の迫真の芝居と共に真相が語られてゆきます。犯人が誰かは書きませんが、犯人の最後の芝居は眼力も良く悲しみと憎しみ、怒りが凄く伝わる演技で一気に犯人側に哀しみみたいなものを感じ、感情移入が出来ました。
自主映画で制作した自作「愛と憎しみの果て」の犯人像と同じく犯人側にどこか哀しみを感じれる面がなんか僕なりには伝わり、直後の唐突な展開と有名な犯人の最後の場面は音楽の美しさやスロー映像の美しさもあって、なんだか分かりませんが破滅的な美しさというか哀しみ切なさみたいなのがあってあっけない幕切れに変な余韻を残すものとなりました。
アルジェントの映画の殺人シーンや場面って衝撃的なものが多いのですが、この作品での殺人場面は思ったより印象に残らないものでした。殺人場面でなく何が起きるのか分からない間に関しての方がこの作品では印象的。
サスペンスとしては軸が曖昧なまま長く続くので緊張感が続く訳でもなくホラーとしてはそんなに怖い場面も無いしアレだけど、とにかく当時流行ったアメリカン・ニューシネマなんかのラストのような最後だけはやたらと衝撃的な感じというのか一種独特の味わいは感じれる映画だったと思う。
映画が終わって妙な余韻に浸ってましたが、あら不思議。映画が終わっても場内は一向に明るくなりません。
DLPのプロジェクターのランプだけの明かりしかない場内。他のお客もどうなってるの?と変なざわざわ感。
上映劇場スタッフが映画が終わってるのに気が付いてないんでしょうね。暗闇の中、出口を求めて手探りで進む事となりましたとさ。こんな体験は初めてでしたね。
頭の中では「デモンズ」の映画館に閉じ込められるという設定を思い出して唯一ある出口からデモンズみたいなのが乱入してきて襲って来たら怖いだろうなぁ~とか自分の作った映画のように出口を出たら劇場スタッフがみんな血だらけで殺されてたりしたらその光景は恐ろしいだろうなぁ~なんて想像したりして恐ろしいけどもなんか面白がったりも実はしておりましたとさ・・。
1971年の映画。独特の時代性を感じる映像や編集に美術。何気に大きな固定電話機とかレコードとか車とかなんでもないものが今見ると懐かしいというか新鮮に感じたりもした。
映画の内容は詳しくは知らないまま見たのですが「鮮血のイリュージョン」というアルジェントのドキュメンタリー的な映画でいくつか名場面的な所は見てしまっていたので何となく犯人は誰か等は想像がついていた。
そんなこんなでジャーロ映画の犯人探しの醍醐味は薄れてしまうのかと思いきや、見ていてだんだんと一体物語はどういう方向に進んでいるのか行こうとしているのかが見えなくなってきて少々長いなとは思いつつも犯人探しとは違った何だかよく分からないけどどうなるのか?というような興味で飽きずに最後まで見れたし、所々で見れる妙で間抜けなユーモアがなかなか面白く楽しめました。
編集と音楽と美術が良くて新鮮でした。なかなか奇抜な編集と音楽の融合。さりげなく背景に映し出される小道具のポスターや彫刻なんかにも目が行きました。ストーリーはなんだか微妙でついていけない感じもあり何処に向かおうとしてるか分からない変な破綻した感じもありました。何度も出てくる夢の場面の首切りシーンは一体何だったのか・・インパクトはあったけど結局分かりませんでした。死人の最後に見た光景が網膜に焼き付いているという設定は何かで聞いた事はあったけど、それを映像として再生する技術なんてSFの世界でしか無さそうなもので、それをどうどうと物語の核になるような部分で描いちゃう辺りは今見てもなんじゃいそりゃ!これを信じろって急に見せられてもなぁ~となんかあっけにとられたりもしつつ鑑賞。けど、なんかある意味ワクワクもしましたね。その答えが登場する際の4匹の蠅の意味の繋がりがとても分かりやすい場面の衝撃は映画的な楽しさに溢れていた。そういう事かぁ~そう繋がるのねぇ~ほぉ~って。
さて、それでも犯人の動機は曖昧でよく分かりませんぞ。どうなるの?って思ったらそこから犯人の迫真の芝居と共に真相が語られてゆきます。犯人が誰かは書きませんが、犯人の最後の芝居は眼力も良く悲しみと憎しみ、怒りが凄く伝わる演技で一気に犯人側に哀しみみたいなものを感じ、感情移入が出来ました。
自主映画で制作した自作「愛と憎しみの果て」の犯人像と同じく犯人側にどこか哀しみを感じれる面がなんか僕なりには伝わり、直後の唐突な展開と有名な犯人の最後の場面は音楽の美しさやスロー映像の美しさもあって、なんだか分かりませんが破滅的な美しさというか哀しみ切なさみたいなのがあってあっけない幕切れに変な余韻を残すものとなりました。
アルジェントの映画の殺人シーンや場面って衝撃的なものが多いのですが、この作品での殺人場面は思ったより印象に残らないものでした。殺人場面でなく何が起きるのか分からない間に関しての方がこの作品では印象的。
サスペンスとしては軸が曖昧なまま長く続くので緊張感が続く訳でもなくホラーとしてはそんなに怖い場面も無いしアレだけど、とにかく当時流行ったアメリカン・ニューシネマなんかのラストのような最後だけはやたらと衝撃的な感じというのか一種独特の味わいは感じれる映画だったと思う。
映画が終わって妙な余韻に浸ってましたが、あら不思議。映画が終わっても場内は一向に明るくなりません。
DLPのプロジェクターのランプだけの明かりしかない場内。他のお客もどうなってるの?と変なざわざわ感。
上映劇場スタッフが映画が終わってるのに気が付いてないんでしょうね。暗闇の中、出口を求めて手探りで進む事となりましたとさ。こんな体験は初めてでしたね。
頭の中では「デモンズ」の映画館に閉じ込められるという設定を思い出して唯一ある出口からデモンズみたいなのが乱入してきて襲って来たら怖いだろうなぁ~とか自分の作った映画のように出口を出たら劇場スタッフがみんな血だらけで殺されてたりしたらその光景は恐ろしいだろうなぁ~なんて想像したりして恐ろしいけどもなんか面白がったりも実はしておりましたとさ・・。