栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

完全に邂逅してはいけないらしい

2011-01-08 20:59:53 | Weblog
昨日に引き続き陶芸の鋳込みの話。

御用のない方はお帰りください。(笑)

前々回の流しこみで2割程度生地に割れが入った。

なんでだろう?と色々調べてみたら

どうやら邂逅の程度の問題らしいと言うことがわかってきた。

改めて邂逅(かいこう)について、簡単におさらいすると

粘土の水分量をあまり増やさずに、トロトロにする方法として

水ガラスというものを入れる。

そして粘土がトロトロ・さらさらしてくる事を邂逅すると言い

水ガラスの事を邂逅剤と言うというもの。

石膏型に流したり、排出したりする時

粘土がさらさらの液体になっていると大変作業がやりやすい。

特に流しこみ口が(鋳込み口とも言う)小さいとなおさらである。

ところが!

完全に邂逅した状態では「粘り」が全く無くなり

粘土の粒子の細かい物から石膏の表面にくっつき出し

石膏による水分の吸収を阻害してしまう。

簡単に言うと膜を張った状態になるわけです。

さらに重い粒子が底に沈んで不均一になってしまう。

つまり生地を肉厚にするために、時間がかかることになり

粘土の粒子の違う層ができてしまう。

結果として生地に割れが入ってしまう

そういうことらしい。

邂逅剤を減らせば良いのだけれど

現実的には微調整で済む問題だと考えた

そこで私がやった方法は

磁器土と粘土の配合を変えること

磁器土の方がよりサラサラになる傾向があるので

磁器土を減らして、粘土を少し増やす。

これでおそらく解決するはず。

今日調整したので、数日後に結果が出ると思います。




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2 コメント

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Unknown (けふこ)
2011-01-09 18:32:19
すごいです!
前に一ヶ月だけ窯業指導所にいって、石膏の型作りをしたことがあるのですが、打ち込み用の型のみで、興味はあるのですが鋳込みまではやりませんでした。
今は時々、自分で使う型は作っていますが、
普通の型だけでも、自分で作ったときに水分量や、修正したところに問題が起きたりしてます・・
どんぐりまんさんの鋳込み技術、本当に尊敬します。

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けふこさんへ (どんぐりまん)
2011-01-09 21:08:56
コメントありがとうございます。
失敗ばかりしているので
否応なしに調べるはめに(笑)
返信する

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