展示コーナー⑩ 着物の世界
厳しい土地柄で、麻糸を紡ぎ、織るのは、自分たちのためであって、ほかの地方の高級な織物産業のようなことにはならなかったのだ・・・機織り機をみてあらためて思いました。
麻では寒く、刺し子で少しでも暖かくしようとした、ということもあったことでしょう。
なんとか工夫をして暮らしに必要なものを作り出すことができなければ、生き延びることはできなかったということかもしれません。
機織り機です。
糸をつむぐ機具です。
こぎんは忍耐力と正確さが必要そうです。
そのほかにも古い着物が集められていました。
アイヌの衣装があって、力強さというものを感じました。この衣装については青森でつくられた、というわけではないのでしょうが
アイヌ文化圏が青森に広がっていた時期はけっこうあったはず。暮らしの技術力というものが高かったのではないでしょうか。
縄文土器やこぎん刺しをみていると、ヒトが文様にこだわり、作り出す楽しみがあったのか夢中になっていたのが伝わってきます。
針というものは貴重であった? 時代によっても場所によっても針の材質は違っていたのではないでしょうか。
災害などで不足するものがあったときに、何かで間に合わせるアイデアというものは、昔の人たちの知恵を頭の引き出しに入れておく、といったことが大事のような気がします。
また、新しいものを作り出すときのひらめきもまた、そういった引き出しが役に立つのではないかと思います。