今回は、「伊万里 染付 宝尽し文 植木鉢」の紹介です。
立面
全体に、濃い良質な呉須を使って宝尽し文を描いています。
文様は、1カ所に、菱形の文様を挟んで丸い文様が二つ描かれ、その丸い文様の中には、それぞれ、白抜きで、「福」という文字と「壽」という文字が書かれいます。また、宝文が随所に散りばめられ、お目出度い文様となっています。それらがセットとなって、全体としては、3カ所に描かれていますので賑やかです(^_^)
口縁にまで宝文が散りばめられています。
上から見た面
ただ、残念なのは、足に傷があることです(><) 足の1カ所は無傷ですが、他の2カ所は足元から欠けて無くなっていて、無残な姿をさらけだしていました。
私としては、自分で植木鉢として実用に供するつもりもなかったのですが、飾って鑑賞するだけでもその価値はあるのではないかと思い、連れ帰り、欠けた足を補修してあげました(^_^)
底面
手前の足は無傷です。後方の足2カ所は足元から欠損していましたが、私が補修しました。
無傷な足の面 (手前の足)
補修した足の面(その1) (手前の足)
補修した足の面(その2) (手前の足)
製作年代: 江戸時代中期~後期
(18世紀の半ば頃になりますと、鉢植え園芸が盛んになり、「鉢植え」が浮世絵にもしばしば登場するようになるようです。そうした事情などから、この植木鉢の製作年代を推計しました)
サ イ ズ : 口径;13.8cm 高さ;10.3cm 底径;7.7cm
高級で、贅沢な植木鉢ですよね。
当時、いかに、鉢植え園芸に人気があったかが分かりますよね。
脚は、傾きもしないでちゃんと立っています(^_^)
我ながら、上手く出来たと思っています(笑)。
若い頃は、安く買ってきては、一生懸命になって修復していました(^_^;
呉須の部分は、水彩絵の具で染めています。実用にすると、水で水彩絵の具が溶けてしまいますから、実用には出来ません(__;) 画餅のようなものですね(笑)。
当時、こんなに贅沢で可愛い鉢を使っていたのですね。
植物は何を入れていたのでしょう。
蘭でしょうか。
脚はこれで安定ですね。
欠けの程度もよくわからないほどです。
最後の写真、ひょっとして、呉須の部分も修復?