議会改革に取り組む北海道栗山町議会

2009-10-16 00:50:08 | 自治基本条例
議員としての資質をもう少し考えてみたいと思います。議会改革先進事例としてまずあげられるのは北海道栗山町議会です。ここは全国に先駆けて議会基本条例を制定し、議会改革に意欲的に取り組んでいます。

以下に元三重県知事・早稲田大学教授北川正恭氏と栗山町の橋場利勝議長が熱く語っています。ご覧ください(動画があります。クリックしてください)。

●変わる議会、目覚める住民力~栗山町議会 橋場利勝議長にきく

●議会基本条例と議会がつくる総合計画~現場からの報告

北海道栗山町議会のホームページは以下の通りです。

●北海道栗山町議会

もしかしたら動画が重くてうまく作動しないかもしれません。工夫してみていただければ幸いです。

議会改革への取り組みが始まりました

2009-07-14 20:55:48 | 自治基本条例
7月13日、臨時議会の後議会改革推進委員会が開かれました。議会では数年前から議会改革に取り組んでおり、これまで議員定数を22名から19名に削減したり政務調査費の制定などが実施されてきました。これをさらに推し進めよりよい議会を目指します。

私は昨年の選挙の中で「議会は何をやっているかわからない」「議員の顔が見えない」などといったご指摘を受けました。議員に対する市民の目線の厳しさを感じました。議会活動が市民に見えていないことが問題だと感じています。見える議会、見える議会活動が必要です。

そんな中で私自身「議会だより」の発行、ブログでの情報発信、お困りごと相談所の開設などに取り組んでいます。

いま多くの議会では改革に取り組んでいます。そんな中で須坂市や小諸市、軽井沢町の議会では市民に対する議会報告会を開催しています。私は以前、軽井沢市議会の報告会を傍聴したことがありました(3月のブログ参照)。市民に開かれた議会にするための改革になればと思っています。

上田市の自治基本条例への取り組み

2009-05-25 09:51:58 | 自治基本条例
24日は朝から妻と一緒に知人のブドウ園の農作業のお手伝いに行きました。知人はハウスでブドウを栽培しており、ブドウの花が咲き始めていました。露地栽培の開花は6月中旬頃ですので約3週間早いことになります。他にもお手伝いの方が来ていました。

午後は上田市の「自治の基本原則を定める条例検討委員会」の会議を傍聴しました。上田市は昨年から住民との協働を進める中で、自治基本条例の検討を進めており今回は第8回とのことでした。事前に傍聴をお願いしたところ快く許可していただきました。

会議の参加者は20名程度。メンバーの中に若い方と女性が多いということに感銘を受けました。まず分科会で話し合った内容の報告がありましたが、詳細な議事録が作られメンバーが率直な議論を重ねてきていることがわかりました。拙速に条例を制定するのではなく、条例を作る過程こそが大切だというアドバイザーのお話は納得できるものでした。これまで議論に1年賭け、条例が出来上がるのは来年あたりでしょうか。

アドバイザーの四日市大学教授の岩崎恭典さんの「これまで自治とは『自(おの)ずから治まる』ことだと言われてきた。しかし今は『自(みずか)ら治める』時代だ。そのためのルールが自治基本条例だ」という指摘はまさに目からウロコでした。

いま協働のまちづくりが求められています。住民自身が行政に能動的にかかわることが必要です。行政と住民とがパートナーとしてかかわるためにはそれぞれの役割と責任、そして義務と権利を明確にする必要があります。上田市の取り組みは私たち東御市にとっても参考になります。

終わりに岩崎教授と名刺交換させていただきました。教授はこれまで伊賀市・志摩市・海老名市・箱根町などで条例の制定にかかわってこられたそうです。実り多い傍聴でした。

注目あびる議会基本条例

2009-05-02 00:17:31 | 自治基本条例
先日塩尻市で議員有志の集まりがあり議会基本条例について勉強しました。議会基本条例とは一般には知られていませんが、議員仲間ではいま注目されている条例です。

市民の議員に対する目にはきわめて厳しいものがあります。「行政と馴れ合い議員としての任務を果たしていない」「議会で質問もせず何をしているかわからない」「市民への報告会も行っていない」などなど。議員としてのありようが問われています。

北海道栗山町ではこれまでのような議会では市民の信頼が得られないと議会改革に取り組んできました。そして平成18年5月「議会基本条例」を制定しました。条例の主な内容は、①重要な案件に対して議員一人ひとりの賛否の公表、②議会報告会の開催、③議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与、④議員相互の自由討議、⑤政務調査費の透明性の確保などです。

こうした栗山町の取り組みはいま全国に広がっています。議会基本条例を制定した議会はわずか3年で54議会になり、さらに多くの議会で検討されています。長野県内ではこの3月に松本市で制定、長野県議会でも検討が進められています。

報告された方のお話では、栗山町は人口1万人余りの農業の町です。この町の議会改革の取り組みは筋金入りです。平成14年3月には情報公開条例が議員提出議案として提案され、6月からはインターネットで議会ライブ中継を開始、平成15年3月には一般質問における一問一答方式の採用、平成17年には議会報告会を町内12会場で実施し370人が参加。平成17年5月に議会基本条例の策定の準備作業に着手、18年5月に議員提案で議会基本条例を提案し議決しています。

東御市においても市民に開かれた議会になることが求められています。




軽井沢町議会「議会報告会」を傍聴

2009-04-25 05:38:49 | 自治基本条例
先日の新聞に軽井沢町で議会報告会を開催しているとの記事が掲載されました。

私は昨年の選挙の中で「議員は何をやっているかわからない」「当選した後の報告もない」などという議員に対する根強い批判を耳にしていました。これは「市民のニーズを汲み取り、行政に伝え、その結果を報告する」という議員としての基本的な仕事が行われていないことによるものです。それが議員への不信感を招いています。

私は、こうした状況を解決するためには議会による市民への報告が必要だと感じていました。

私は早速軽井沢町の議会事務局に連絡を取り、ご好意で見学させていただくことになりました。軽井沢町議会の議会報告会は昨年10月に引き続き2回目、町内3か所で開催し議員が手分けして説明してきたそうです。

私の出席した会場は参加者が30名程度、受付から司会、説明などすべて議員の皆さんが行っていました。

まず議員側から予算の状況について説明があり、それに対する質疑、そして質問という順に進みました。この会場ではそれほど意見が多くなかったのですが、お聞きするところでは前日の会場では活発な意見が出されたそうです。

今回が2回目だったからでしょうか、議員の皆さんの説明は手順よくわかりやすく工夫されていました。議案の賛否についてはそれぞれご自分なりの考えもあったでしょうが、議会として説明するという立場でていねいにお答えになっていたのが印象的でした。

市民の皆さんからのご要望についてはご意見を行政にお伝えするとお話になっていました。昨年の第1回の報告会の際も出された意見をまとめて町長に申し入れしたそうです。

あとで議員の皆さんにお聞きしたところ、「報告会をすることで自分自身勉強になった」、「様々な意見が聞けてよかった」、「市民から厳しい指摘を受け、議員に対する市民の厳しい目を感じた」などという意見が寄せられました。

こころよく見学させていただいた軽井沢町議会の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

議会報告会はいまや時代の流れです。東御市においても実現できるよう力を尽くしたいと思っています。


まちづくり懇談会でたくさんの要望が出されました

2009-04-24 11:06:08 | 自治基本条例
23日の午後、滋野コミュニティセンターでまちづくり懇談会がありました。区長さんなど地区の役員やPTAなど諸団体の代表の方々、市側からは市長はじめ市の幹部が出席しました。

最初に市側から地元からの要望事項5点にわたって説明がありました。
①道路拡幅と歩道の整備、②産廃処理業者の工場団地進出、③公共施設の耐震診断、④滋野地区の除雪、⑤聖の産業処理場の責任者、⑥東保育園の改築

その後意見交換が行われ下記のようなたくさんの要望が出されました。

1、滋野駅から羽毛田までの道路が狭隘であり整備してほしい。
2、別府の道路拡幅と歩道整備、降雨の際の路面水の氾濫に取り組んでほしい。
3、東保育園の建設を進めてほしい。
4、コミュニティFMでペーシング放送はできるのか。
5、道の駅に雷電生家や戌立遺跡の看板を設置してほしい。
6、公共施設で無線LANが利用できる環境を作ってほしい。
7、最近変質者が出没しているが市としての対策はどうか。
8、北御牧中学と東部中学の通学区についてどう考えるか。
9、まちづくり懇談会に前区長にも参加してもらったらどうか。
10、教育には思いやりやあたたかさが必要だが行政としての取り組みは。
11、温暖化防止のため公共施設に太陽光発電を設置してほしい。

これに対して市側からは下記のような回答が寄せられました。

1、危険性は認識している。側溝に蓋をするなど現在できることは行いたい。
2、新張~別府間の整備は県に働きかけている。路面水の氾濫は検討したい。
3、東保育園と滋野保育園を統合し中間的な場所に設置したい。
4、コミュニティFMではペーシングはできない。
5、道の駅での設置を検討したい。
6、無線LANの整備は現実には難しい。携帯電話による検索を進めたい。
7、最近和・滋野に出没した。防犯ベルやメール配信で注意を喚起したい。
8、東部中と北御牧中とのアンバランス解消について今後議論してゆきたい。
9、今後相談して行きたい。
10、生きる力を育てる教育が必要だ。他人の悲しみや苦労、せつなさを理解し、手を差し伸べることのできる教育を行ってゆきたい。
11、公共施設に太陽光発電の設置を進めて行きたい。

このほか市側から下記の要望がなされました。
・定額給付金はこれまでで3分の2の方が申請した。今後一人暮らしの高齢者の申請が課題になっている。地元の協力をお願いしたい。
・市が行っている「メール配信@とうみ」を利用してほしい。火災情報・防災情報・不審者情報などが配信される。
登録方法→"tomi_jh@eml.city.tomi.nagano.jp"に空メールを送信

懇談会終了後、滋野地区議員団で打ち合わせ、5月に地元の要望実現のための現地視察を行うことになりました。

小諸市で自治基本条例に取り組んでいます

2009-03-26 06:24:01 | 自治基本条例
昨日は朝、滋野保育園の卒園式しました。卒園式はとても温かみのあるものでした。まず卒園児33名が一輪車に載って登場。驚きでした。卒園証書授与では園長先生は一人ひとりに言葉をかけ、園児はお父さんやお母さんに「私は大きくなったら○○になりたいです」と自分の夢を語っていました。そして父母席に行って「ありがとう」という言葉に添えて、父母に卒園証書を渡していました。とても好感が持てました。

午後は小諸市役所で小諸市他二市御牧ヶ原水道組合の議会に出席しました。

そこで小諸市ではいま「自治基本条例」づくりに取り組んでいることを知りました。「市民が主役のまちづくりに向けて、小諸市の小諸市らしいまちづくりを進めたい、まちの課題をより良い形で解決したい、これからのまちづくりを納得できる形で進めたい」これを実現するためのルールとして、「自治基本条例」に取り組んでいるのだそうです。

より良いまちづくりは市民が主体です。自治基本条例の中にこの基本理念を盛り込むことにより、今まで以上に情報の共有化が進み、市民参加の場が広がり、市民と行政の協働のまちづくりが実現するというのです。

昨年の7月からこの2月まで8回にわたってワークショップを開催し、様々な自治のテーマについて話し合ってきたそうです。区長アンケートも実施し、この秋には条例案の骨子をまとめパブリックコメントを実施する予定だそうです。

東御市でも花岡市長は「市民との協働」という言葉をよく使います。しかしその内容が漠然としており、それをどのように具体化するかが課題だと思っています。「市民との協働」という言葉は良いのですが、実際のところ市民は協力だけが求められるということにならないという保障はあるのでしょうか。やはり小諸市のようなルールづくりが必要な気がします。

おとなりの小諸市さんは環境問題はじめこうした取り組みを粘り強くすすめています。これからの動きに注目したいと思っています。


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