厳しいご意見をいただきました

2011-12-15 17:35:49 | 議会活動
舞台が丘整備事業に関連してお二人の市民の方から厳しいご批判のファックスをいただきました。以下にその一部を趣旨を変えない範囲でまとめて掲載させていただきます。

「1、一般質問ごくろう様でした。2、地区の公民館、各区の公民館、サンテラスホール、北御牧庁舎をもっと十分活用すべし。3、もう、建物も道路も十分足りている。超高齢化社会にそなえて、介護・国保・保険の赤字を減らし、逆に基金を積み上げておく位の備えをしないと大変なことになる。4、(略)。5、都市計画にもない、総合計画にもない道路計画を自分の思いつき、思い込みで(あるいは意図的に後出しで)やるのは問題だ。」(Aさん)

「25億が50億になる、こんな馬鹿なことを、職員や議員の皆様方は何をされていたのでしょうか。世の中の現状をどのように考えているのでしょうか。耐震装置を処置すれば充分と考える私にすれば、考えられない事であります。このような政策を実施してゆく市政は、声なき声の市民に対しての背信行為にほかならないと思います。中央公民館の講義棟などなくても体育館で間に合うという考えもあります。年間講義棟の使用頻度をよく見つめてほしい。市民の何パーセントの人が利用して、どのくらい不自由しているのでしょうか。一年に一度も利用しない人が大多数ではないでしょうか。」(Bさん)

このほかにも厳しいご意見をいただいています。市民の皆さんがこの問題をどのように考えておられるか、ぜひ生の声をお聞かせください。

現在市庁舎本館・図書館の改修増築工事の契約が取り結ばれ工事が進められていますが、中央公民館や子育て支援センター(現図書館)の改修や道路計画についての予算措置はまだまだこれからです。市民の皆様のご意見にしっかり耳を傾けてから慎重に判断したいと思っています。

舞台が丘整備事業の論点整理

2011-12-15 05:32:31 | 議会活動
先日の一般質問で私も含め大勢の議員の皆さんが舞台が丘整備事業について取り上げていました。そこでこの間議論されたことがらを整理してみたいと思います。

論点は5つありました。

第1に舞台が丘整備事業の必要性についてです。

一番の目的は老朽化した公共施設の耐震化ですがバリアフリー化や駐車場の増設、中央公民館の庭が通り抜けするだけの車が多く周辺交通対策などが上げられていました。3・11以後は防災拠点という観点も付け加わりました。こうした点に異論を唱える議員さんはおりません。

問題なのは東御清翔高校の整備という点でした。新設する道路の移転補償金で東御清翔高校の改修を進めたいという点が問題になりました。市のお金を県立高校の改修資金に充てていいのかというわけです。この点については誤解がありました。高校の改修は県の仕事です。あくまでも市側の要望事項ということになります。

第2に事業費が大幅に引き上げになった点です。

基本設計の段階では25億8000万円でしたがそれが35億6000万円に10億円引き上げになり、さらに新しい道路の建設(県・東深井線の延伸)15億円も加えると50億円を上回る事業規模になってしまっていることへの疑問でした。

この点については市長はツメが甘かったと陳謝されました。もともと当初計画には什器備品が計上されておらず、不確定要素のあるものも除外されていたとのこと。太陽光発電など新たに付け加わった事業もありました。道路は当初舞台が丘とは別個の事業で行う予定でしたが、交付金や補助金との関係で一緒の事業とした方が有利になるとの判断で増加したという説明がありました。

こうした様々な要因が加わって予算規模が大幅に膨れ上がったとの説明はそれなりに納得できるものではあります。

しかし問題もあります。最初は小さく見せてとりあえずスタートし、あとで予算を付け加えて行くというのが行政特有のやり方のようです。いったん事業が始まってしまえば後戻りはできません。そこで実はこれもありましたあれもありましたと言って、追加追加で大きな事業に育てて行くというのです。

なぜこんな手の込んだことをするのでしょうか。それはうるさい議会対策にあるようです。わずかな金額であれば議会のハードルもそれほどは高くはありません。その後追加工事で大幅に予算が引き上げられても、議会としては最初GOサインを出したから中止するわけにもいかず、ズルズルと行政のいうがままに予算を認めるしかなくなります。

今回もそんなニュアンスが感じられます。最初市長は議員に対して「いまあるものを使って予算を抑えます」と説明しました。今回市長は「人づくりのためには講義棟が必要だ」と力説。当初計画になかった講義棟建設費(1億2500万円)を盛り込んでいます。なぜ最初から分からなかったのでしょうか。

意図的ではなかったとしても検討不足は否めません。もっと十分に精査し、何が必要で何を我慢しなければならないか見極めるべきです。市長も2月の市民説明会までに予算も十分に精査したいとおっしゃっていました。

第3に市内の公共施設の中における舞台が丘整備事業の位置づけが不明確な点です。

講義棟とは中央公民館に併設して建設される建物でイメージは大学の講義室とのことです。150席で費用が1億2500万円。坪単価は100万円近くにもなる立派なものです。これに対して市内には文化会館や地区公民館、北御牧庁舎もある、そうした施設の有効活用を考えるべきではないかとの指摘がなされていました。

市側は、市民の利便性を考え市の中心部に施設が必要、大規模な駐車場があるのは中央公民館、文化会館のホールは広すぎて使い勝手が悪い、かつての未来塾のようなこれからのまちづくりを担う人づくりを進めたい、そのために市民大学講座を開設したいなどと述べていました。

人づくりに反対する人はいません。問題なのはそのことと講義棟を結びつける発想そのものです。市長が例にあげた小諸義塾も最初は民家で始めていました。上田市民大学も行政主導で始まったのではなく住民運動からスタートしたと聞いています。講義棟の建設と人材育成はまったく別のことです。

第4に必要な情報が全面的に公開されず小出しにされていることです。

例えば県・東深井線建設の目的として最初市側が説明したのは、駐車場や通過車両対策とともに消防署の緊急車両の和(かのう)地区方面へ出動時間短縮のためでした。その後東御清翔高校を整備するためと言い出し、一般質問の際は防災拠点として広い道路は必要であり高校も避難場所になるとしていました。

その場しのぎの思い付き的に発言されているように見えます。これまで市は基本構想策定時には市民説明会を何度も開いて十分説明し、パブリックコメントも実施してきました。そうした姿勢がこのところ影をひそめ行政主導で進められているように感じられます。

今回の一般質問の中で多くの議員さんも市民に対し十分説明をすべきだと指摘されていました。幸い市長もこれに理解を示し、2月上旬から各地区で住民説明会を開催し、説明に努めて行くと明言されました。ぜひそのようにやっていただきたいと思います。

第5に大型事業が目白押しの中で借金が膨らむことへの疑問です。

3・11や円高など景気の落込みがある中で、これだけの大型事業を行うことが市民感情からみてどうなのかと何人かの議員さんが指摘されていました。それは「あるものを使いこなす」という市長のポリシーにも反するのではないかという疑問も出されていました。

これに対し市側は舞台が丘整備事業は東御市にとって50年に一度の事業であること、有利な起債が使えるのは今だけで後でやることはできないこと、財政健全化判断比率から見ても財政の健全性は維持されることなどを上げており、優先度の高い事業であるとの認識でした。その中でシュミレーションした結果も公表していました。

しかし問題もあります。合併後10年で特例措置が終わり交付税の算定が替えがあり、交付税が5年間で5億円削減されます。その中で借金返済が続きます。当然のことながら使えるお金は限られることになります。市民に対してご理解いただかなくてはなりません。

以上が一般質問で行われた議論のポイントです。この問題に対してどのような判断をするのかが市民一人ひとりに求められています。市民の皆さんのご意見にひとつ一つ耳を傾けて行きたいと思います。

わが家の5大ニュース!

2011-12-14 01:50:01 | 雑感
平成23年も残すところあと半月です。今年はなんといっても3・11の東日本大震災・大津波・福島原発事故が人々の生活に大きな傷跡を残すことになりました。毎年恒例の京都清水寺の世相を表す漢字は「絆」だったそうです。3・11はあらためて私たち自身の生き方を問い直すことになりました。

そんなことも含めわが家の10大ニュースを考えてみました。

1、3・11東日本大震災・津波・原発事故
 私も会派の視察で5月と8月の二度現地を訪れました。自然の猛威に言葉を失いました。原発事故による放射能はこれからも私たちの生活を脅かす存在になるのは間違いありません。

2、議員活動の本格化と「市議会だより」の刷新
 一昨年新しい会派「太陽と風の会」を結成し仲間4人と議員活動を本格化させました。会派による視察や勉強会などを積極的に行ってまいりました。また議会広報調査特別委員長として同僚議員とともに、わかりやすく読みやすい「市議会だより」発行に取り組みました。

3、天皇・皇后両陛下の滋野・中屋敷訪問
 8月24日、天皇・皇后両陛下が中屋敷のブドウ園においでになりました。天皇陛下は48年前の皇太子時代に次いで2度目です。とても名誉なことで元気をいただきました。

4、消費者と結ぶついたぶどう販売
 今年のぶどうは満足できる仕上がりでした。いつもご利用いただいている皆様にダイレクトメールをお送りしたり、チラシを同封したりできるだけ顔の見える販売に努めました。おかげさまで新しいお客様も増え、来年につながる足がかりができました。

5、新しい家族が増えます
 ことしは長女の孫たちと仲良しになりました。孫は4才と2才。かわいい盛りです。次女も来年には結婚することになりそうです。家族が増えていくことはとてもうれしい限りです。

来年は辰年です。いい年にしたいものですね。

舞台が丘整備事業で財政は大丈夫か?

2011-12-14 00:56:46 | 議会活動

(表)起債残高、実質公債費比率、基金推移見込み

舞台が丘整備事業で一番心配なのはこれだけの巨額の投資を行うことで、東御市の財政が大丈夫かということです。借金の返済のためにこれからの市政運営に支障を来たすことがないのかということです。「子供たちにツケを回しません」というのは私の選挙公約の一つでもありました。

これに対して市側から舞台が丘整備事業や保育園建設などで市の借金と貯金がどのようになるのか、そして財政の健全化を判断する比率の一つである「実質公債費比率」がどのように推移するのかについてのシュミレーションした結果が公表されました。上記の表をご覧ください。

表の青色の棒グラフは起債残高(借金残高)です。平成22年は142億円ですが、これが平成26年には190億円にまで増加します。現在の市の財政規模は140億円程度ですから市財政の135%にもなります。その後返済が進み徐々に減少してきます。

表の茶色の棒グラフは市の基金(貯金)です。平成20年には36億円でしたが舞台が丘事業や保育園建設など大型事業が予定されているため節約して貯金を増やして来ました。その結果平成23年には56億円になる見込みです。その後は借金の返済や事業費に充当するため徐々に取り崩してまいります。

一方赤色の折れ線グラフは「実質公債費比率」です。すなわち収入のうち返済にあてる割合です。平成20年には16%となっていまが、これは収入(税収+地方交付税など)のうち16%を返済にまわしているということです。レッドカードは25%です。

「実質公債費比率」はこれまでのところ下がり続け平成25年には8.9%になります。その後は借金の返済が本格化することになり、「実質公債費比率」は徐々に上がってきます。

この間、平成26年までに合併に伴う特例措置は終了し、平成27年から平成31年に5年かけて地方交付税が段階的に5億円削減されます。地方交付税は現在44億円ですのでこれが39億円にまで12%引き下げになります。

借金返済が本格化する一方収入は削減されるので、その結果「実質公債費比率」は毎年1ポイントずつ上昇することになります。そのピークは平成33年で14.2%、平成21年の14.7%に匹敵する高さになります。この時、借金残高は130億円、貯金は9億円となります。

以上が市から示されたシナリオです。これが正しいかどうかはわかりませんが、少なくとも示されたデータ上では市財政に与える影響は心配するほどのことはなさそうです。「実質公債費比率」14.2%はレッドカードの25%を下回り、県の管理下に置かれる18%も下回っています。例えば平成22年度の長野県19市の「実質公債費比率」を見ると、大町市が18%、伊那市が17.6%、駒ヶ根市が16.1%、飯山市が15.8%となっています。平成33年の東御市の「実質公債費比率」はこれを下回る水準です。

それでも高いのではないかというご意見もあると思います。一番健全なのは借金をしないことです。しかしそのために保育園がボロボロだったり、市庁舎の耐震性がなくいざと言うときものの役にたたないということでは困ります。やはり必要なものは借金しても整備することが必要です。問題なのはそれが必要なものかどうかということです。

一般質問が終わりました

2011-12-13 00:02:43 | 議会活動
12月11日、12日の二日間一般質問が行われました。一般質問を行った議員は13名。これまでになく大勢の議員さんが質問に立ちました。12日は阿部議員、依田(俊)議員、桜井議員、そして私。土屋議員、三縄議員。13日は井出議員、蓮見議員、清水議員、山崎議員、依田(政)議員、掘議員、小山議員でした。

今回の一般質問の大きなテーマは舞台が丘整備事業で、私を含め6名の議員さんが取り上げて質問を行っていました。その中で皆さんが一様に指摘していたのは次の2点でした。

第1に、事業費が24億円から35億円に、そして50億円にまで膨れ上がった理由についてです。舞台が丘基本構想の際は24億円とされていた事業費が、今回の中央公民館の改修を始めとした第2期工事では35億円と10億円増えることになりました。その後東御清翔高校の敷地を買収して新しく道路をつくる計画が持ち上がり、その建設費と高校への補償費を含めて15億円となることが明らかになりました。

第2に、50億円にまで膨れ上がった舞台が丘整備事業の妥当性についてです。3・11や景気悪化などにより市民生活は厳しいものがあります。そんな中でこれだけの投資を行うことが市民の納得が得られるのかということです。

第3に、舞台が丘整備事業の進め方についてです。舞台が丘基本構想の際は市民説明会をきめ細かに行いできるだけ既存建物を使うという方針のもとに進めて来ました。しかし中央公民館の改修を行う第2期工事にあたっては議会や市民への説明はきわめて不十分で、情報がすべて開示されず小出しにされてきた感がありました。

そしてどの議員さんも一様に主張していたのは市民に対してていねいな説明を行うことでした。これだけの巨額の投資を行うことについて、疑問に思っている市民の皆さんは大勢いらっしゃると思います。市として市民にわかりやすく誠実に説明するよう求めていました。

使いやすい施設があればいいというのは皆さん共通の願いです。しかしそれにはお金がかかります。足りないところは借金をしなければなりません。その分ほかの仕事ができなくなる恐れもあります。ましてこれからは税収も減り、合併から10年たって交付税も削減されます。

しかし、一方では防災上のことを考えれば公共施設の耐震改修は欠かせません。広い駐車場が整備され、まわりの道路が整備されれば中央公民館を利用する方はとても便利になります。新しい講義棟ができればそこを中心にまちづくりを担う人材を育てることができます。

事業のメリット、デメリットを考えどうするか判断するのは市民の皆さん自身です。私はこのブログで市民の皆さんが判断できるための様々なデータを提供して行こうと思います。皆様のご意見などお寄せいただければと思います。

本庁舎建設工事費が増額になります

2011-12-10 23:36:28 | 議会活動

(写真)増改築工事中の市役所本庁舎

12月9日の全員協議会で、市側から舞台が丘整備事業について現在進めている市役所本庁舎の増改修工事に1億1700万円にのぼる大幅な増額が生じたことについて報告がありました。この件については12月議会に竹中工務店との契約金額変更(16億300万円→17億2000万円)の議案が上程されています。

本庁舎増改修工事は「できるだけあるものを使う」という精神のもと、既存建物を活かして新しい図書館を含めて一緒に建設するというものでした。工事費が増加した理由として市は以下3点をあげていました。

①、既存棟と新築棟についてはそれぞれで申請し承認を得た。しかし審査の過程で既存棟と新築棟を結合したときのバランスが問題となり建築審査会で新しい建築基準法で行うように求められたこと。

②、既存建物の解体工事にあたって既存部分をできるだけ使う予定であったが、思った以上に建物の状況が悪かったこと。

③、上記にあわせ建築工法の変更や設備の仕様変更を行ったこと。


こうしたことから耐震改修工事は当初2500万円から5100万円に2600万円の増となり、新たに1800万円の既存建物補修工事が発生することになりました。撤去解体工事費は1800万円から2900万円に1100万円の増となりました。

この他図書館エレベータや蓄熱槽の仕様変更、山留工法変更などで2400万円の増、舞台が丘会館の衛生設備改修工事、北館の改修工事、冷暖房設備の改修工事など当初計画になかった工事も発生し1350万円の増となっています。

以上あわせて総工事費は、当初計画の16億300万円から17億2000万円に、1億1700万円増えることになったそうです。

全員協議会では、こうした建設費の増がなぜ生じたかについて各議員さんから市側に対して厳しい質問が出されました。その過程の中で市は県の確認申請の許可が下りる前の暫定図面で入札を行っていたことが明らかになりました。建設許可が下りたのは9月20日、入札が行われてのが4月下旬。5ヶ月も前に入札していたことになります。

確認申請の許可をまたずに入札を行うことはまさに異例中の異例だとのこと。その理由として、既存建物を活かして使うので解体工事と建設工事を一体化して行うほうがやりやすいこと、3・11から工事資材の調達が困難になる恐れもあり入札を急いだとの説明が市側からありました。

その結果、確認申請がなかなか許可されないという想定外の事態に陥り、解体工事はともかく増改築工事が遅延することになり、さらには耐震工事、改修工事などの工事計画の根本的見直しにまで発展することになりました。

この問題は総括質疑でも問題になりそうです。しかしすでに建物が取り壊されている現状からすれば途中で工事をやめるわけにも行きません。事前の検討不足、県との調整不足が露呈する結果となりました。

いま市は保育園の建設工事もあるなど合併特例債の期限を前にして建設ラッシュです。建設担当部門にかかる負担は大きなものがあります。こうしたことが検討不足につながったのではないでしょうか。スピードも大切ですが、そのための検討不足で支払わなくてもいい税金がかかるようでは本末転倒です。再発防止策を真剣に検討すべきです。

原発の将来みんなで決めよう

2011-12-07 06:53:39 | プロフィール
11月27日の朝日新聞に「政治を鍛える 国民投票―原発の将来みんなで決めよう」という社説が載りました。原発をこれからどうするべきかという議論に一石を投ずるものであると思いますので以下に掲載します。
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 自分の声を政治に届けたい。国の命運にかかわる選択には、私のこの一票を投じたい。国民のあいだに、こんな機運が高まりつつある。

 東日本大震災のあとも、いがみ合うばかりの与野党に任せてはおけない。主権者として、もっと政治と真剣に向き合おう、という思いの表れだろう。東京と大阪では市民団体が音頭をとって12月から、原発の是非を問う住民投票の条例制定を求める署名運動を始める。いずれは、日本全体での国民投票の実施をめざすという。

 国民投票は、日本ではなじみが薄い。憲法改正には必要だが、実施の見通しはない。しかし、海外では直接民主主義の手段として使われている。欧州連合(EU)のほとんどの国に制度がある。ことし6月、イタリアが原発再開凍結を決めたことは記憶に新しい。

 ただ、過去には独裁者がみずからの支配を正当化する隠れみのとして、国民投票を利用した悪例も多い。このため「○か×か」を問うような単純な手法が、ポピュリズム(大衆迎合政治)をあおりかねないという慎重論は根強い。

■民主主義の教室に

 だが、それでもなお、私たちはいまこそ、日本も国民投票を導入すべきだと考える。主な理由は三つある。

 第一に、いま直面している原発問題は国民投票にふさわしいテーマであるからだ。国の将来を10年単位で左右する。国民のだれもが影響を受ける。しかも世論が割れている。これぞ、みんなで議論し、学びつつ、考えて答えを出すべき課題ではないか。ギリシャがやろうとして撤回した「経済救済策」とは訳が違う。あれは一刻を争う危機管理の問題であり、時間をかけて議論を詰める国民投票には、そもそもなじまなかったのだ。

 二つめは、国民と政治との失われた接点を取り戻す機会になるからだ。衆参ねじれのもとで動かない政治に、人々はいらだち、疎外感を募らせている。もっとモノ申したいし、政治参加の実感がほしい。その具体策になり得る。

 三つめは、制度を導入する過程が、民主主義の教室になるからだ。政権交代は実現したものの、政治風土は旧態依然だ。原発問題を考える国民投票は、議論の技術や、合意のつくり方を学ぶよい好機になる。

■諮問型で時間かけて

 具体的には、諮問型を提案する。投票結果に法的な拘束力はないが、政治は結果を重く受け止めるタイプだ。国政は「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」(憲法前文)する間接民主主義が基本だ。現代の複雑な課題に敏速に対処するには、議員が議論して決める議会制が適している。諮問型は、この路線を崩さない。憲法を改正する必要もなく、導入しやすいのもいい。

 実施するには、二つの大きな前提が欠かせない。ひとつは、慎重かつ丁寧な制度の設計だ。だれが発議をするのか。国民に問う文章をどこでどう確定させるか。周知期間をどれほど設けるか。拙速は禁物であり、すべてを詰めるには、2年くらいはかかるだろう。

 スウェーデンの先例が参考になる。投票はスリーマイル島事故の翌年の1980年。「新設を含めて容認」「新エネルギー開発を強化する条件つき容認」「早期全廃」という三つの選択肢で問うた。その結果、2010年までの全廃が決まった。ところが30年後には、議会が古い原発を建て替える方針に転換した。国民と議会が対話しながら試行錯誤していくのだ。

■問われるメディア

 もうひとつの前提は、議論する作法を国民一人ひとりが身につけることだ。この20年間、日本の世論は時として大きく振れ、政治が興味本位の劇場型になった面は否めない。個人が自由に意見を発信するインターネットが、政治をめぐる言論空間を大きく変えつつある。

 冷静に国民投票をするには、国民もメディアも、まずは民主主義は時間がかかることを覚悟する必要がある。政治家の気の利いた表現に飛びつくのではなく、人物像や政策の中身に目を凝らそう。その判断材料を提供するメディアの力量は、いっそう厳しく問われる。

 民主主義が古代ギリシャで生まれてから2500年になる。都市国家の直接民主主義から、主権国家単位の議会制民主主義を経て、いまはグローバル社会のなかで、発信する有権者と向き合わねばならない。新しい議会制民主主義の時代だからこそ、政治を鍛える視点で国民投票を考えよう。自分たちのことは自分たちで決める。その責任感を国民が持つことが大事なのだ。(朝日新聞平成23年11月27日付)

12月議会が開催されました

2011-12-07 05:29:52 | 議会活動
昨日平成23年第4回定例会、通称12月議会が開催されました。会期は12月6日から22日まで17日間です。スケジュールは以下のとおりです。

12月 6日(火)9時、本会議・開会
12月 9日(金)9時、全員協議会
12月12日(月)9時、一般質問
12月13日(火)9時、一般質問
12月16日(金)9時、本会議・総括質疑
12月19日(月)9時、常任委員会審議
12月20日(火)9時、常任委員会審議
12月22日(木)1時半、本会議・閉会

上程された一般会計補正予算は総額で1億6400万円。その主なものは以下のとおりです。
・太陽光発電補助金 240万円
・滋野保育園地域産材利用・造成工事 4470万円
・生活扶助費 1114万円
・市民病院出資金(電子カルテ導入) 2040万円
・御牧乃湯改修関連工事 600万円

太陽光発電は11月までに95件の申し込みがあり、今後の見通しでは予備費で25件、今回の補正で28件を予定、全体で148件になる見込みです。滋野保育園については地産材の使用ということで、滋野財産区の山から木材を調達する予定です。間もなく造成工事が行われ、園舎の建設工事は24年度からの見込みです。

今回一般質問はこれまでの最大の13名の議員が行います。初日の12日は7名(小山、阿部、依田(俊)、櫻井、若林、土屋、三縄議員)、13日は6名(井出、蓮見、清水、山崎、依田(政)、掘議員)の予定です。

市政のあり方をめぐって真剣な議論が期待されます。

給食食材の放射能計測を!

2011-12-07 04:55:22 | 議会活動
12月2日付けの信濃毎日新聞の記事に「軽井沢町、給食食材の放射線計測へ、町長、測定器導入の意向」という記事が掲載されました。それによると町長は「生産、小売の段階で食材が検査され安全は確保されている」との見解を示したした上で、「さらなる安心のため」に学校給食の放射線を測定するための機器を導入する方針を示したとのこと。

同じ日の新聞に「給食の放射性物質40ベクレル以下を目安に、文科省、県教委に通知」という記事も掲載されました。40ベクレルを越えた食材を検出した場合には子どもに提供しないなどの対策を求めています。

この通知は各自治体に少なくとも40ベクレルまで検出可能な危機を購入するよう要請。県教委は県環境保全研究所に依頼して県内小中学校の給食の放射能を計測する計画を進めているとのことです。一方すでに松本、安曇野、伊那、塩尻の各市教委などでは独自計測を実施しているそうです。

昨日の報道でも赤ちゃんの粉ミルクからセシウムが検出され、メーカーは回収を進めているとの報道もありました。安全宣言が出された福島県産のコメからも放射能が検出され、出荷停止になったまちも出て来ています。一般に出回っている食材が必ずしも安全だとは言いきれない現状からすればこうした対応は当然だと思います。

聞くところによればチェルノブイリ事故以来、ベラルーシでは各小学校に食品の放射能を測定できる機器を備え、住民から持ち込まれる食品の放射能測定を実施しているそうです。

東御市議会に対しても市民から「放射能汚染から子供たちを守るために東御市独自の態勢をとることを求める」陳情が出されています。これによれば「市として放射能測定機器を導入し(中略)定期的に放射線測定して結果を市民に公表すること」、「学校給食の食品監視のため測定機器を導入し管理運営」を行うことを求めています。

福島原発事故から私たちは否が応でも、身近に放射能を感じて生活をしなければならなくなりました。とすればきちんとした放射能とのお付き合いをする決意を固め、そのための態勢を整えるべきです。まず測ることから始めるべきではないでしょうか。

孫がやってきました

2011-12-06 01:28:27 | 雑感
今日は娘が歯医者のために下の孫をあずかることになりました。妻が所用で外出中だったため孫と散歩しました。太陽が顔をみせ暖かな日となり、散歩にはちょうどいい陽気となりました。


早速区がつくった子ども広場で滑り台です。何度も何度も繰り返して滑っていました。


滑り台が終わると今度はブランコです。ブランコも最近では自分でのることができるようになりました。まだ自分でこぐことができないため、押してあげます。


靴も自分で脱ぐことができるようになりました。


オムツを替えるために自分でズボンを脱ぎます。こんな彼も9日で2才になります。

日めくりカレンダー