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<飽和の中に>撮影現場
去る3月19日,慶南(キョンナム),陜川(ハプチョン)のある廃校住所をナビゲーションにとったままとめどなく運転をしていた。
狭い道路右側に小さい村が,左に山と川が丸くくるんでいた。
ナビゲーション音声は"目的地にほとんど到着しました"だと言うのに,いったいこうしたところに映画セット場があるのか。
ますます不安になる頃,嘘のようにそちらが目の前に現れた。
製作陣何人かが車両を統制する姿が目に映るとその時始めて安心になった。 車から降りて,伸びを展開する間軍服を着た背が高い人々が通り過ぎた。
あまりにもみずぼらしい古い方式軍服に帽子までがっくり目深にかぶっていて,誰だか易しく気付くことができなかった。
何秒の後に悟った。 今,[砲火の中へ]の主演俳優チャ・スンウォンとクォン・サンウがちょうどセット場に入ったんだな。 あたふた後を追った。
[砲火の中へ]が,去る12月1日クランクインしたという消息を聞いて数日前のようだがすでにクランクアップ直前といった。
もう10日ほどだけ撮影すれば製作陣らは一息つくことができる。
問題はその10日の間とらなければならない場面が映画の主要クライマックス戦闘シーンというもの。
よく知られているように[砲火の中へ]は6.25戦争当時の実話を土台にしているから,重要なクライマックス撮影を控えた製作陣の神経はより一層鋭い。
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ちょっと [砲火の中へ]の内容をよく見よう。
1950年6月25日明け方北朝鮮軍が南北軍事境界線38度線を越えてきた後わずか3日ぶりにソウルが占領されたし,韓国側は南へ南へ容赦なく押された。
洛東江(ナクトンガン)まであけられるならば北朝鮮が韓国をまるごと占領するのは時間の問題であった。
韓国軍は8月1日洛東江(ナクトンガン)橋頭堡の構築命令を下して,8月3日から義城(ウソン),馬山(マサン),霊山(ヨンサン),安康,浦項(ポハン),倭館(ウェグァン)など慶尚北道(キョンサンブクト)一帯で洛東江(ナクトンガン)支持線を死守するための激しい戦闘が広がった。
[飽和の中に]はまさにその'火の海' 8月に広がった実際戦闘を背景にしている。
8月10日で11日まで1泊2日間広がったいわゆる浦項(ポハン)女子中戦闘がそれ. 当時浦項(ポハン)には数百人の韓国軍正規兵力と共に非武装兵力の学徒兵71人が待機中だった。 最後の戦線を守るためにすべての電力を洛東江(ナクトンガン)で集中させなければならなかった韓国軍は浦項(ポハン)を学徒兵71人に任せて離れたし,11日明け方4時学徒兵71人が守っていた浦項(ポハン)女子中これから北朝鮮軍766部隊が進撃した。
北朝鮮軍は学徒兵らに降参を勧めたがこれらは拒否したままいくらならない実弾が消耗する時まで応戦したし,実弾が落ちるや多少投げた手榴弾を反論して投げる血戦を広げた。
何と11時間の間続いたこの戦闘で学徒兵47人が命を失ったが,代わりに韓国軍は洛東江(ナクトンガン)死守のための大事な時間を稼ぐことができた。
結局後に続いた韓国軍と連合軍の反撃に大きい寄与をしたわけだ。
午前11時を越えた時間,天気はがあんするようにきれいだが風が非常に強かった。
この日廃校でとる場面はまさに766部隊薄霧と隊長(チャ・スンウォン)と学徒兵らの初めての出会いだ。
大胆に武器も所持しないまま学校運動場に入ってきた薄霧とはおびえた学徒兵らに"ここに隊長友達が横たえることですね?"と尋ねる。
参戦経験が一度あるという理由だけで突然に学徒兵隊長に任命されたチャンボム(ビッグバンのTOP)が涼しい表情で熱心に何もないように前に出る。
ムランは余裕満々の表情で"2時間余裕を与えるから白旗を掲げろ,それで命を助ける"と宣言する。
そのそばには北朝鮮軍に両親を失った復讐心で深くしみる学徒兵カプチョ(クォン・サンウ)が銃を向けている。
ムラン,チャンボム,カプチョ三人がトライアングルを描いたまま瑞西短い対話をやりとりする場面だが,三人が映画の中で初めて一つの席に集まる場面であるから三間感情の流れと各自キャラクター,気勢の間のあつれき関係が全部入れられなければならなかった。
カメラはずっと位置を変えていって一つの履く細かく分けたし,その時ごとにカメラに含まれる人物が各々変わった。
三俳優はのべつ幕無しに同じなせりふを繰り返して自分たちの位置を点検した。
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午前撮影は浦項(ポハン)女子中場面で終えられた。 午後撮影は一層つらかった。
陜川(ハプチョン)映像テーマパークにたてた浦項市(ポハンシ)内セット場で市街戦の一部をとらなければならなかった。
テーマパークあちこちにはこちらで撮影されたドラマ[エデンの東側]ポスターが掲げられている。
のんびりと[エデンの東側]セットらを見物する,曲がり角一つ背を向けると全く違う世界だ。
チェ・ヒョンギ美術監督が実際資料に基づいて,徹底した考証下に作り出した戦争筒都市の風景は残酷だった。
砲弾をむかえてつぶれた家あちこちには"沈着対談勇敢に愛国心を一層奮発して下さい。
-大韓民国国防部" "祖国を売り飛ばす北朝鮮傀儡徒党!" "自由を奪う傀儡徒党をはね除けよう"などが書かれたポスターと垂れ幕が付着している。
精巧にさせた死体模型が再びあちこちにバラバラにある。
とおり真中には数多くの北朝鮮軍といくらならない韓国軍が押し合いしてうなっている。 軍人エキストラらは交代でとっているように,取材陣が現場に到着した時,一群の北朝鮮軍と韓国軍が建物後方に座り込んで休んでいた。
皆実際に戦争をしたかのように疲れるとみられる顔だった。
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浦項(ポハン)市街戦やはり北朝鮮軍薄霧と隊長と韓国軍カン・ソクテ大尉(キム・スンウ),チャンボムとカプチョが全一桁に集まる重要な場面だった。
代わりに午前撮影分と違い,4名の人物は砲弾と銃声,火がつく通りのあちこち間で命をかけて戦闘を行う状況だから細かい感情船でない群衆アクションシーンが主目的であった。
専門式武術監督([義兄弟],ドラマ[アイリス])は押し合いすることを継続する軍人らの全体動きを見回すことに対して各主演俳優らの銃器点検まで引き受けるのに我を忘れて飛び回っていた。
そこに百人を越える取材陣まで集まったので製作陣らの心情が穏やかなリマンはなかった。
だがその渦中にもキム・スンウが小さい冗談に続けて豪快な笑いを大きくさく烈させて緊張した雰囲気を和らげる役割を正確にした。
チョモルリ路地に隠れて,応戦準備をしているカプチョとチャンボムの姿もすぐに目に映った。
お互いに向かって大声で叫んで機先を制する軍人らの叫び声の声が耳をしびれるように鳴った。
あちこちで燃える板と砲弾をさく烈させる時ごとにはねる泥が転がった。
戦争シーンを撮影するだけだが,[砲火の中へ]製作陣は本当に戦争をしていた。
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人民軍ジープが白旗を付けて正門にきている。
雲井(ウンジョン)病のそばにパクムーランが乗っていて,後座席にはタリョンが乗っている。
慌てた学徒兵歩哨ら,銃を向けて前を遮って立つ。 人民軍ジープがその前に立つ。
番兵らとパク・ムランと間にしばらく視線が行き来して,番兵らがバリケイトを開いてくれる。
運動場中に入るジープ. 学徒兵ら,ジープを見て目を丸くするのに,その時パクムーランがジープからおりて,運動場まん中ににょっきり立つ。
日光に反射して輝くパクムーランのブーツ. パクムーランを見る学徒兵の姿が色とりどりだ。
銃を取るかどうか迷って,パクムーランの威容に制圧されたりもする。
その時,カプチョがずっと手に持っていたM1小銃でパクムーランをねらって,一歩一歩近寄れば,その後をポムチョンが従って,迷ったナムシクとグァンイルも従って残り学徒兵らもパクムーランをねらって取り囲む。
パク・ムラン,周囲学徒兵らを一つ一つ注意深く見回して,一歩をバンパーにかけてブーツに埋めた土ぼこりを泰然自若払いのける
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パク・ムラン:ここに大将友逹がヌィギなの?
その時,取り囲んでいる学徒兵らの間を突き抜けてチャンボムが歩いてくる。 運動場まん中向かい合って立つチャンボムとパク・ムランと。
パク・ムラン:友達がオ・チャンボムか?
チャンボム:あなたは誰だろう?
パク・ムラン:私は朝鮮民主主義人民共和国,第766遊撃部隊,パク・ムラン大佐だ。 私たちの766部隊はこれから一時間後,正確に12時に二高地を受付ハ行った。
パクムランの勢いに臆した学徒兵ら,しんとして静かだ。 皆,チャンボムを見つめる。
チャンボム:12時にここでまたお会いしましょう。
チャンボム,中は震えるが悲壮にパクムーランを見つめる。
パク・ムラン,微笑を浮かべてチャンボムを見つめる。 パク・ムラン,微笑を浮かべてチャンボムを見つめてジープに乗る。
運転兵,タリョンを車から降りた後,手に縛られていた捕縄を解く。
パクムーランを乗せたジープ,土ぼこりを起こして正門を抜け出る。
学徒兵ら,ジープを見ていてチャンボムに視線が集められる。 チャンボム,学徒兵らを一つ一つ見つめる。
チャンボム,学徒兵らを見回して力説する。
チャンボム:カン・ソクテ大尉が私たちに尋ねた。学徒兵は軍人なのか,軍人ではないのか?
悲壮に聞いている学徒兵ら.
チャンボム:学徒兵も軍人だ。いよいよ戦う時間がきた。
両親のために,祖国のためにそれが私たちの任務だ。
学徒兵ら,力を集中して,銃を握りしめる。
その時,チャンボムの耳で皮疹物がざあざあと流れる。
チャンボム,取り囲んでいる学徒兵らを突き抜けて建物へ向かう。距離をおいてチャンボムを取れとの学徒兵ら.
[ボックス インタビュー]イ・ジェファン監督
Q:[砲火の中へ]を演出することになったきっかけは何か.
A:運命的な出会いだったと思う。 私が作品を探したのでなく作品が私を探したようだ。
太原エンターテイメントのチョン・テウォン代表が去る9月に初めて原案を提案したが,ひとまず戦争物というジャンルが持っている魅力があって学徒兵らの犠牲と同族間の争いの悲劇という劇的な要素が魅力的だった。
イ・マニ作家([ワイルドカード][亀走る])とともにシナリオ作業に着手したし一ヶ月ぶりに完成した。 二ヶ月の間の準備期間を経て,12月にクランクインした。
Q:最も重点を置く部分はどこなのか。
A:学徒兵の犠牲精神を重点的に扱っている。 同族間の争いの悲劇の中で命を投げる犠牲精神が最も重要な部分だ。
Q:実話を土台にしている。 どこまでが実話とフィクションの境界なのか。
A:学徒兵に対する資料はインターネットに多いから大きい困難はなかった。
特に'ある学徒兵の手紙'専門は一文字も変わらないまま,劇中チャンボムが書く手紙に挿入される。
基本資料らを土台に戦争の経緯と過程はほとんど事実そのまま行って,人物キャラクターだけ新しく付け加えた。
事実と虚構が調和するように入り乱れて,良い話が誕生したようだ。
Q:理念的問題の論議がおきることもできるので。
A:[砲火の中へ]に初めて着手する時から指向するところに関し論議が多かった。
私としては脱理念を選んだし,国軍と人民軍と学徒兵皆バランスが取れているように扱おうと努力した。
話仕組み上学徒兵に集中するから北朝鮮軍が悪人にならざるをえないことではある。
最善を尽くして,理念でなく人間を見られる経験で作ろうと思う。
亡くなった方らに迷惑をかけないように真正性を持って作れば,見る人々にも届くことで信じる。