季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

鉛色の海

2016年06月29日 | 音楽
ここは真鶴半島の先端にほど近い、山の頂上である。真鶴半島はまるで虫垂のように海に突き出ている。右を向いても左を見ても海がある。

父が住んでいるので時折訪ねる。どんより曇った空の下では海も鉛色に広がる ばかりだ。

眺めていると、この景色からは「トリスタン」第3幕の開始、弦楽器群による変ロ短調の和音とそれに続く虚ろに空に上る眼差しのような音型は生まれないなとボンヤリ思う。

帰国後直ぐに親戚を訪ねて佐賀県に行った。玄界灘は日本の海の中では決して青く澄んだ海ではないが、それでも何と明るく伸びやかに見えたことか。

そんなことまでふと思い出す。

テクニックのHPはこちら

最新の画像もっと見る

コメントを投稿