東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科の公式ブログです

*表示される広告は当院とは一切関係ありません

当院にドライビングシミュレーターがやってきました!

2024年06月11日 | 紹介



1. はじめに
近年、医療分野においてテクノロジーの進化が目覚ましいものとなっており、その一環としてドライビングシミュレーターの導入が注目されています。特に、HONDAのドライビングシミュレーターDB型 Model A®は、リハビリテーションの新たな手法として、多くの医療施設で採用が進んでいます。

2. HONDAドライビングシミュレーターDB型Model A®とは?




ドライビングシミュレーターとは、コンピューターを用いて自動車運転を模擬的に再現した装置のことで、認知・判断・操作など運転の現状を「見える化」し、より客観的な評価をサポートします。HONDAドライビングシミュレーターDB型Model A®は実車相当の部品を数多く採用(3面液晶モニター・シフトレバー・ステアリング・シート・ペダルetc)、多彩な8種類のソフトメニュー(運転反応検査・運転操作課題・危険予測体験・総合学習体験・環境別走行体験etc)等の特長があります。

3. ドライビングシミュレーター導入背景
近年、高齢化社会に伴う運転技能の低下や、交通事故の増加といった問題があります。特に高齢者の場合、運転中の判断力や反応速度の低下が懸念されるため、安全運転能力の評価が重要です。また、当院は回復期リハビリテーション病棟をはじめとした多岐に渡る疾患の患者さんが多く、病前に自動車運転を行っていた方や退院後も自動車運転が必須の方も入院されています。自動車運転に必要な身体機能や高次脳機能訓練を行うだけでなく、直接的に自動車運転に対するリハビリテーションが行えないかという職員の声も挙がっていたことも導入に至った背景です。

4. 今後の展望とまとめ
当院ではリハビリテーション医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を中心としたドライビングシミュレーターのコアチームを立ち上げ、フローチャートや評価表等の作成・リハビリテーション科職員のドライビングシミュレーターの操作体験等、患者さんへの導入に向けて準備を行っています。ドライビングシミュレーターの導入は、病院におけるリハビリテーションの質を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。安全かつ効率的な運転技能の評価と訓練が可能となることで、患者さんの社会復帰を支援し、交通事故の減少にも寄与することが期待されます。自動車運転の再開を希望されている方、是非一度当院に足を運んで頂き、ドライビングシミュレーターを体験してみませんか?

東埼玉病院リハビリテーション科ホームページはこちらをクリック

【注意】


本ブログの掲載記事は,個人的な見解を含んでおり正確性を保証するものではなく,


当院および当科の総意でもありません.


引用や臨床実践等は各自の判断と責任において行うようお願いいたします。