■軽快な鍛冶屋の音を思わせる人気曲
オルガンやハープシコードの名手だったヘンデルの作品中、
おそらく最も広く知られる器楽曲です。
正確には「ハープシコード組曲第5番ホ長調」HWV.430の
終曲である「エアと変奏」のことを指します。
この曲についてはこんな逸話があります。
ある雨の日に偶然飛び込んだ鍛冶屋の軒先で、
ヘンデルは鍛冶職人が叩く軽快なハンマーの音に
インスピレーションを受けます。
そしてまた職人の口ずさむ鼻歌が、変奏の主題になったというものです。
とてもよくできた話ですが、残念ながらこれはヘンデルの死後、
英国の出版社が独自につけた「調子の良い鍛冶屋」という
愛称が基になった作り話ということがわかっています。
ですが、たしかにこの曲が持つ規則的なリズム性は、
いかにも鍛冶屋の叩くハンマーの音という感じで、
愛称としては親しみやすくぴったりだといえるかもしれません。
(クラシック名曲サウンドライブラリーより)
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