旅に出ようと考えた時に乗り越えなければならない壁はいくつもありますが、その中で特に日本人にとって大きな壁となってくる事が”休み”の取得です。
”勤続10年で、1週間の休暇をもらったので今回思い切って行ってみようと思って...。”
こんな言葉を耳にしたことは一度や二度ではありません。
つまり、2回目の旅はまた10年後という事になるのでしょうか。
ところが、実際には翌年から毎年何らかの形で一定期間旅に出るようになる方というのも沢山おられます。
1週間の休暇をもらって休んでみたら、案外休んでも大丈夫だという事に気が付いたという事のようです。
私の場合は会社勤めしていた時、旅行会社で合ったおがけで会社から”研修”と言う名の”旅に出る”事を強要される幸せなシステムが存在していたもので、休みを取得する難しさは実感としては知りません。知っているのは休みの間、仕事がうまく回るように引継ぎをする大変さで、これが1週間旅に出る代償としてはあまりに大きなものに思えた事もありました。
制度の上では休み自体は取る事ができるようになってきた日本ですが、それでも休みを取ることに負い目を感じたりする文化はまだまだ残っているようですし、現場レベルでは休みを取ろうとするとあからさまに妨害されたりすることもあるようです。
また、休みから復帰した後、休んでいない人から遅れを取っていたり、立場が悪くなるのではないかという不安や休みの間引き継いでくれる人に負担をかける事への心配、それから、自分が休んでしまうと自分が担当している仕事がうまく進行しなくなる事への不安など、休みを取ろうとする人の心配事がたくさんあります。
頻繁に休みを取って旅に出ている方たちの話をきいてみると、必ずしもこういった人たちが恵まれた環境にいるわけではなく、休みをとれる環境を自ら構築しているのだと気づかされます。
頻繁に休みを取る人が口をそろえて言う事は、”普段は人並み以上に仕事しているし、成果もあげてる自信がある”。”だから1週間位留守にしても社内での自分の地位は揺るがない”という事。
それから、早めに”知らせる”という事。
”〇月x日から△月□日までは休みます。”と周知しているから、その時期に被る仕事は早めに誰に引き継ぐか決めて、場合によっては最初から他の人に受けてもらうなど、余裕をもって休みに向けて仕事を整理すれば周囲の負担も少なくて済むというわけです。
さらに、他の人が休む時には進んで引継ぎを受けるという事も一緒に働く人たちの理解を得るうえでは必要になってきます。
他に誰も休みを取らないような職場でも、こうやって何度か休みを取ってみれば、結局は”そういう人物”という地位に皆が違和感を感じなくなって、”少なくとも自分だけは休みをとれる”環境を構築できるというわけです。
”自分がいないと仕事がまわらなくなる”
というのも休みを取る時に心配される事ですが、長年フリーランスで仕事をしてきたはバッサリ一言。
”まあ、そう思いたいってだけの事だな”
会社で、バイト先で、その他色入りな場面で、あなたが頑張っている限り、あなたは組織にとっても、周囲の人にとっても、顧客にとっても無くてはならない存在に違いありません。でもそれは四六時中ではないのも事実。帰ってくる日がはっきりしてさえいれば、”○○さん、来週にはかえってくるから”とみんな待っていてくれるものだと思うのです。
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