「財務省が森友学園への国有地売却に関して決裁文書の書き換えを認める方針との報道について」ですがね、ご隠居さん。
どうして、ネットではだれでもやっている「揚げ足鳥」をマスコミは飛ばさねえんですかね。つまり、「これまでは書き換えを認めない方針でした」ってえことは、「書き換えの有無(ゆうむ=珍しく麻生も正しかった)という事実を役所の方針によって認めなかったり、認めたりするわけだ」とね。するってえと、たとえば、「気象庁の方針によって、雨が降っていても今日は晴れになる」ってのか、このヤローって。
そりゃね、熊さん「決裁文書の書き換えを認める方針」というのは、マスコミの言葉でしょうよ。「書き換え」といったら、すぐに改ざんやねつ造を思い浮かべるが、文書の順番によって、「下書き」や「訂正」だった可能性もあるわね。そう言い逃れするかもしれないよ、お役所はね。だから、そこは読者の想像にまかせて逃げておいて、いかにも決定的な事態のように報じるというのがマスコミのやり口なんですよ。よくいうでしょ、「公正中立の客観報道」ってやつだね。
それとね、熊さん。
サラリーマンが圧倒的多数のこの国では、「会社の方針」はすべてなんだよ。正しいとは思わないこともあるが、絶対従うべきもんもなんだな。それが常識。あんたは親方に逆らってばかりだそうだが、会社や役所ではそうはいかないよ。「方針」って言葉を聞いただけで、思考停止状態になってしまう。ようするに金縛りだな。
ふつうなら、「そりゃ、けしからん!」「とんでもねえことを!」となるのに、「会社の方針じゃ仕方がないな」とあとずさりしてしまう。マスコミも一人一人の記者はふつうのサラリーマンだから、「方針」という言葉が財務省の役人から出たとたん、(わかるわかるご同輩)と頷いたんじゃあるまいか。日本中のサラリーマンで、上司に向かって、「そんなバカな方針があるものか!」と口に出す人なんかいないんだから。そう思うことすら、避けているんだからね。
そうはおっしゃいますが、ご隠居さん。その「方針」てな、人が考えて、どっかに書き付けて、みなで守ろうや、としたもんでやんしょ。どっかの偉い人じゃあるめえし、怖くもねえし、殴っちゃこねえわけでしょ。
「方針」というのは、ただの書き付けじゃあない。「方針に従って」というたくさんの忖度の集合なんだよ。中学の数学で習ったろ、集合。全員集合。そんな風にみんなが方針に責任を押っつけて、無事に毎日をしのいでいるんだから、どこかにいる偉い人どころじゃなく、ありがたいもんなんだよ。だから、変だな、おかしいぞ、と思っても逆らったりはしない。そんなことをしたら、責任をとらなくちゃならなくなる。そりゃ、嫌なんだ。もうそろそろ、おわかりよ、熊さん。
なるほど、「方針」てな、帯状疱疹みたいなもんでやすね。うちのカカアがなりましてね。こう連なっちゃってね、べたーってできるの、ひどくかゆいそうで、でも掻いちまうと血が出るまで掻きむしっちまう。
うむ、当たらずといえども、遠からずかな。
一般論として、個々の公務員に上司の職務命令が適法か否かを審査する権限はなく、たとえ違法な命令でも遵守する義務があります。職務に忠実であれば、違法だとわかっていても事務処理を実行する必要がある。いやならば、辞職するしかない。公務員とは、そういう世界。コンビニのアルバイトとは違う。 https://t.co/2O3NNJo7Zk
— 玉井克哉(Katsuya TAMAI) (@tamai1961) 2018年3月11日
「一般論として」に目を疑いましたよ。「現実論として」の間違いじゃないかって。そこいらのツィッターおじさんじゃなくて、東京大学教授・信州大学教授(知的財産法、行政法)って人ですからね。
ああ、びっくりした。年寄りを驚かすもんじゃありませんよ。襖の陰からいきなり顔出して、八つぁん、お前さん、いつからそこに居たんだい、まったくもう、幽霊みたいな男だね。
先から居ましたよご隠居さん。やい熊、くだらねえご託を並べて、ご隠居を煩わせるんじゃねえよ。お前さんにゃ、ご隠居のふか~い現実論はわからねえだろに。
バカだね、あたしのこそ、一般論なんだよ。お前さんたちに世間てえものを少しでも知ってもらうのも、老い先短いあたしの役目だからね。大家と言えば親も同然店子と言えば子も同然、あたしはお前たちのことが心配で心配で・・・。
へいへい、俺たちもここらで退場方針ってことで。
(お後がよろしいようで)
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