バイトテロなる新語まで生み出して、バカの連鎖が続いている。
数年前に同様のバカが発生して、再びの流行。
流行は10年サイクルというのは過去の都市伝説か、それともただ「日の目」を見なかっただけなのか。
「バイトテロ」に戦々恐々の企業は、炎上防止に躍起になる。
「スマホの持ち込み禁止」もその一手。
そう聞くと、「問題はそこじゃない」と茶々を入れたくなる。
スマホで撮影しネットに投稿するのが問題ではなく、そもそも不衛生で破廉恥な振る舞い自体が問題なのだ。
分からないのは、ネットに上げるために破廉恥行為をするのか、破廉恥行為が結果的にネットに上がってしまったのかということ。
前者がこのバカ連鎖の原因であるなら、スマホを取り上げることは功を奏するかも知れないが、後者であるならば破廉恥行為は止められないし、我々が知らされないだけ罪深い。
食事を提供する店で、こうした行為が少なからず行われているという危惧は皆無ではない。
見えない厨房で行われていることなど客には分からない。
皆が皆、高級料亭の一流料理人のように厳かに調理し盛り付けるはずもなく(もっとも、これすら幻想かも知れないのだが)、トイレに行った後の手洗いだって疑えばキリがない。
低賃金のバイトなら尚更で、店に対する愛着も義理も責任もなければ、ああした破廉恥行為も生まれやすい。
こうなると外食産業に不信感が生まれ、外食は控えようという考えも生まれるかも知れないが、スーパーの惣菜であれパックの刺身であれ、そういう不届き者の毒牙が及んでいないという保証は全くない。
ならばと目の前で魚を捌いてくれる町の魚屋が脚光を浴びるかも知れない。
「やっぱり顔が見える店が良いわよね」などと言いながら、町の魚屋や肉屋や八百屋が復活すれば、バイトテロにも意味があったと褒めてやっても良いかも知れない。