~ 唐津焼・白釉絵唐津 ~
毎年この時期に、姫路城前の大手前公園で陶器市が開かれます。
全国から33もの窯元や販売店が軒を連ね、
市販よりも安価で展示即売しています。
今回は唐津焼と小石原焼に的を絞って菓子器になるものを探しました。
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この器は、佐賀県唐津市で焼かれた唐津焼です。
白い釉薬がかけられ鉄絵が施されています。
ぽってりとした器体の温かさと、さっと描かれた植物文が気に入りました。
直径20cm、立ち上がり5cmの中鉢とも深皿とも言える器で、
生菓子を三つ入れるのにちょうど良い大きさです。
お稽古用に使うのにはちょっと値が張りましたが、
ここは一期一会、逃すまいと思い切りました。
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この唐津焼の里では
毎年、五月のゴールデンウイークに「やきもん祭り」と題して
陶器市が賑やかに開かれとのこと、是非行ってみたいと思っています。
~ 小石原焼・飛びカンナ文様中皿 ~
この器は、福岡県朝倉郡東峰村で焼かれている小石原焼(こいしわらやき)です。
白釉をかけた上から、カンナで細かい筋をぐるりと彫ってあります。
これは「飛びカンナ」と呼ばれる技法で、小石原焼を代表する技法の一つです。
カンナで付けられた筋の下から地の陶土の色が見えて、
すっきりとした中にも面白味があります。
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直径22cm、どんなお菓子にも対応してくれそうですし、
生菓子を5つまで入れられて、お稽古に重宝しそうです。
こちらは求めやすいお値段で、あと四枚足して
普段の食器として使っても良いかなあと思えるほどでした。
元々、小石原焼は生活雑器を焼いていた歴史があり、
茶陶で昔から有名で高価な唐津焼に比べ、安価で親しみ易く
日常的に気兼ねなく使えるところに魅力があると言えます。
日本の陶芸界に大きな影響を与えたバーナード・リーチによって
「民芸の用の美」として全国に紹介された小鹿田焼(おんたやき)には
この小石原焼からその技法が伝わりました。
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こちらは「秋の民陶村祭り」として10月始め頃の三日間ほど
陶器祭りが開かれ、普段の2割引きで販売されるようです。
温泉巡りとセットで行くと良いですね。
※小鹿田焼は大分県日田市で焼かれている焼物です。
~ 大手前公園 ~
会場は姫路城のすぐ近くです。
中央に小さくお城が見えています。
ズラリと並んでいてどこも出入り自由です。
多くの人で賑わっています。
会場には「ろくろ体験」の出来る所や「お休み処」として
お抹茶を頂ける所もあります。
今年は3日の祭日を挟んで、2日から7日の6日間の開催でした。
関係者の話ですと、祭日の3日はさすがに大勢のお客様だったそうです。
こうしてどの店も商品はたっぷりと用意されています。
見て歩くだけでも楽しい全国陶器市でした。
次回はどんな物に出合えるか、終わった今からもう楽しみです。
※ 会場の写真は携帯で撮ったものです。