さてさて、6月の裏磐梯は新緑すぎて春~初夏の感じでしょうか。
植物も出そろったなという時期、
植物が持っている様々な力を感じてもらうために、
6月は「植物の力」です。
私たちの暮らしは衣食住のほとんどを植物に頼って暮らしてますね。
震災後、放射能問題で、直接自然に触れることが遠のいていることは、
それでなくても、現代の生活は、自然から遠のいているのに、
さらに遠のいてしまうのは、人間の暮らしとしてどうなのでしょう?と思います。
まあ、霞が関の机の前で仕事している人たちには、
こういうことの価値は解らんのかもしれませんが…。
おっと、愚痴から始まってしまいました…。
というわけで、まずは、2010年に私たちがやった敷地の植物調査をみんなに見てもらいました。
100種類以上の植物があり、薬用70、食用60ぐらいあります。
薬用にも食用にもならなくても、何か作るのに使えるとか、
人間にとっての有用性を持つものが多いものです。
そして、植物にできてほかの生物にできないことと言えば、
太陽のエネルギーを変換して蓄積できるということ。
これって、すごくないですか?
そんなこんなを話しながら、敷地の植物観察をしました。
あいにくの雨ですが、植物たちは生き生き。
ひとつひとつ見ていると時間が足りないので、
今回は、後半の植物療法でも使う、薬草と良い香りのする植物を中心に見ていきました。
わさびもうろつく。
薬草は比較的、裏磐梯に限らずどこにでもありそうなものを10個ピックアップして紹介しました。
私の手描きの薬草の説明書付。
敷地の植物を観察するというのは、パーマカルチャー的には、
その場所を知るということで、重要なことです。
何が生えているかを知ることで、土の状態や環境が分かったり、
暮らしに役立つものがどれぐらいあるかを知ることは、
暮らしのデザインにも関連してきます。
そうした、植物を知る意味や楽しさを少しでも感じてもらえる時間となれば幸い。
また、植物を知るには、当然のことながら、見つけたものの名前を調べます。
名前を調べる時に、科ごとの特徴がわかっていれば、あたりがつけやすく、
ネットでも本でも、調べるのが楽になります。
そこで、敷地をみて気になった葉っぱなどをとってきてもらい、
科ごとの特徴を見る時間も少し作りました。
後半は、こびっとハウスにもどって、植物療法の話と実習です。
薬草をどのように使うか?に関しては、
簡単な原理原則があります。
そのあたりのお話をした後に、
虫刺されの時に役立つクリームづくりと、
香りのある植物をとってきて、
その香りをアルコールで抽出することをやってみました。
クリームは、最初の写真の植物たちを
あらかじめ浸出油を作るために油に付け込んでいました。
成分が早く抽出されるように、天気の良い日にソーラークッカーでオイルを温めて、
温浸法で浸出油をつくりました。
虫刺されのかゆみに効果があるといわれているフキやヨモギ、
他には、香りをよくするためにカキドオシやペパーミントなどをいれて
浸出油をつくりました。
緑のきれいな色になった浸出油にミツロウを混ぜて、
こんな風に緑のクリームができました。
その後、使っていますが、蚊に刺されたあとに塗ると
ちゃんと効果を発揮しています。
色々やろうと思うと、4時間あっても足りないですね。
植物の力といえば、染色をしたり、クラフト作ったり、
もっともっと、いろんなことができるのです。
またの機会に、他のことも企画できたらなぁと思います。