海山散歩人

古希を過ぎても、ライフスタイルは変わりようもなく、ジタバタしながら生きている高齢極楽トンボのブログです。

渡辺淳一という作家

2014-05-06 | 日記・雑感
作家:渡辺淳一氏の逝去を知った

訃報に接した時、氏が逝去するのはまだ相当に早すぎるのではないだろうかと思った。

数々の作風からや、テレビでのトークなどから見える姿は、
高齢であるが高齢の男性であることを忘れさせる感性のようなものが漂っていた。

あの年齢でどうしてあのような作品が書けるのだろう。

小生、小説などの読書はあまり得意ではないが、氏の小説はいくらかは読み楽しんだ。

やはり、男女の関係の表現が、変な脚色がなく妙にリアリティに富んでいて、
ロマンと現実感が妙に入り混じっているような作品が印象深い。

プラチナ世代を唱えた作家、元祖ちょい悪親父、
などと寸評できるほど読解力と表現力はなく、ただ単純に思ったものである。

最後に読んだ氏の作品は4年ほど前で、小生、数か月後に定年退職を迎えるときで、
退職後の過ごし方などの情報誌や、もう一度自分の趣味などを認識したいと思いながら
商品棚を巡り歩いていた時、「孤舟」に巡り合った。

渡辺淳一氏であれば、他の作品と違い男性の視点から
退職後の生活をどのように表現するだろうかと思い、迷わずレジで精算した。

珍しく新刊書で買ったので本棚に保管していた、思わずブログ用にパシャリ!


退職してからの妻の変化や肩書のなくなった主人公が感じる日常の行動が、
誰でもが納得できる作品だった。

また、男性であれば誰でも経験してみたい行動を題材にしていて、
あっという間に読み終えたのを憶えている。

なるほど、定年後はこんな家族になるのか、こんな遊び方があるのか、
等々、感慨深く参考になる一冊だった。

また一人著名な人物が亡くなったが、氏の逝去には暗さを感じない。


医師としても十分に知り尽くした逝去でしょう。合掌、作家:渡辺淳一先生

コメント
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