英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2016選抜高校野球 残念な敦賀気比の2回戦敗退

2016-03-30 21:36:26 | スポーツ
熱戦が続くセンバツ(選抜高校野球)も、いよいよ明日が決勝戦「智弁学園×高松商業」。

 今年の福井県は敦賀気比と福井工大福井が出場。
 福井工大福井は開会式直後の試合で、智弁学園に0-4で敗れた。≪あと1本が出ていたら≫という場面が何度もあり、充分に勝機があった試合だった。
 敦賀気比は1回戦は青森山田に1-0で勝利。エース山崎が力のあるストレートと、沈むボールで青森山田打線を抑えての勝利。ヒットは気比が3本、青森山田は4本、投手戦だった。

 敦賀気比の2回戦は海星(長崎県)。
 途中からしか見られなかったので、正確な評価はできないが、いろいろと残念に思うことが多かった。
 まず、打てなかった(1回戦を含めて)。振りがそれほど鋭くはない。その割には“振り回す”。“振り切る”のではなく、“振り回す”。「ぶぅぅん」と擬音をつけたくなるようなスイングだった。
 敦賀気比は県外から入学してきた球児が多い。そんな彼らは才能あふれ中学時代から強打者であったと思われる。そういう選手がひしめくチームでレギュラーを勝ち取った選手なので、もちろん強打者であるのは間違いない。
 実際、2年前の夏の甲子園大会での気比は超強力打線だった(準決勝で大阪桐蔭に打ち負けた)。昨年もエース平沼と、強力打線で選抜優勝を勝ち取った。昨秋も北信越で優勝、神宮大会も高松商業に敗れたものの準優勝。
 確かに、昨秋の時点では、“強力打線”並だったと思われる(県大会の高打率なんて全く当てにならない)。しかし、昨秋から各チームのエースたちは球速を上げ、制球力を増してきている。
 過去の実績や昨秋の感触を過信して、今大会の各チームのエースを簡単に打てると勘違いしていたのだろう。今大会を振り返って、≪打線の調子が悪かった≫とか≪相手チームのエースの出来が良かった≫と思って欲しくはない。

 それでも、エース山崎が復調していたので、上位進出の可能性はかなりあった。
 しかし、残念ながら、伯仲するゲームを勝ち抜くだけの細かいセオリーが身に付いていなかった。

 例えば、5回表のサードの守備。ワンアウトランナーなしで、サードへ高いバウンドのゴロ。バウンドに合わせてグラブにボールを収めるのはなかなか難しい。それができたとしても、ファーストに送球してアウトにできるかどうかも微妙なところだった。この時のサードは、好プレーの映像が見えていたのだろう。グラブを当てずっぽうで差し出し、全く捕球できずに、ボールはレフト前にコロコロ転がってしまい2塁打にしてしまった。
 次打者が1、2塁間を抜けるライト前ヒット。2塁からランナーが生還して、大きい2点目を与えてしまった。
 もう1点もやれないとか、ピッチャーがアップアップ状態であったなら、一か八かでグラブを差し出すのもあり得たが、ワンナウとランナーなしでピッチャーの山崎も悪くなかった。なので、無理してアウトを取らなくても、きっちりと捕球することを優先で対処すれば、少なくとも2塁を与えることはなかった。

 5回裏の攻撃、林中のソロホームランで1-2の1点差に迫り、イレギュラーヒットで出たランナーを犠打で2塁に進めていた。この場面で、センターの飛球。センターが後ろにバックして捕球するという割と大きなフライだったが、この時、2塁ランナーは三遊間で飛球の行方を見送り、捕球後2塁ベースに駆け戻った。
 タッチアップして3塁へ行けたように思えたが、まったくその気がない走塁であった。ここは、センターに大きな飛球が上がった段階で2塁に帰塁し、タッチアップを窺うのが基本ではないだろうか。大飛球なので、2塁ベースに戻っていても、センターが捕れなかったのを見てスタートを切っても、悠々ホームに帰れたはずだし、打球の上がり具合からセンターがキャッチすることは予測できたはずだ。
 あと、4回裏の攻撃、2アウトから海星のピッチャーが突然制球を乱し、2連続ストレートの四球。さらに次打者の1球目も明らかなボール。つまり、9球連続してストライクが入らなかった。しかし、打者は次の難しい球に手を出して、ファーストへのファールフライに倒れてしまった。

 結局、1-2で敗退。連覇の夢は潰えた。
 まあ、連覇は出来なくてもいいが、あの試合運びには相当疑問を感じた。

 非常に“言い過ぎた”今日の記事。偉そうに言う立場では全くないし、私が言わなくても、チームはしっかり把握していることと思う。
 夏の大会での活躍を願って書いたと解釈して、容赦していただきたい。

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3 コメント

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残念な敗戦 (エスカルゴ)
2016-04-02 00:18:02
英さん、こんばんは。

この記事は2日前に読んでいたのですが、書くことがなかなかまとめられずに、コメントが今日になりました。

敦賀気比は大会前から優勝候補の一角に挙げられていて、一回戦を勝利し(その試合も観戦)、私も期待してこの海星高との試合をTV観戦しました。

試合の全部を見られたわけではなく、ところどころ所用で見られなかったのですが、全体的には英さんの感想と同じで、荒っぽい淡泊とも言えるバッティングと守備で、相手の方が泥臭く、きっちり野球をやっている印象でした。特に海星の左腕と右腕の2人が気比打線を抑え込んだのが大きかったと思います。山崎投手も、前年のエースに比べると、まだ少し甘さがあるかなと思いました。

私がコメントするのに一旦考えたのは、英さんがご指摘の3つのプレーについてです。

一つ目のサードの守備ですが、これは私も見ていました。すごく難しいバウンドだったと思います。彼の対応は、まあ普通だと思います。(正面にダッシュしてバウンドを合わせるのは非常に難しいです)上手い人なら、あのように少し横からでも捕れると思いますし、その方が捕りやすい、という人もいるかもしれません。しかし、甲子園で勝とうと思うのであれば、最低限体に当てて前に落とすことをしなければなりませんね。待って取る、というのは、良くないと思います。それは、最初からセーフになってもしょうがない、というプレーで、普通は指導者はそういうふうには教えないし、たぶん練習でそういう捕り方をすると、怒られます。また、往々にして待って捕りに行くと、バウンドが変わったりして捕れず、そこでまた、なぜ前に出ないのか、と怒られることもよくあると思います。

まあ、そういうことを踏まえた上で、難しいけど正面に入って、体に当てて前に落としていれば、という指摘ならば、いいかな、と思います。決勝の高松商のショートが、そういう素晴らしいプレーをしていました。

長くなりますので、一度切ります。

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難しい判断 (エスカルゴ)
2016-04-02 01:02:53
二つ目は、タッチアップか、ハーフウエイか、という判断ですが、このプレーを私はTVでは所用で見ていませんでした。ですので、はっきりとしたことは言えません。フライがどの位置に上がったのか、フライの強さはどの程度か、外野手の肩の強さや走者の足の速さはどの程度か、次の打者の打順は何番か、などによっても判断は変わってくると思います。

ただ、状況が一死2塁だった、ということは結構大きいと思います。これが無死2塁だった、ということですと、タッチアップ優先になる確率が高いと思います。タッチアップできれば、一死3塁になりますからね。ところが、一死からですとタッチアップしても二死3塁となり、二死2塁との差はそれほど大きくありません。

そして、もし一死2塁でタッチアップしようとしていて、外野手が、ヒットになってもすぐに処理できた場合、ホームに帰ってこれるかどうかは、確実とは言い切れないところがあると思います。(繰り返しますが、どういう飛球だったかにもよります。大きな飛球ということですが)

普通はレフトフライならばハーフウエイ、ライトフライならばタッチアップ、センターフライは、位置と自分の足と外野手の肩を瞬時に判断、ということになると思います。あとは、点差やら、何回かということや、次の打順やらいろいろと要素はあると思います。

1点差だったので、走者は早くホームに帰りたかったということもあるかも知れません。相手のピッチャーが良かったので、そうそうチャンスはない、と思っていたのかもしれません。この判断には、私もプレーを見ていなかったので、いろいろと考えが湧き出てきました。英さんは、実際にTVをご覧になっていたので、そういうご意見になったと思いますが、私もこのプレーを見たかったと思いました。この走者がどれほど間違っていたかは、一応私は保留にしたいと思います。

3つ目の攻撃については、記憶にありませんでした。しかし、連続四球を出した後の投手のボールは、甘くなりがちですし、ファーストストライクを打つ、というのは、間違ってはいないと思います。ただ、難しいボールに手を出すのはもちろんいけません。私はこの場面をしっかりと記憶していないので、何とも言えません。直球だったのか、変化球だったのか、内角だったのか、外側だったのか、狙い球は何だったのか、甘いコースに見えて変化して打ちづらいボールだったのか、もう一度見て検証してみたいと思いました。投手が巧かったのか、打者の技術が低かったのか、いろいろあると思います。

ただ、今でも覚えているのは、自分が中学生のとき、大事な試合で、無死から連続四球で1、2塁で、3番を打っていた私に打順が回ってきたときのことです。2点ぐらい負けていて、回は7回か8回ぐらいだったと思います。私はこの試合、1、2打席で連続ヒットを打ち、当たっていました。

ところが、相手投手が突然崩れ始めたので、私は見て行こうという気持ちで打席に入ってしまったのです。初球は、明らかにストライクを取りに来た甘いボールでしたが、私は見送ってしまいました。次のボールは、手が出ない外角低め一杯のストライク。あっという間に追い込まれてしまい、結局凡退し、試合も負けてしまいました。

連続四球後のファーストストライクを打ちに行っていれば、というのは、その後の野球生活に役に立ちましたが、あの時の悔しさは今でもはっきりと覚えています。そういうこともあって、打者の姿勢は理解できるのですが、難しい球にひっかかる、ということもよくあるので、英さんがおっしゃることが正しいのでしょう。

というようなことをぐるぐる考えていましたので、コメントが遅くなりました。長文たいへん失礼しました。

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少し、不親切な記事でした ()
2016-04-02 16:27:19
エスカルゴさん、こんにちは。

 状況説明が不足して、悩ませてしまったようで、ごめんなさい。多少、私情が入って荒れた記事になってしまいました。

 まず、サードの守備ですが、ああいう場合は待って捕るのは私もダメだと思います。
 エスカルゴさん指摘のように、打球の正面に入り、ダッシュしバウンドを合わせて捕球を試み、最低、前に落とすというのが最善手だと思います。そう書くべきでした。記述が雑でした。
 さらに私が感じたのは、あのサードの守備は、あまりにも当てずっぽう的なグラブ捌きだったということです。
 それと、あの場面で、是が非でもアウトにしなければならないケースでした。ああいう雑な考え方をしては、接戦をものにできないと思ったわけです。

 2つ目のタッチアップについてですが、かなり、大きなあたりでしたが、無理なく追いつけるという程度でした。
 ただ、立ち止まって捕球はできなかったので、捕ってもサードへの素早い送球は難しいと思いました。
 また、捕球できなかったのを見て、スタートを切っても十分ホームインできるくらいの深さでした。

 3つ目の四球後のバッティングですが、手を出した球は高めのストレートでした。高めなので手を出すべきという意見は肯定します。でも、力のある球でしたので、腰の入ったバッティングをしないと、ヒットにはならないと感じました。
 この時のスイングは、気比がずっと繰り返してきた“振り回す”もので、差し込まれて凡フライになりました。

 3つプレーは、確かに微妙なプレーではあります。しかし、この3つだけでなく、気比のプレーは、雑なプレー、考え方が感じられます。
 負けるべくして負けたという気がしました。

 私も、少年時代、ソフトボールの経験をしたので、バッターの気持ち、特に、エスカルゴさんの後悔はよくわかります。
 冷静に思うと、「待ちの態勢が基本だけど、降級が来る可能性が大なので、好球必打。ただし、難しい球には手を出さない」が最善手ですが、「口で言うのは容易い」という典型的な例ですね。
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