先日、かるた名人戦、クイーン戦が行われました。その関係からか、私の過去の記事、かるた名人戦、クイーン戦(2009年1月10日記事)にかなりの方が訪れてくださっています。
でも、この記事は一昨年のものなので、せっかく来てくださったのに申し訳ないなあと思っていました。「申し訳ないなあ」と思うだけなのも申し訳ないので、簡単ですが書きます。
結果は、
西郷直樹3-2川崎文義 楠木早紀2-0 山下恵令
名人、クイーンともに防衛を果たしました。これで西郷名人は13連覇、 楠クイーンは7連覇。
西郷名人の13連覇は、もう金字塔と言って良いほどの偉業です。ただ、ここ4年は接戦続きで、特に昨年は三好輝明氏にあと1枚まで追い込まれました。今回も、大接戦でした。
2-2で迎えた5回戦は、17-12(数字は残り枚数で、少ない方がリード)となって川崎六段が5枚リード、そこから名人が5連取して12-12と追いつく。終盤、3連取して10-7とし、再び突き放す。
しかし、ここから名人は集中力を発揮し9連取と大逆襲、1-7とし、結局7枚差で西郷名人が勝利した。
実は私の住む福井県はかるたが盛んで、何度も名人戦に登場しています。しかし、そのたびに西郷名人に跳ね返されています。土田雅は実に5度、三好輝明氏は2度、そして今回の川崎文義氏と計8度挑戦しています。
福井渚会にとって大きな壁としてそびえ立っている西郷名人です。しかし、先にも書きましたように、ここ4年は接戦続き。西郷名人も社会人となり、トレーニングが学生時代ほど十分ではないのと、30歳を過ぎ、スピードにかげりが出てきているのは否めません。その分を、精神力と集中力で補っているのが現状です。来年こそは打倒西郷名人を果たしてほしいです。その前に挑戦者決定トーナメントを勝ち抜かなければいけませんが。(福井渚会としては、クイーン位には山崎みゆきさんが就いています)
クイーン戦は当分、楠クイーン時代が続くような感じです。7連覇すべて2-0のストレート勝ち、しかも1戦1戦、相手を圧倒している感があります。クイーン戦において14連勝はすごいです。ちなみに西郷名人は初防衛から7期連続3-0のストレート勝ち、名人位を奪取した望月仁弘名人戦では0-2から3連勝しているので、27連勝の記録があります。王座戦における羽生名人みたいです。
さて、名人戦とクイーン戦、同じ場で平行して行われますが、その趣は大いに異なります。それについては、おととしの記事に記しましたが、今回も同様な印象を持ちました。(この記事は、けっこう的確に競技かるたについて書いてあります。よろしければご覧ください)
おととしの記事を引用すると、
「女性のクイーン戦は男性の名人戦に比べると、動の趣が強いです。これは、西郷永世名人と渡辺永世クイーンの戦い方によるものかもしれません。
渡辺永世クイーンは、闘志を表に出して札を取ります。また、感情の動きもカメラを通しても分かります。また、読みが始まる合間の動き(素振り)も激しいです。それに対して、西郷永世名人は、本当に静かです。
実際の札の取り方は驚くほど速くて、豪快です。4、5枚根こそぎ払います。一瞬ですから、どちらが速かったか、分からないことは多いです。競技者同士でも主張しあうこともあります。この場合、どちらかが譲るか、審判の判定を仰ぐかになります。審判は、競技者に判定を求められて初めて判定を下します。
渡辺永世クイーンの場合、特にこの主張の押しが強かったように思います。バチバチと火花が散ることもあり、女の戦いの様相になることもありました。
もちろん、渡辺永世クイーンの強さはそれだけでなく、強靭な精神力はもちろん、暗記力、瞬発力を兼ね備えていました。すごいと思ったのは、読み手の第一声を発する前の息の吸い方で第一声を予測したと言います」
この伝統?は現在も継承されていて(と言っても渡辺クイーンほど激しくはない、空打ち(素振り)も少ない)、審判の判定を仰ぐ場面が何度も見られました
基本的にどちらが札を取ったかは、競技者同士の合意で行われるのですが、どちらも自信ある場合は、審判に判定を仰ぎ委ねます。
紙一重の差なのですが、本来、競技者自身はどちらに利があるのかは分かると言います。実際、名人戦においては審判に判定を仰ぐことは滅多にありません。
とは言え、本当に紙一重なので、たとえば、Aがわずかに札を動かしたあと、Bが勢いよく払った場合、Aは「自分が先に触れた」と思いますし、Bは「(Aが触れたのに気づかず)自分が払った」と思います。なので、審判に判定を仰ぐということが頻繁に起こっても当然なのかもしれません。
しかし、名人戦ではそういうことが少ないので、男女の気質の差からきているのかもしれません。専門外なので、論述するのは気が引けますが、
①男性は「私が札を取った」と強く主張するのは格好良くない
②男性は冷静に分析し、女性は自分に欲目で判断する
③(これはないと思いますが)言ったもん勝ち(審判が自分を支持すれば儲けモノ)
④(これもないと思いますが)相手への嫌がらせ(心理を揺さぶる)
ただ、今回の審判の判定には疑問がありました。5回のうち4回は間違っていたように思います。ただ、これもスローモーションで確認して言えるのであって、肉眼では札の勢いを重視するしかないのかもしれません。
さて、来年はどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか?福井渚会の悲願は成し遂げられるのでしょうか?
でも、この記事は一昨年のものなので、せっかく来てくださったのに申し訳ないなあと思っていました。「申し訳ないなあ」と思うだけなのも申し訳ないので、簡単ですが書きます。
結果は、
西郷直樹3-2川崎文義 楠木早紀2-0 山下恵令
名人、クイーンともに防衛を果たしました。これで西郷名人は13連覇、 楠クイーンは7連覇。
西郷名人の13連覇は、もう金字塔と言って良いほどの偉業です。ただ、ここ4年は接戦続きで、特に昨年は三好輝明氏にあと1枚まで追い込まれました。今回も、大接戦でした。
2-2で迎えた5回戦は、17-12(数字は残り枚数で、少ない方がリード)となって川崎六段が5枚リード、そこから名人が5連取して12-12と追いつく。終盤、3連取して10-7とし、再び突き放す。
しかし、ここから名人は集中力を発揮し9連取と大逆襲、1-7とし、結局7枚差で西郷名人が勝利した。
実は私の住む福井県はかるたが盛んで、何度も名人戦に登場しています。しかし、そのたびに西郷名人に跳ね返されています。土田雅は実に5度、三好輝明氏は2度、そして今回の川崎文義氏と計8度挑戦しています。
福井渚会にとって大きな壁としてそびえ立っている西郷名人です。しかし、先にも書きましたように、ここ4年は接戦続き。西郷名人も社会人となり、トレーニングが学生時代ほど十分ではないのと、30歳を過ぎ、スピードにかげりが出てきているのは否めません。その分を、精神力と集中力で補っているのが現状です。来年こそは打倒西郷名人を果たしてほしいです。その前に挑戦者決定トーナメントを勝ち抜かなければいけませんが。(福井渚会としては、クイーン位には山崎みゆきさんが就いています)
クイーン戦は当分、楠クイーン時代が続くような感じです。7連覇すべて2-0のストレート勝ち、しかも1戦1戦、相手を圧倒している感があります。クイーン戦において14連勝はすごいです。ちなみに西郷名人は初防衛から7期連続3-0のストレート勝ち、名人位を奪取した望月仁弘名人戦では0-2から3連勝しているので、27連勝の記録があります。王座戦における羽生名人みたいです。
さて、名人戦とクイーン戦、同じ場で平行して行われますが、その趣は大いに異なります。それについては、おととしの記事に記しましたが、今回も同様な印象を持ちました。(この記事は、けっこう的確に競技かるたについて書いてあります。よろしければご覧ください)
おととしの記事を引用すると、
「女性のクイーン戦は男性の名人戦に比べると、動の趣が強いです。これは、西郷永世名人と渡辺永世クイーンの戦い方によるものかもしれません。
渡辺永世クイーンは、闘志を表に出して札を取ります。また、感情の動きもカメラを通しても分かります。また、読みが始まる合間の動き(素振り)も激しいです。それに対して、西郷永世名人は、本当に静かです。
実際の札の取り方は驚くほど速くて、豪快です。4、5枚根こそぎ払います。一瞬ですから、どちらが速かったか、分からないことは多いです。競技者同士でも主張しあうこともあります。この場合、どちらかが譲るか、審判の判定を仰ぐかになります。審判は、競技者に判定を求められて初めて判定を下します。
渡辺永世クイーンの場合、特にこの主張の押しが強かったように思います。バチバチと火花が散ることもあり、女の戦いの様相になることもありました。
もちろん、渡辺永世クイーンの強さはそれだけでなく、強靭な精神力はもちろん、暗記力、瞬発力を兼ね備えていました。すごいと思ったのは、読み手の第一声を発する前の息の吸い方で第一声を予測したと言います」
この伝統?は現在も継承されていて(と言っても渡辺クイーンほど激しくはない、空打ち(素振り)も少ない)、審判の判定を仰ぐ場面が何度も見られました
基本的にどちらが札を取ったかは、競技者同士の合意で行われるのですが、どちらも自信ある場合は、審判に判定を仰ぎ委ねます。
紙一重の差なのですが、本来、競技者自身はどちらに利があるのかは分かると言います。実際、名人戦においては審判に判定を仰ぐことは滅多にありません。
とは言え、本当に紙一重なので、たとえば、Aがわずかに札を動かしたあと、Bが勢いよく払った場合、Aは「自分が先に触れた」と思いますし、Bは「(Aが触れたのに気づかず)自分が払った」と思います。なので、審判に判定を仰ぐということが頻繁に起こっても当然なのかもしれません。
しかし、名人戦ではそういうことが少ないので、男女の気質の差からきているのかもしれません。専門外なので、論述するのは気が引けますが、
①男性は「私が札を取った」と強く主張するのは格好良くない
②男性は冷静に分析し、女性は自分に欲目で判断する
③(これはないと思いますが)言ったもん勝ち(審判が自分を支持すれば儲けモノ)
④(これもないと思いますが)相手への嫌がらせ(心理を揺さぶる)
ただ、今回の審判の判定には疑問がありました。5回のうち4回は間違っていたように思います。ただ、これもスローモーションで確認して言えるのであって、肉眼では札の勢いを重視するしかないのかもしれません。
さて、来年はどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか?福井渚会の悲願は成し遂げられるのでしょうか?
何にしても…一生懸命やっている姿は、心に響きます。
詳しいと言っても、下手の横好きなだけです。いえ、「下手」というレベルにも達していませんね。歌を覚えていませんし。
かるたは『ちはやふる』で、囲碁は『ヒカルの碁』テニスは『エースを狙え!』…あ、これは古いですね。そうそう『テニスの王子様』、バスケットボールは『スラムダンク』で人気が急上昇しましたから、将棋も大ヒット漫画が欲しいですね。
『三月のライオン』『ハチワンダイバー』『しおんの王』はとても面白いのですが……
丁度、将棋が女流は攻め将棋が多く、男性は受け将棋が多い(手を殺し合う)のに似ているのでしょうか?
ただ、かるた の段位は男女の差はないんでしょうから、私の意見は間違っているかも。
山崎みゆき八段は、全日本の主要な大会にすべて優勝しています(私も記事にしたことがある)。
逆に西郷名人は全タイトルは手中にしていなく、まさに名人戦一筋といった趣ですね。
女性の選手の動的イメージは、渡辺永世クイーンのイメージが強いせいかもしれません。そもそも、私の渡辺永世クイーンのイメージが間違っているかもしれません。
とはいえ、う~ん、やはり、激しさが表に出る感が強いですね。
>山崎みゆき八段は、全日本の主要な大会にすべて優勝しています
そうなんですか。いや、恥ずかしながら、他のタイトルについては全く知りませんでした。
山崎みゆき八段はクイーン戦に8度登場していて、1度クイーン位を獲得しています。
1983年に6連覇中の堀沢久美子永世クイーンに挑戦して敗退。堀沢永世クイーンは翌年も制覇して連覇を8に伸ばし、その翌年は辞退しています。
山崎八段はその初挑戦から5年後に渡辺令恵氏(すみません、段位不明)とクイーン位を争っています。(前年まで3連覇していた北野クイーンが出場辞退した)
その勝負に敗れ、その2年後、さらにその翌年、渡辺クイーンに挑み敗退。
そしてその翌年の1991年、ついに渡辺クイーンを破りクイーン位につきました。
翌年リターンマッチに敗れ、さらに翌年、翌々年も挑み、敗れています。実に7年で6度(5年連続)の対決でした。
さらに、その4年後の1998年にも挑み、敗れています。
凄いです。
勝手さんとは、いろいろ趣味が被りますね。(パチンコは20年ほど前に止めましたが)
漫画も読みます。そして、ドラマと同様、「うるさい」です。
『三月のライオン』は人物の心理描写や、それによる行動がとても練られていて、丁寧で将棋(棋士)に愛が感じられます。若干、キャラにブレを感じられるのが気になりますが、面白いです。