ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

パティ・ケイク$

2018-04-25 23:33:46 | は行

 

これマジですごくイーぜ。←感化されてる。

 

「パティ・ケイク$」79点★★★★

 

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パティ(ダニエル・マクドナルド)は

地元・ニュージャージーでくすぶる23歳女子。

 

かつてロック歌手だったが、いまは呑んだくれの母と

車椅子の祖母と暮らす彼女は

そのボリューミーなルックスから「ダンボ」と呼ばれ、揶揄されている。

 

しかし彼女の夢もまたでっかい。

パティは大好きなラップで世に出て、地元を出ようと考えているのだ。

親友男子のジェリ(シッダルダ・ダナンジェイ)とコンビを組み、デモテープを作ろうとするが

現実はなかなか厳しく――?

 

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サンダンス映画祭で審査員大賞にノミネートされ

かつてないほどの権利の争奪戦となったという本作。(読み方は、パティ・ケイクス、でいいそうです)

うーむサンダンス、やっぱり信頼性高い!

 

描かれるのは

地元でくすぶるボリューミーなラッパー女子の日常と、挑戦。

 

冒頭から、憧れのラップの神様と夢のなかで共演し、

あれ、妄想系の腐女子?かと思いきや、

いやいや、これがなかなかの才能の持ち主。

 

地元男子とのハードなフリースタイルラップバトルも受けて立ち、

瞬時に繰り出す、切れ味するどいリリック、そして

その堂々たるライムっぷり!

(SRサイタマノラッパーとかで憶えた言葉。笑)

 

しかし、その中身は

実は超・繊細で乙女。

 

「認められたい」「世に出たい」という思いと

「あたしなんて」とのせめぎ合い、

 

舞台本番前の胃のせり上がるような緊張も、

気になる男子への視線も周りにバレバレな様子も

こちらを一喜一憂させ、どんどん魅せられていく。

 

そんな彼女を上手に盛り上げ、励ます、親友男子ジェリとのチームワークのよさ。

さらにパティは

“一見やばそうな”ある男子の音のセンスを見抜き、

そこにイレギュラーで車椅子おばあちゃんも参加し、

自分の“音”をみつけていく。

 

この高揚感!

そして、ラストにある、もうひとつのしかけ。

 

いや~うまい映画でした。

 

見終わっても

パティと男子2人×おばあちゃんコンビ「PBNJ」の音楽が、マジで頭から離れない。

サントラ、おすすめっす(笑)

 

★4/27(金)からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開。

「パティ・ケイク$」公式サイト

コメント
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