「こんな夜更けにバナナかよ」監督が
恩師・・・とは違うか
出会った強烈な“先生”を写したドキュメンタリーです。
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「ぼくの好きな先生」70点★★★★
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「こんな夜更けにバナナかよ」の前田哲監督が
2009年から東北芸術工科大学に准教授として赴任し、
そのときに出会った
同じ大学で洋画を教える画家・瀬島匠さんがおもしろくって!撮った!という感じの
ドキュメンタリー。
マシンガントークの芸術家と
撮影者・前田氏のトボけたツッコミや、対話がおかしく(笑)
一人の芸術家の創作と人となりに迫っていて
なかなかおもしろい。
瀬島さんはとにかくじっとしていられないタチで
常に体を動かし、手を動かして、何かを「創作」している。
そのパッション、そして
「芸術は人の心を動かしてこそ。
『いい絵』というものがあるのではなく、『人の心を動かした絵』があるのだ」など
こぼれる発言が、なるほど深くもある。
映画は瀬島さんのキャラクターの魅力と作品を写しながら
終盤、ハッとさせる
ある家族の事情を、明らかにするんですね。
家族のなかで、一番「破天荒そうな」自分が
いまだ生き延びていることを自嘲気味に語る彼は
その創作の原点を、このときに、もっとも露わにしている。
こういう告白はやはりドキュメンタリーの力なのか、と
改めて思うのでありました。
RCサクセションの名曲に
相応する先生だと思います。
★3/23(土)から新宿ケイズシネマほか全国順次公開。
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