過労や職場ストレスで体・心の不調を訴えたら⇒最近よく聞く{診療内科}とは
『毎年11月は、「過労死等防止啓発月間」です。』厚生労働省では、パンフレット・ポスターなどを作って大キャンペーンを行っています。(H27年度)
ところで、過労や職場のストレスで、体・心の不調を感じた場合は、どこを受診しますか。意外に自分がいざどこを受診するかとなると、困ってしまいます。まだまだ社会環境がそうでもないのか、おおっぴらに議論する場がないのか、また、普通の病気でも、どの科がどういう科でどういう病気を扱っているかを知らないのが実情のようです。しろうとの立場から、どういうふうしたらいいのかを考えてみたいと思います。
メンタルにかかわる疾患は、「精神科、神経科、精神神経科」と「心療内科」が取り扱います。(初めの「精神科」「神経科」「精神神経科」は、名称は違いますが、一般には、同じことを言っているとしろうと的には考えていいと思います。以下、精神神経科で表現を統一します。)
メンタルの疾患で、症状が主に心身症<身体の症状・疾患>として出てくるものを扱うのが、「心療内科」です。同じメンタルの疾患で、精神疾患<精神の症状・疾患あり>として現れるのを取り扱うのが「精神神経科」です。心身症とは、身体疾患の中で、器質的あるいは機能的障害が認められるものではありますが、発症や経過に心理社会的因子が密接に関係しているものを言います。
職場でもよく聞かれるうつ病は、精神疾患ですが、主に身体の症状・疾患として、例えば、胃痛、過敏性腸症候群、頭痛として、初めは現れることも多いわけです。これらは心療内科で扱われますので、患者さんのメンタル面での不調だけでなく、こういった体の異状を感じていれば、診療内科を受診することはもちろんできますし、本人のメンタル面という「病気への敷居・抵抗」は低いと感じます。
身体の症状がある場合に、内科や耳鼻科(耳鳴りなど耳鼻科の症状として現れるのも多くあるようです)にとどまらず、婦人科、小児科、頭痛外来、皮膚科などを受診していることもあるようです。これらを受診しても、異状が認められない場合には、一度心療内科を受診することをお勧めします。一方、主にやる気が出ないや眠れないなど精神的な症状がある場合には、精神神経科を受診すべきでしょう。
そこで、よく間違われるのに、 「神経内科」があります。神経内科は、精神的な面からのアプローチはしません。神経系統の脳、せき髄、神経等に異状があり、体の自由や思考がうまくできなくなった病気を扱います。いうならば、そういった病気のうち、外科的な部分を取り扱うのが脳神経外科であるし、内科的部分を取り扱うのが神経内科だともいえますが、こういえば、分かりやすくなるかとも思います。(あくまでも私なりの解釈です。)
しかし、この精神神経科と神経内科が分かりにくいのは、同じ病名を扱うこともあることです。認知症やてんかんなどです。てんかんは前から受診の対象とされていましたが、最近では認知症も脳の変化がよく認識され、神経内科で扱う病気になっています。
なかなかわからない原因不明の病気の場合には、この神経内科で取り扱うべき病気であることもあり得ます。症状としては、しびれ、めまい、力が入らない、歩行困難、ふらつく、ひきつけ、むせる、しゃべりにくい、二重にみえる、頭痛、かってに手足が動く、ものわすれ、意識障害など様々な症状がでてきます。こういった全身症状を見るのが得意なのがこの神経内科の特徴ともいえますので、どうしても原因が分からない場合には、神経内科で一度見てもらい、そこから整形外科、脳神経外科、精神科、眼科、耳鼻科などを紹介してもらうという方法もあります。
最後に、精神神経科や心療内科の取り扱う疾患は、いわゆるメンタル面での不調の場合は、一度の受診で終わるということはありませんから、就業を前提に、通院しやすい病院・診療所を選ばなくてはなりません。
いずれにしても、体・心の異状を感じたら、取り返しのつかないことになる前に、早めにお医者さんを受診することです。そのためには、なかなかメンタル面での不調は本人が言い出せないことも多いので、友達・同僚・上司が早めに気が付いてあげること、そして、それを気づきやすい職場の環境を整えることが重要だと思われます。
<参考>メンタルヘルスマネジメント検定試験Ⅱ公式テキスト第2版,厚労省パンフ「過労死ゼロ」を実現するために
『毎年11月は、「過労死等防止啓発月間」です。』厚生労働省では、パンフレット・ポスターなどを作って大キャンペーンを行っています。(H27年度)
ところで、過労や職場のストレスで、体・心の不調を感じた場合は、どこを受診しますか。意外に自分がいざどこを受診するかとなると、困ってしまいます。まだまだ社会環境がそうでもないのか、おおっぴらに議論する場がないのか、また、普通の病気でも、どの科がどういう科でどういう病気を扱っているかを知らないのが実情のようです。しろうとの立場から、どういうふうしたらいいのかを考えてみたいと思います。
メンタルにかかわる疾患は、「精神科、神経科、精神神経科」と「心療内科」が取り扱います。(初めの「精神科」「神経科」「精神神経科」は、名称は違いますが、一般には、同じことを言っているとしろうと的には考えていいと思います。以下、精神神経科で表現を統一します。)
メンタルの疾患で、症状が主に心身症<身体の症状・疾患>として出てくるものを扱うのが、「心療内科」です。同じメンタルの疾患で、精神疾患<精神の症状・疾患あり>として現れるのを取り扱うのが「精神神経科」です。心身症とは、身体疾患の中で、器質的あるいは機能的障害が認められるものではありますが、発症や経過に心理社会的因子が密接に関係しているものを言います。
職場でもよく聞かれるうつ病は、精神疾患ですが、主に身体の症状・疾患として、例えば、胃痛、過敏性腸症候群、頭痛として、初めは現れることも多いわけです。これらは心療内科で扱われますので、患者さんのメンタル面での不調だけでなく、こういった体の異状を感じていれば、診療内科を受診することはもちろんできますし、本人のメンタル面という「病気への敷居・抵抗」は低いと感じます。
身体の症状がある場合に、内科や耳鼻科(耳鳴りなど耳鼻科の症状として現れるのも多くあるようです)にとどまらず、婦人科、小児科、頭痛外来、皮膚科などを受診していることもあるようです。これらを受診しても、異状が認められない場合には、一度心療内科を受診することをお勧めします。一方、主にやる気が出ないや眠れないなど精神的な症状がある場合には、精神神経科を受診すべきでしょう。
そこで、よく間違われるのに、 「神経内科」があります。神経内科は、精神的な面からのアプローチはしません。神経系統の脳、せき髄、神経等に異状があり、体の自由や思考がうまくできなくなった病気を扱います。いうならば、そういった病気のうち、外科的な部分を取り扱うのが脳神経外科であるし、内科的部分を取り扱うのが神経内科だともいえますが、こういえば、分かりやすくなるかとも思います。(あくまでも私なりの解釈です。)
しかし、この精神神経科と神経内科が分かりにくいのは、同じ病名を扱うこともあることです。認知症やてんかんなどです。てんかんは前から受診の対象とされていましたが、最近では認知症も脳の変化がよく認識され、神経内科で扱う病気になっています。
なかなかわからない原因不明の病気の場合には、この神経内科で取り扱うべき病気であることもあり得ます。症状としては、しびれ、めまい、力が入らない、歩行困難、ふらつく、ひきつけ、むせる、しゃべりにくい、二重にみえる、頭痛、かってに手足が動く、ものわすれ、意識障害など様々な症状がでてきます。こういった全身症状を見るのが得意なのがこの神経内科の特徴ともいえますので、どうしても原因が分からない場合には、神経内科で一度見てもらい、そこから整形外科、脳神経外科、精神科、眼科、耳鼻科などを紹介してもらうという方法もあります。
最後に、精神神経科や心療内科の取り扱う疾患は、いわゆるメンタル面での不調の場合は、一度の受診で終わるということはありませんから、就業を前提に、通院しやすい病院・診療所を選ばなくてはなりません。
いずれにしても、体・心の異状を感じたら、取り返しのつかないことになる前に、早めにお医者さんを受診することです。そのためには、なかなかメンタル面での不調は本人が言い出せないことも多いので、友達・同僚・上司が早めに気が付いてあげること、そして、それを気づきやすい職場の環境を整えることが重要だと思われます。
<参考>メンタルヘルスマネジメント検定試験Ⅱ公式テキスト第2版,厚労省パンフ「過労死ゼロ」を実現するために
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます