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日常と日記
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黒井戸殺し

2018-04-16 | 日常
三谷さんのポワロ第二弾の「黒井戸殺し」やっと見れました。
ものすごく面白かった
三時間あっと言う間だった。
もちろん原作は読んでるので犯人とかもわかってたんだけど
三谷さんのは殺しの動機とか、柴(シェパード笑)医師のキャラクターがものすごく良く、
話は原作に沿ってる上にとても美しい味付けがされていて、なんか最後動悸が止まらなかった
野村萬斎先生は前のオリエントのときは演技過剰でちょっと気持ち悪かったけど
今回は脇を固める人がすごくしっかりと強かったのでちょうど良い加減に見えました。

良かった。
オリエントのときは不満たらたらだったんだけど、今回はちょっと垢抜けない令嬢からうさんくさい作家から強欲な叔母さんから
医師の姉さんから軽薄な義理の息子から盗み聞きの執事から不気味なメイド長から弁護士先生に至るまで、
台詞回しも演出なども背景と場になじむ感じで良かったです。
ていうか全員きちんとその人に見えた。
演技と足し算引き算が上手い役者ばっかりだったと思います。

ベッジ・パードンのときも思ったけど野村萬斎と大泉洋との組み合わせものすごくいいですね。
あまりに素晴らしいコンビなので又この二人のバディ物が見てみたいです。
そしてベッジのときはちょっと狂った感じのとんちんかんな深津絵里さんが混じってこのバディの凄さが倍増したように
今回もやっぱりちょっと狂ったお姉さん斉藤由貴が入ることで凄さ三倍増しでした。



テレ朝のほうの二本が、ほんっとーーーにクリスティのファンとして我慢ならないものだったので今回のがよくてほんと嬉しい
大好きなパディントンでよくもまああんなひどいドラマ作ってくれたもんです
あれはスーパーメイドのルーシーがてきぱきあの歪んだ大豪邸を片付けたり美味しすぎる料理作ったり優しく丁寧に接したりして屋敷の歪み荒んだ「人間たちをも」少しずつ作り変えていくってのが一番の味噌なのに!!
ちゃんとロースクールの息子を懐かせるべきだし、あの兄弟たちやじじいをもちゃんと手なづけるのが楽しいのに。
あれはミステリー版メリー・ポビンズ(ディズニーのではなく)なんだよ。

そして結局ルーシーは誰を選んだのか、ってまでがクリスティの投げてくれる楽しい謎なのに。
マープルのあの台詞もすごくミステリアスで楽しいのに。

そういうのまるっと無視してストーリーの上っ面と殺人だけなぞってどーするんだ


鏡は横に、ももーーーー…ため息しかない
言いたいこといくらでもあるけどもう文句しかかけないから黙る。
とにかく愛がない人は原作モノには触らないでほしいです。それだけ。
「動く指」とか「葬儀のあとで」とか「終わりなき夜に生まれつく」とか、私の大好きな大好きな作品は今後も絶対に汚されないで欲しいです。
嫌なら見るなって言われても、クリスティは好きなんだから。見ますよ。期待しますよ。
そして今回のアクロイドはほんとに良かったので嬉しくてありがたくてたまらないんです。

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