漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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生理前の不機嫌(PMS)と甘いものとインスリンの関係

2017-04-06 | 婦人科・嚢腫・筋腫・更年期
生理前に無性に甘いものが食べたくなる
イライラ、うつうつ、不安感、不眠、太る・・・
そして生理がくるとそんないろいろがウソのように消えてどこかへいってしまう。

なぜでしょうか。

低温期の卵胞ホルモン「エストロゲン」はインスリン感受性を高めて精神的に快適に過ごせます。
高温期の黄体ホルモン「プロゲステロン」はインスリン抵抗性が高まり血糖値が高めになります。
(インスリンは血糖値を下げるホルモンです)
この高温期に、風が吹くと桶屋が儲かってまた風が吹くというぐるぐる悪循環が生じます。

高温期(黄体期)血糖値は高くなりやすい

血糖値を下げるインスリンが多めに出て、しばしば一時的な低血糖状態に陥る

低血糖になるとアドレナリンやノルアドレナリンもたくさん分泌され攻撃的な気分になる
イライラ、不安感、落ち込み、気分のむら、甘いものが食べたくなる

この時、安易に甘いものでしのいだりすると血糖値が急激に上がる

さらにたくさんのインスリンが分泌されてその後ひどい低血糖に陥る

イライラがもっと募る、甘いものがもっと食べたくなる・・・


つまり血糖値の急激な変動がこの悪循環を造りだしていて、
火に油を注いでいるのは「甘いもの」で、甘いものを食べれば食べるほど不機嫌になりやすい・・・
この悪循環を断ち切るためには、甘いものを絶つことです。

甘いものは少しでも食べるとすぐに食べ癖がつき、また欲しくなりるので、
食べないと決めてしまったほうが、案外簡単に達成できます。
それでも・・・と言う人はバランスの良い食事をした後に少量を楽しむようにしてください。


そんなの絶対無理・・・と言う人は、
無駄な熱を取り去り疏肝理気する漢方対策を活用すると
緊張がほぐれてこの悪循環から抜け出やすくなることでしょう。
加味逍遥散、柴胡疏肝散、温胆湯、珉好(ミンハオ)などを用いて良い結果を得ています。
よくご相談くださり、是非快適な高温期をお過ごしください。

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