2020/6/20
薬剤師の女が、母親を死に至らしめた経緯を被告人として語る一人芝居。
最初に観たのが2016年に劇場で。その後は観劇三昧の配信で何度か観ている。
今回は名古屋の小劇場G/PITの上演をライブ配信で見る。
どうしても時間軸をいとも簡単に行き来しているように見えるおぐりさんに目が行く。
なごやんがつぶれているような汚い部屋で、若き日の「母」が楽しそうに飛び跳ねているところが好き。
最後の母→娘→母の切り替えが更に進化していて、もはや特殊効果のように見える。
もう人生の最後の最後で何もかも失ったように見える老婆と、そこに至る彼女の人生の豊かさが対比して描かれている。
決して後味のいい話ではないはずなのに、最終的には「人間すごい」に着地するからすごい。
日常の尊さを痛感する今の時期だからこそ、意味のある上演だったと思う。
(2020/6/11上演 アーカイブなし)
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