僕の借りている家は住宅地にあるんですが、向こう三軒両隣、というか通りの家全部、きれいに芝生がそろっています。というかどこの家もそうなんですね。ここいらは水道料金が安いこともあって、一日おきに水を撒いて芝生を奇麗にしておきます。忘れずに水撒いてさえおけばきれいに生えそろってくれるのでまあ楽といえば楽なんですが。
まだ来たばかりのとき、会社が借りてる寮(ただの大きめの家)にいたんですが、1軒に4人もいてそれぞれ車を持っているので、一番遅く帰ってきた人が駐車スペースがなくて、普通は路駐をするんですがたまたまお向かいも路駐してたので芝生の上に停めたことがありました。そしたら、翌日ワイパーのところに「芝生の上に駐車するな。今度やったら大家に言いつけるぞ」というメモがはさんであった、ということでした。近所の人から注意されたんですね。ちょっとびっくりしました。わざわざ。日本だったら間違いなく路駐の方を注意されますよね。そんなに芝生が大事なんだ、と。
興味があったのでなんでこっちの人が芝生を重要視しているのか、何人かの人に訊いてみたのですが納得できる回答はまだ得られていません。というか、みんなそんなことにはあまり興味がないみたいだ。そうかなあ不思議じゃないですか?何か、ステータスを踏みにじられるような感覚を持っているように思えるのです。そのあたりの感覚が、いまひとつよく掴めません。やっぱ不思議だよね、自分の家には土足で入るのにね。