25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

LED,iPS細胞 医師の倫理

2015年10月26日 | 文学 思想

  寝床で本を読むのに、安物の小さな蛍光灯を使っていた。1年ぐらいで、ダメになる。点いたり消えたりして、そのうち点かなくなる。コメリにいくとLEDのスタンドランプがあったので、それにした。明るくて、熱もなく、とてもよい。階段のところもLEDにした。これまでに経験のない白い光で透き通っている。これがノーベル賞をもらった光なのかと感心した。大量生産は最初の売り出しの時からできたはずなのに、日本は蛍光灯や電球の工場があったためにずいぶん遅れたと聞いている。稼働中の工場を死なせるわけにはいかなかったのだろう。

 こういうことで心配なことは、iPS細胞の実用化である。生活習慣病の原因がT細胞の暴走、迷走にあって、自分を守るはずの免疫細胞が病気を起こす原因だとくことがわかってきた。心配というのはもうすぐ人工T細胞が培養され、治験も進み、実用化まで10年もかからなところまできている。すると、医師のすべてを、工場のラインをすべてLEDを作るために、全部替えなければならないようにできるのだろうか、ということだ。医師会の圧力にまけてLEDが遅れたようなことになるのではないか、ということである。日本人社会ではやりかねないと思ってしまう。

パソコンに共有できるデータすら打ち込めない医師がiPS細胞を扱うことができるほど、簡単なものができるのだろうか。

   医薬界に大転換期がくる。人工T細胞は多くの薬を無くすだろう。患者の通院数を激減させるだろう。それもあと5年から10年の間で起こってくる問題である。

 その時医師はどの立場をとることだろう。大衆の立場から考える医師が51%以上いたら、人間の抱える問題は解決されることになる。いわば大きな哲学的課題を越えることになる。

   インフルエンザが流行ると医師はうれしいものか、うれしくないものか、その本音を知りたいものだ。

 

 

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