25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

Carlo カーロ

2019年09月27日 | 日記
元社員だったカーロと1時間ほどの打ち合わせをした。打ち合わせというより、提案をしたのだ。「ぼくの企画で執筆者、録音者にならないか。とりあえずは『リンキング』だ」。
 リンキングというのは get up を ゲット アップ ではなく ゲラップ と言うものだ。これには法則性があって、これを中学英語あたりから教えておくと、アメリカ英語を聞くには便利だと思う。
 「カーロの英語はカナディアン英語かい?」カーロは明るく「トロントはニューヨーク英語に近い」 「なるほど、それじゃリンキングするの?」「する、a lot of は アララブ ってね」
 「これ法則の一覧なんだけど、カーロは文を作る。a lot of だったら、a lot of が入った文2つだ。録音はボイスレコーダーでいい。教科書読みとリンキング読みだ。
 こういうライターをして、お金を稼げばいいじゃないか。日本語訳とかは手伝うよ」

 カーロはすでに尾鷲に来て25年。53歳になる。今日初めてカーロの家に行った。
 部屋は畳一枚ぐらいはありそうなテレビ、ゲーム、パソコン、もうひとつモニター画面まである。
 まったくのマニアック、オタクという感じである。松阪の方にでも越したら、英語教室の需要があるんじゃないの、と、と細君は聞いたらしい。すると、もう20年以上も住んでると、無精になって、ここが居心地がいい、って。
 車の免許ももっていない。一向に日本語が上達しない。漫画が得意なので、元社員だった名古屋にいるデイビッドの児童英語教材作りのイラストを手伝っている。少々、マンツーマンの英語指導もしている。死ぬまでここにいるのだろうか。病気のときどうしているのだろうか。

 だったら、稼げる財産を作っておけよ、とぼくは言いたい。
 「リンキング」のものはニーズがあると思う。さらに入試英語が「トッフル」「英検」を採用する。すると、リスニング力はますます必要になる。
「だから、カーロ、中学生、高校生、そしてトッフルとトイックに的を絞った教材をカーロが作ってみたらどうかい。ぼくが監修するから。女性の声が必要だったら、いくらでも募集できる。

 こんな調子で説得に行ったのだった。「I'll try. But I'm busy now. OK?」「自分のペースでやればいいんだから」

 やってみることになった。やってみて様子を見ればいいのだ。
 「何がどんなことで当たるかわからんもんね」
 「ヘヘヘ、今はビザが降りるか心配」
 「尾鷲は一か月で最低でも20人減っていくんだ。大人や子供で英語を習う人の数も徐々に減っていくだろう。もっと他所からでも稼げることも考えないと。カーロには英語があるんだから」

 カーロはマンツーマン英語指導のパンフをぼくに渡し、「あと5人、必要なんだ」

 パソコンの知識が今いちわからないところがあるので、昨日入ってきたコンピュータ教室のチラシを見て、教室に通おうかと思ったのだった。テーマを決めて、英語の練習をするのもいいな、とも思ったのだったが、気分はパソコンの方に向いている。

 
 



 
 


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