ゴルフと花見、富士山静岡空港の真下、静岡カントゥリー島田コースで去年の暮れ以来のゴルフである。この一大事の中、一日のみの息抜きである。私の息抜きではない。ある人の息抜きに付き合ったのです。花曇りのパットしない天気だったし、パットが決まらずスリーパットで強制竿マイナス、3000円も払ったが、役割は無事終えた。
その後の打合せで、6月20日までインドネシアにいて、7月1日から、日本で技術開発の仕事をすることにした。その人に言わせると、「最期の締めくくりの仕事として、日本の押出成形技術を高めることするのが、太田君の花道だよ、その場所としてテクノセンターが用意されているのだから」とのこと。私は全然そう思っていない。もし、その目的でやるとしても、テクノセンターである必要はない。それに、最期の締めくくりの仕事というのはまだ早すぎるし、開発の仕事もさることながら、水準が高い技術者を育てることが、最期の仕事だと思っているので、目的も時期も違う。一番肝心な、押出成形に対する考え方も大きく異なる。
冗談で、お前が死んだら俺が弔辞を読んでやるから、俺の云う通りにしろ、というようなことまで云う。私からすれば、逆だと思う、私が弔辞を読んでやるよ。と、云い返した。そんな関係でも有るので、ここは私の我を引っ込めて、強烈な要望があるので断り切れず、要望に答えることとした。
10日インドネシアへ戻る前に、7月からの職場の状況を色々な意味で確認しておきたいと思う。工具は握らない、樹脂には触らない、そういう人と一緒に技術開発の仕事をするような状態がるなら、早々に手を引くことにもなりかねないので、実態を知っておきたい。
とにかく、約束をしたので、期待に答えられるように最善を尽くしたいと思う。しかし。
今の考え方とそれに基づいた体制ではインドネシアの押出部門は成功しない。大体、日本人はいらない、誰が来ても邪魔になるだけだし、無駄な費用を負担しなければならない。利益の足を引っ張るだけである。それは、説明してあるが、分かってもらえない。私の会社ではないので、放り投げて、それで終りである。成功しないことは明らかだが、私の責任ではない。このことは、会社に申し訳ないということでは無く、インドネシア人スタッフとインドネシアで私に期待している日系企業の方々に申し訳ないと思う。
今回の震災によって、多くの企業は相当なダメージを負うでしょう。日本の殆どの会社は勿論、外国の多くの会社でも、日本からの部品が入らなければ、物作りができない。製造の工場がストップしていて部品や原料が出荷できないのは東日本の会社だけだが、その部品と原料に頼っている会社は世界中にある。其の中の一つに私が席を置いている会社もある。車の生産がストップしているので、注文が来ない。注文が入っても、原料の入手が出来ない。特に汎用樹脂とPCは入手困難になっている。輸入しようとしても直ぐというわけにはいかない。こんな状況の中でも何とか乗り切らなければならないのが、経営者である。そういう状態に置かれた方との打合せでした。このことに関しても、私が口出しをしても仕方が無い。別の世界の話だから。
困難 付き合い 無力