平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

電通「鬼十則」が時代に合わなくなっている~シャカリキにがんばるのは構わないが、税金を喰いものにしないでくれ!

2020年06月14日 | 事件・出来事
 持続化給付金やGOTOキャンペーンなどで、経産省との癒着が指摘されている電通。

 むかし僕が勤めていた会社に電通の社員が出入りしていて、
 手帳に書かれている電通「鬼十則」を見せてもらったことがある。

 電通「鬼十則」
 電通社員のビジネス心得みたいなものだ。
 手帳をめくると、こんなことが書かれている。

1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
2. 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3. 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4. 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは。
6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

 なるほどね~。
 こういう価値観で動いているから、電通はいろいろな会社にグイグイ入り込んでいるわけだ。
 まあ、ビジネスマンとして成功したいのならこの十則正しい。
 ただし、きついだろうなあ。
 僕はこういうのがイヤでフリーランスになり、人生を半分降りた。

 一方、この鬼十則に「現実は違うんじゃねえの?」とツッコんで、電通「裏十則」というのを考えた人がいた。

1.仕事は自ら創るな。みんなでつぶされる。
2.仕事は先手先手と働きかけていくな。疲れるだけだ。
3.大きな仕事と取り組むな。大きな仕事は己に責任ばかりふりかかる。
4.難しい仕事を狙うな。これを成し遂げようとしても誰も助けてくれない。
5.取り組んだらすぐ放せ。馬鹿にされても放せ、火傷をする前に…。
6.周囲を引きずり回すな。引きずっている間に、いつの間にか皆の鼻つまみ者になる。
7.計画を持つな。長期の計画を持つと、怒りと苛立ちと、そして空しい失望と倦怠が生まれる。
8.自信を持つな。自信を持つから君の仕事は煙たがられ嫌がられ、そしてついには誰からも相手にされなくなる。
9.頭は常に全回転。八方に気を配って、一分の真実も語ってはならぬ。ゴマスリとはそのようなものだ。
10.摩擦を恐れよ。摩擦はトラブルの母、減点の肥料だ。でないと君は築地のドンキホーテになる。

 お見事!(笑)
 これもまた真理。
 つーか、僕も含めて、現在の日本は「裏十則」に共感する人多い気がする。

 僕の近所の飲食店はどんどん廃業したり潰れたりしているんだけど、
 今の時代、「大きな仕事」「難しい仕事」は大きなリスクだ。
 経済のパイは縮小し、限られているので「大きな仕事」「難しい仕事」に取り組めば失敗する。
 そもそも「大きな仕事」には資本力が必要で、個人や小さな会社ではおこなえない。
 だから個人が一攫千金で狙うのはユーチューバー!
 あとはテキトーに、身の丈に合わせてがんばる。
 …………

 縮小している日本経済。

 この状況で、電通は足掻いている。
「オリンピック」や「万博」を仕掛けて儲けようとし、
 税金でお金のある霞ヶ関の官公庁に食い込んで何とか利益を上げようともがいている。

 テレビなどのメディアは電通の大きな利権だったが、
 今はYouTubeなど電波に乗らなくても発信できるメディアがあるしね。

 つまり、
 かつてのビジネスモデルや電通「鬼十則」は時代遅れになっている。
 経団連もこれらにこだわって何とか高度経済成長期の日本を取り戻そうとしているけど、どうなんだろう?
 ちなみにそんな彼らが神輿として担いでいるのが安倍晋三だ。
 
 アフターコロナ。
 コロナ禍を経て、僕たちは気づいちゃったんだよな。
「鬼十則」に象徴される、電通や大企業や安倍晋三が信奉する価値観が幻想だって。

・シャカリキではなく、テキトーにがんばる。
・多くを望まず、身の丈に合った生活。
・電通がシャカリキにがんばるのは勝手だが、税金に群がるのはやめてくれないかな?
・オリンピックや万博は古いビジネスモデルだと思うんだけど。リニアも要らない。
・それよりは僕たちの生活に直結する別のことに税金を使ってくれないかな?
 みたいな思い。

 電通さん、そろそろ「鬼十則」を見直す時が来てるんじゃないですか?
 限られたパイをシャカリキに奪い合ったってきついだけですよ。


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6 コメント

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Unknown ()
2020-06-14 17:54:02
こんにちは。

裏10則に笑いました。

表も裏もどちらも正しいですね。
返信する
また、利権政治 (半沢)
2020-06-14 18:07:14
コウジさん 今晩は。
記事の作成、お疲れ様です。

コウジさんは 電通の社員の方と認識があるのですね。
コウジさんも エリートだった訳ですから、凄い方だ・・

そう 私も「裏十則」の方に共感しますね。 「鬼十則」のような事を
実行していれば 何時かは襤褸が出ますよ。そして、鬱病になるかも知れません。
実際に 電通の女性社員の方が 過労で自殺されてしまいましたね。 いや、大変です。

本に、経産省と電通の癒着ぶりには驚きます。
返信する
奪い合う社会から分け合う社会に (コウジ)
2020-06-15 05:55:47
沼さん

いつもありがとうございます。

>表も裏もどちらも正しいですね。
そうなんですよね。
世の中の価値観なんて相対的なもの。

限りある富を奪い合う価値観から分け合う価値観に変える時代に来ていると思います。
返信する
二極化 (コウジ)
2020-06-15 06:08:30
半沢さん

いつもありがとうございます。

> 電通の女性社員の方が 過労で自殺されてしまいましたね。
高橋まつりさんですよね。

「鬼10則」を社員が徹底しておこなえば、その企業は勝ち抜いていくでしょう。
でも、そこには無理があって心身を病む方も出てくるでしょうし、不正も生まれやすい。

これからは「鬼10則」と「裏10則」の二極化の時代になりそうですね。
「鬼10則」を実践する人は「裏10則」を実践する人をダメなやつと見下しそうです。
返信する
Unknown (lemonwater2017)
2020-06-15 06:39:34
広告代理店に勤めてた頃、福岡には(九州)博報堂がありました。クリエイター達は皆憧れました。当時は”営業の電通、創作の博報堂”と言ってましたから。
しかし、博報堂が先に凹みました。叩き上げは何時の世も強しと痛感しました。でも今の電通を見ると、当時の面影はないみたいですね。
返信する
現在は霞ヶ関に営業 (コウジ)
2020-06-16 06:15:42
象が転んださん

いつもありがとうございます。

>営業の電通、創作の博報堂

「営業の電通」はまだ健在のようですね。
ただ民間にはお金が無く、広告費はネットに流れるので、きつくなってきた。
だから霞ヶ関の利権に群がるようになって来た。
オリンピックなど自ら利権をつくる作業も始めた。
現在の電通はこんな感じですかね。

今回の持続化給付金の件で『電通=経産省』の図式が見えて来ましたね。
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